お彼岸とは?やるべきことや期間についてくわしく解説
お布施とは?金額相場や書き方などマナーを解説
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この記事の内容
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日本における仏教徒の数は8000万人をこえるといわれます。これが何を意味するかというと、人が亡くなりお葬式をおこなう際には、多くの人がお坊さんのお世話になるということです。
お坊さんにお経を読んでもらったり戒名をつけてもらったりする際には、そのお礼としてお布施を渡します。この記事ではお布施に関する基礎的なことを解説します。
お布施とは
お布施とは、読経や戒名のお礼として僧侶に金銭を手渡すことです。以前はお金に限らず、家にある反物(着物などに使われる布)や骨董品など、さまざまなものを僧侶への施し(お布施)として贈っていました。お布施には法律やしきたりが特にあるわけではないので、金額に厳格な決まりは存在しません。
お布施が必要な法事
ここからは、お布施が必要になる法事を紹介します。法事は「必ずやらなければいけない」という決まりがあるわけではないので、宗派や家庭によっては実施しない法事も存在します。しかし、僧侶を招いた法事をおこなうことで故人が死後、幸せな生活を送ることが出来るようになります。それぞれの内容を確認し、法事をおこない僧侶を招くことにどんな意味があるのか考えてみましょう。
通夜・お葬式
一般的に、故人が亡くなってから翌日または翌々日に行われる通夜・お葬式は、故人と最後の時を過ごし、冥福を祈る場として設けられます。通夜・お葬式では僧侶が読経や法話を行い、故人だけでなく参列者にもお経のご利益を与えてくれます。
初七日
初七日とは、故人が亡くなった日を1日目とし、死後7日目に行われる法要のことです。故人が亡くなった当日から49日目までは、極楽浄土にいけるかどうか審判される期間。審判は7日に1回行われ、最初の審判が初七日にあたります。初七日を実施し故人を供養することで、極楽浄土に行く可能性を高めることができます。初七日では、僧侶による読経や喪主挨拶、会食が行われます。
近年では、葬儀場ひっ迫や「親族が数日間集まるのが難しい」等の事情から、お葬式・告別式当日に初七日の法要もおこなう「繰り上げ初七日法要」が一般的です。
四十九日
四十九日とは、初七日同様に故人の命日から数えて四十九日目に行われる法事のこと。この日に、故人が極楽浄土にいけるか閻魔大王等に判断されます。
四十九日では、読経・法話に加え、故人の魂を仏壇に移す「開眼法要」や遺骨をお墓に移す「納骨式」、会食などが行われます。
初盆
故人が亡くなって、四十九日が経過してから初めて迎えるお盆のことを初盆といいます。故人がこの世に帰ってくる初めての期間のため、僧侶を招いて法事を実施し丁寧にお出迎えすることが風習となっています。過程によっては、初盆を法要会館やお寺ではなく、自宅でおこなうところもあります。
一周忌
故人が亡くなった翌年に行われる一周忌は、読経・焼香・お墓参り・会食とほかの法事とおなじような流れで行われます。一般的に、身を慎む「喪に服す」期間が終わるとされていることから、一周忌はとくに重要な法事となっています。
三回忌
三回忌は、故人が亡くなってから2年のタイミングでおこなう法要です。三回忌をおこなうことによって故人が追加の裁きを受けることができ、あの世にいる故人の冥福を祈ることができます。三回忌以降は七回忌・十三回忌・二十三回忌と続きます。
お布施袋の書き方
お葬式などの参列者が香典をお供えするとき、香典袋には表書きや金額などを書きますね。同様に、お布施袋にも表書き、名前、金額などを書きます。その方法やマナーを見てみましょう。なお、以下の記事でもくわしく解説していますので、あわせてご覧ください。
お布施は濃い墨(筆ペン)で書く
