葬儀の「招待」ってどうおこなう?だれを招くか、どう伝えるかのポイント
香典袋(不祝儀袋)とは?種類や選び方、書き方などを徹底解説
- 公開日:
- 更新日:
この記事の内容
葬送儀礼マナー普及協会
葬送儀礼(臨終から葬儀、お墓、先祖供養等)が多様化している中で、「なぜそのようにふるまうのか」といった本来の意味を理解し、そうした考え方や習慣を身につけられるよう「葬送儀礼マナー検定」を実施しています。メディア監修多数、葬儀・お墓関連のセミナー等も実施しています。
香典袋は、単にお金を手渡すだけでなく、故人や遺族に哀悼、お悔やみの気持ちを表す必須の慶弔用品です。ただ香典を渡すだけでなく、その意味や形式にも気を配ると、こちらの気持ちも伝わります。
この記事では、香典袋の意味や種類、選び方についてくわしく解説していきます。故人とのお別れの場にふさわしい香典の贈り方ができるよう、一緒に確認していきましょう。
香典袋とは?
香典袋とは、香典のお金を包む不祝儀用の袋のことです。宗教・宗旨・宗派や地域ごとにさまざまな種類があり、それにあわせた形式の香典袋が用いられます。
香典袋が買える場所
香典袋が買える場所として、文房具店が多くの種類を取り揃えている場合が見られるものの、コンビニやスーパーなどでも入手が可能です。香典袋が買える主な場所として、以下が挙げられます。
文房具店
コンビニ
スーパー
100円均一ショップ
ホームセンター
ドラッグストア
ネット通販
訃報は突然訪れるケースが少なくありませんので、急いでコンビニなどで購入しそれを使っても、失礼にはあたりません。
一方で、突然の訃報に備えて事前に香典袋を用意しておくという方もいるでしょう。昔は、「不幸を予期していた」と相手に悪い印象を与えてしまうのでマナー違反とされていましたが、いまは簡単に手に入る時代になりましたのでこの限りではありません。
香典袋の種類
香典袋は大きく分けて4種類があり、仏式(仏教)、神式(神道)、キリスト教式(キリスト教)、無宗教となっています。それぞれ水引の有無や色、袋のデザインが異なり、各宗教・宗旨・宗派にあわせたものとなっています。
各宗教・宗旨・宗派別の香典袋については以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
香典袋の選び方
香典袋を選ぶとき、宗教などによって選ぶとはいえ、それでもたくさんの種類やデザインのものが存在していますので、どれにすればよいか迷ってしまいます。そこで、選び方の3つのポイントを紹介します。
これらを押さえたうえで、大切な人の最後の別れにふさわしい香典袋を選んでくださいね。
宗旨・宗派で選ぶ
お葬式の宗旨・宗派が事前に分かる場合は、それにあった香典袋を選ぶことが大切です。わからない場合は、コンビニ等で購入できる無宗教の袋を選んでも問題ありません。
なお、日本でもっとも信徒数の多い仏教の場合、香典袋の表書きの書き方は以下の記事で取り上げています。併せてご覧ください。
包む金額で選ぶ
香典袋は、包む金額に応じて選ぶとよいでしょう。
おなじ「御霊前」という表書きの香典袋でも、お店などで売られているものには、水引が印刷されただけのものからシンプルな水引のもの、水引に光沢があるものまでさまざま存在します。
そこで、包む金額が大きくなるほど、香典袋も高価なものを選ぶとよいでしょう。もし、香典袋が豪華なのに包む金額が小さいと、遺族などに違和感を与えてしまうからです。
包む金額と香典袋の目安として、以下が挙げられます。
包む金額 | 香典袋の種類 |
3000円〜5000円 | 水引が印刷された香典袋 |
1万円以上 | 本物の水引がある香典袋 |
地域別の風習で選ぶ
香典袋の水引は一般的に黒と白になっています。その一方、西日本や北陸の一部では黄白の水引が用いられることがあります。もし、事前に地元の方や葬儀社などに確認できる時間があれば、香典袋にどのような風習があるか聞いてみると安心です。
香典袋の書き方
香典袋の書き方として、外袋は薄墨(にじんだような墨)の毛筆、または薄墨筆ペンを使用する点が挙げられます。なぜ薄墨を使うかというと、「悲しみの涙で墨がにじんでしまった」ことを表現するためです。
しかし、近年の傾向では、市販の香典袋に印字されている文字のほとんどが濃墨で書かれていることもあり、薄墨より濃墨のペンを使用している人が多く見られます。
