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香典はいくら包んだらいい?ケース別に徹底解説

この記事の内容
「【通夜・お葬式の前に必読】香典のマナー基本のき」の記事で紹介したように、仏教のみならず神道、キリスト教、無宗教、あるいは家族葬の場合でも、香典やそれに相当するものを渡すのがマナーとなっています。
ただ、そこで問題になるのが「一体、香典っていくら包んだらいいの?」ということではないでしょうか。とくに、お葬式に参列する機会がこれまであまりなかった人は、適切な金額がいくらになるか、想像がつかないかもしれません。そこで、この記事では香典の相場をケース別に解説します。
親族への香典の相場
親族が亡くなったとき、どれほどの金額を香典として包めばよいかは、亡くなった人との関係と自分の年齢によって変わってきます。以下の表の、「両親」「祖父母」などと書いてあるのは自分と亡くなった人との関係、「20代」「30代」とあるのは自分の年齢です。ぜひ参考にしてください。
20代 | 30代 | 40代 | 50代以上 | |
両親 | 3万〜10万円 | 5万〜10万円 | 5万〜10万円 | 10万円 |
祖父母 | 1万円 | 1万〜3万円 | 3万〜5万円 | 5万円 |
兄弟 | 3万〜5万円 | 5万円 | 5万円 | 5万円 |
おじ・おば | 1万円 | 1万〜3万円 | 3万円以上 | 3万円以上 |
そのほかの親戚 | 5000〜1万円 | 5000〜1万円 | 5000〜1万円 | 5000〜1万円 |
近親者のお葬式には香典を出さない場合もある
一方で、近年では近親者のお葬式に香典を出さないケースも見られるようになっています。鎌倉新書がおこなった「第4回お葬式に関する全国調査」によると、親、祖父母、兄弟姉妹のお葬式の場合、4割以上の人が香典を出さなかったと回答しています。また、これが自分の親のお葬式ともなると、香典を出さなかった人は61.4%にも上ります。もっとも、自分の親のお葬式となると喪主を務めるケースが少なくないため、香典という形をとらずに相応の費用負担をするケースもあると考えられます。
いずれにしても、香典を出さないという選択をとる場合はトラブルを起こさないためにも、兄弟姉妹といった自分と近しい親族と相談するほうがよいといえます。
仕事関係の香典の相場
仕事関係の人が亡くなった場合、香典をいくら包むかは勤務先であるか取引先であるかによって変わってきます。なお、お葬式が家族葬としておこなわれる場合、基本的には出席を控えるのがマナーですが、遺族から出席を許された場合は香典を持参したほうが無難といえます。
[香典について、くわしく知りたい方はこちら]
勤務先関係への香典
勤務先の人が亡くなった場合は、3000〜1万円を包むのが相場となっています。このなかでも、上司や社長といった立場が上の人が亡くなったときには、5000〜1万円を包むなど金額に差をつける場合があるようです。
取引先関係への香典
まず前提として、取引先に関係する人が亡くなった場合は、個人ではなく会社として香典を出すのが一般的です。そのうえで、香典を差し出す側が社長などの経営者名である場合は3〜10万円、そのほかの場合(たとえば、「◯◯株式会社△△部」など会社名・部署名)は1〜5万円が相場です。
友人関係への香典
友人本人が亡くなった場合は5000〜1万円、友人の家族が亡くなった場合は3000〜5000円が香典の相場となっています。
どんな相手にも絶対にやってはいけないこと
香典には、包む「金額」や「包み方」にもマナーがあります。以下で説明するのは親族や会社関係といった相手を問わず、やってはいけない大原則となります。
まず、4(死を連想)や9(苦を連想)といった不吉な数字となる金額を包んではいけません。つまり、4万円や9万円はNGということです。次に、偶数、つまり2万円や6万円といった金額を包んでもいけません。これは、割り「切れる」のが縁起が悪いとされているためです。
一方で、1万円を包む場合、1万円札1枚を包むのであれば問題ありませんが、1000円札を10枚包むのはやめましょう。不幸が「重なる」ことを連想してしまうためです。10万円を包む場合は、1万円札より大きい金額の紙幣がないため、1万円札10枚を包んでも問題ありません。
通夜・お葬式に参列するときは香典の作法を知ろう
金額や包み方以外にも、香典の作法があります。ここでは作法を簡単に記しますが、別の記事に詳細を掲載してありますので、併せて参考にしてください。
香典を袱紗に包む
香典をカバンなどにそのまま入れてお葬式会場を訪ねるのはマナー違反です。必ず袱紗(ふくさ)に包みましょう。袱紗は、文房具店などで販売されています。
[香典について、くわしく知りたい方はこちら]
香典袋の書き方
香典袋の書き方は一律に同じというわけではありません。宗教・宗派によって書き方が異なります。また外袋の水引上部の名目や下部の名前、中袋の金額など、袋によっても書き方のポイントがありますので注意しましょう。
[香典袋の書き方について、くわしく知りたい方はこちら]
香典の渡し方
香典は受付で渡す(正確には「お供えする」)のが一般的です。袱紗の包みを開き、香典袋に書いた文字を受付の人が読める向きにして、渡しましょう。
[香典の渡し方について、くわしく知りたい方はこちら]
香典返しの相場
香典を受け取る喪主・遺族の立場としては、香典返しをする必要があります。香典返しで贈る品物はいただいた香典の3分の1〜半分の金額の品物を選ぶのが相場となっています。
[香典返しについて、くわしく知りたい方はこちら]
まとめ
結婚式のようなおめでたい席では、相場より多くのご祝儀を包むケースも見られますが、お葬式は不祝儀ですので多く包めばよいというわけではありません。相場を知り、それに見あった金額を包むのがよいでしょう。それと同時に、説明した不吉な数字となる金額は包まないなどのマナーを守るのも必要です。
また、会社の取引先関係の人が亡くなったとき、どうしても個人として香典を出したい場合は上司などと相談するのがベターです。個人で「勝手なことをした」と思われてしまうこともあり得ますので、気をつけましょう。
(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部 情報は2021年8月17日時点のものです。)
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