お布施袋の表書きや名前などの記入は、一般的な黒い墨「濃墨」を使います。理由は、お布施袋で表現するのは悲しみではなく「感謝」だからです。香典の場合は、人が亡くなった悲しみで涙が流れ墨もにじんでしまった、ということを表現するために薄墨が使われます。しかし、お布施は遺族から僧侶へ「感謝」の気持ちを表すために渡すものですから、薄墨を使う必要はありません。黒い墨をつけた毛筆、黒の筆ペンで書きましょう。
表面の書き方
表面の上部、いわゆる表書きの部分には「御布施」「お布施」と書きます。下部には「◯◯家」という家名や喪主のフルネームを書きましょう。
裏面の書き方
中袋のついていないお布施袋の場合は、外袋の裏面に住所などの連絡先や金額を書くという人もいます。基本的には、裏面にそれらを書いても書かなくても、問題はありません。もし書く場合は、金額を「金拾萬圓」というように大字で書くのがよりふさわしいでしょう。
大字については、以下の記事をご覧ください。
宗教・宗派によって書き方が異なる場合も
お布施は仏教で使われる言葉ですので、ほかの宗教では表書きを「御礼」などとしたほうが無難です。一方、仏教のなかでも浄土真宗はお布施、御布施以外の表書きはふさわしくないとされています。くわしくは以下の記事をご覧ください。
お布施の金額相場
お布施の相場は、お葬式と法要で異なります。必要であれば親族や檀家さん、葬儀会社の人に相談してもよいでしょう。
お葬式・法要の場合の相場
通夜とお葬式をあわせたお布施の金額は地域で異なりますが、全国的な相場は10万円〜50万円の範囲内といわれます。
法要(法事)では、四十九日・一周忌で3万円〜5万円、三回忌以降は1万円〜5万円が相場です。
お盆やお彼岸の場合の相場
お盆、お彼岸で読経してもらう場合もあると思います。その場合のお布施は、新盆で3万円〜5万円、それ以外のお盆やお彼岸で3000円〜2万円が相場とされています。
地域によって相場が異なるので要確認
先ほどもすこし触れましたが、お葬式などでお布施を渡すときの金額の相場は地域によって異なります。またお葬式だと戒名によっても変わってくるでしょう。やはり、親族やほかの檀家さん、葬儀会社の人が、ここで生じる疑問に答えてくれる人になりそうです。以下の記事も併せてご覧ください。
お布施の包み方
お布施の包み方として、「できるだけ新札を使う」、「肖像画が表になるように包む」が大きなポイントです。以下の解説と併せ、以下の記事も読んでくださいね。
香典と異なり新札を入れる
まず、お布施を包む前に新札をあらかじめ用意しておきましょう。香典の場合はあらかじめお金を準備していることが失礼にあたるため、新札の場合でもあえて折り目をつけますが、お布施の場合は感謝の気持ちを伝えるものなので、新札を用意しておくことがマナーです。
肖像画が表に来るように包む
こちらも香典と異なるポイントで、肖像画は表になるように包み、お坊さんへ渡しましょう。香典の場合は、やはり悲しみを表現するために、袋の表を上にして置いたとき、肖像画の向きを下にして「顔を伏せる」状態としますが、お布施の場合はそうしたことをする必要はありません。
次に、包むときに何を使うかによって、どう包み方が変わるかを説明します。
奉書紙
奉書紙を使用する場合は、お金を半紙に包みます。半紙でお札を包み終わったら、奉書紙で半紙を包みます。奉書紙で包む際には、紙の裏側(触ったときにざらざらした面。つるつるした面は奉書紙の表側)が半紙に接するようにして、次のように包んでいきます。
半紙をすこし斜めの状態にして、お札の肖像画が見える面を上にして置きます。
お札にあわせて上下を折ります。
お札の左端にあわせて半紙の左側を折り、そのままお札を隠すように左から折ります。
半紙の右側から左を覆うようにして包み、余った部分をそのまま折り込みます。
包み終わったら、つるつるとした触感の奉書紙の表面に、先に説明した記入すべきことを記していきましょう。
白い封筒
封筒で包む場合は、白色で無地のものを選びましょう。茶色く、また郵便番号の枠線などが入っているものはふさわしくありません。
お札は前述のように表向きに入れます。封筒の口は閉じないのが一般的です。
不祝儀袋