外袋に表書きが書かれていない場合は、水引の上部に宗教や宗旨・宗派に応じ「御霊前」「御香典」「御花料」などと書きましょう。仮に表書きが印刷されている香典袋を購入したとしても、袋の下部に贈る方(自分)の名前を書いたり、裏や中袋に住所などを書く必要があります。遺族が香典返しをすることも考え、だれからの香典なのか、袋から把握できるようにしましょう。
また、表に金額を記載した中袋を用いてお金を包むこともありますが、その場合の記載は、黒のサインペンなどで問題ありません。
香典の書き方については、以下の記事でくわしく解説していますので、併せてご覧ください。
香典袋へのお金の入れ方
香典袋へのお金の入れ方として、肖像画が描かれている部分が裏になるように入れる、上下を逆にしたほうがよい、など諸説あり、厳密なマナーはありません。
また、弔事には「突然のできごとで急いでお札を用意した」という意味で、新札を避けるべきという慣習もあります。新札しかなければ、それを折って古いお札のように見せて問題ありませんが、近年は新札を用意する人もいるのであまり気にする必要はないでしょう。
香典の入れ方については、以下の記事でもくわしく解説していますので、併せてご覧ください。
金額の相場
香典で包む金額は、両親や兄弟姉妹といった極めて近い親族は1万円〜10万円、伯父伯母(叔父叔母)なら1万円〜3万円、友人・知人や勤務先関係者なら5000円〜1万円が相場となっています。
ただし、相場の範囲内ならいくらでもいいというわけではなく、「4」や「9」にかかわる数字を包むのは、「死」や「苦」を連想させるためマナー違反です。そのほか、偶数は2で割り切れることから、「縁が切れる」などの印象を持たせるなど、細かいマナーが存在します。
香典で包む金額の相場やマナーについては、以下の記事でくわしく解説しています。ぜひご覧ください。
まとめ|香典袋を通じて遺族と心の通いあいを
香典袋は香典を包む不祝儀袋のことです。統一されたマナーがあるというわけでもなく、相手の宗教・宗旨・宗派や地域によって大きく風習は変わってきます。
種類で見ると、仏式、神式、キリスト教式、無宗教式の4種類がありますが、実際には事前に宗教・宗旨・宗派まで把握できることは少ないので、「御香典」「御霊前」「お花料」のいずれかで大丈夫です。
香典袋に香典を包むことは一つの形式ですが、大切なのは心からの哀悼の気持ちです。相手への思いやりとともに、香典袋を通じて遺族と心がつながれば、亡くなられた方も喜んでくれるのではないでしょうか。心温まるお別れができれば、よいお葬式となるでしょう。
「お葬式やお墓に関する思いを子どもに伝えたいが、なかなか話せない」という方には、終活アプリ『楽クラライフノート』がおすすめ。お葬式やお墓の種類や費用などの意向をアプリの記入項目に沿って登録し、いつでも書き換え可能。登録した情報は、伝えておきたい家族に共有できます。また、お葬式だけに限らず、終活全般で抱えている悩みがあれば、専門家をご紹介します。終活に関する漠然とした不安がある方はぜひ一度使ってみてください。
「葬儀やお墓に関する思いを子どもに伝えたいが、なかなか話せない」という方には、終活アプリ『楽クラライフノート』がおすすめ。葬儀やお墓の種類や費用などの意向をアプリの記入項目に沿って登録し、いつでも書き換え可能。登録した情報は、伝えておきたい家族に共有できます。
『楽クラライフノート』をご利用いただいている方に、おすすめ情報をお届け。自身の現状や思いを登録したり資産・家計管理をしたりするなかで、「専門知識を持ったプロの方に相談してみたい」など自分の終活がうまくできているのか不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。『楽クラライフノート お金と終活の情報サイト』から、アプリ会員様限定で専門家への無料相談の申し込みが可能です。
また、お得な優待も揃えておりますのでぜひご活用ください。
『楽クラライフノート』をご利用いただいている方に、おすすめ情報をお届け。自身の現状や思いを登録したり資産・家計管理をしたりするなかで、「専門知識を持ったプロの方に相談してみたい」など自分の終活がうまくできているのか不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。『楽クラライフノート お金と終活の情報サイト』から、アプリ会員様限定で専門家への無料相談の申し込みが可能です。
また、お得な優待も揃えておりますのでぜひご活用ください。