ここまで繰り返してきたとおり、お布施は僧侶への感謝を表すものであるため、弔意を示す不祝儀袋にお布施を包むのは本来、ふさわしくありません。どうしても不祝儀袋しか用意できない場合は、無地の不祝儀袋や短冊に「お布施」「御布施」と表書きをして包みましょう。
どんな不祝儀袋を使うかは、水引の本数が偶数で色が白黒か双銀のものというケースもあれば、水引の色は黄白のほうがよいというケースもあります。これは地域によっても異なるので、実情を知る親族・知人や葬儀社に相談するとよいでしょう。
お布施袋の種類
ここからは、お布施袋の種類を解説します。お布施袋をお坊さんに手渡す際は、水引のない奉書紙に包んで渡すのが一般的ですが、必ずしも奉書紙で包んで渡さなければならないということではありません。
奉書紙が事前に準備できなかった場合は、白い封筒や不祝儀袋でも代用することが可能です。それぞれのお布施袋がもつ意味について、くわしく見ていきましょう。
奉書紙
奉書紙はもっともベーシックな和紙の一つであり、過去に公文書の用紙として使われていたほど格式高いものです。弔辞を書く際や香典を包む際にも利用される奉書紙ですが、謝礼の気持ちがもっとも伝わるものとして、お布施袋にも利用されています。
奉書紙は文具店や神具店で購入することができます。値段は原材料の種類により異なりますが、伝統的な素材である楮(こうぞ)を使っている場合や工程に手をかけている場合は1枚500円ほどになります。しかし現在では多くの奉書紙の原材料がパルプとなっており、100円ショップで販売されている場合もあります。素材にマナーはありませんが、楮を使った奉書紙で包んだお布施を渡すと、お坊さんへの感謝の気持ちがより伝わることでしょう。
白い封筒
お布施は感謝の気持ちを表すものなので、奉書紙を利用することが望ましいのですが、どうしても用意ができない場合は白い封筒でも代用できます。ただし白い封筒を使う際は、郵便番号を記入する欄など不要な印字がない無地のものを選びましょう。また封筒が2枚重なったものは、不幸が重なることを連想させるので一重のものを用意するようにしましょう。
白い封筒の表に「御布施」や「お布施」と書くことでお布施袋として利用できます。また、お布施袋としてあらかじめ文字が印刷されているものもありますが、どちらを利用しても問題ありません。
不祝儀袋
白い封筒もないという場合は、不祝儀袋(香典袋)で代用することも可能です。不祝儀袋は奉書紙や白い封筒に比べて取り扱い店舗が多く、コンビニや100円ショップなどで購入できます。
不祝儀袋でお布施を包むときは水引のないもの選びましょう。一般的に水引には不幸を払う意味が込められているため、弔事の際には必要ですが、お布施を渡す先のお寺に不幸があったわけではないので、水引は不適切といえます。
ただし地域によっては水引の封筒を使うところもあります。その場合、色は双眼や黄白で、結び方は淡路結びや結び切りのものを選びましょう。
お布施の渡し方
お布施は、法事が始まる前か終了後のタイミングで、僧侶が文字を読める向きで渡すのが適切です。注意点として、お布施を直接手渡しするのではなく、お盆などにのせてわたすようにします。お布施を渡す際は、僧侶に一言挨拶をするようにしましょう。例えば、法事が執り行われる前に渡す場合、「本日はよろしくお願いします」と一言添えると丁寧な印象を僧侶に与えることができます。
お坊さんに感謝の気持ちを表そう
冒頭で述べたとおり、お布施は仏法を教えてくださったお坊さんへの気持ちを贈る慣習となります。現代ではものではなくお金を手渡しますが、お布施の本質は変わりません。法事に僧侶を招く際は、お布施で感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
「楽クラライフノート」ではこのほかにもお布施に関する記事を掲載しますので、併せてご覧ください。
(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)
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