コラム

お坊さんに渡す「お布施」の基礎知識

この記事の内容

日本における仏教徒の数は8000万人をこえるといわれます。これが何を意味するかというと、人が亡くなりお葬式をおこなう際には、多くの人がお坊さんのお世話になるということです。

お坊さんにお経を読んでもらったり戒名をつけてもらったりする際には、そのお礼としてお布施を渡します。この記事ではお布施に関する基礎的なことを解説します。

お布施とは

お布施とは、読経や戒名のお礼として僧侶に金銭を手渡すことです。以前はお金に限らず、家にある反物(着物などに使われる布)や骨董品など、さまざまなものを僧侶への施し(お布施)として贈っていました。

実はお布施という言葉は、インドの逸話からきています。ある僧侶から教えを受けた貧しい家の人が説法に感動し、お礼としてものを渡したいと考えましたが、薄汚れた布しか渡すものがありませんでした。貧しい家の人が僧侶へ仕方なく薄汚れた「布」を「施」したところ、僧侶はそれを快く受け取ったそうです。お布施の語源はこの逸話からきているといわれており、日本でもかつては、米や骨董品などをお布施として渡していた時代があります。

お布施袋の種類

ここからは、お布施袋の種類を解説します。お布施袋をお坊さんに手渡す際は、水引のない奉書紙に包んで渡すのが一般的ですが、必ずしも奉書紙で包んで渡さなければならないということではありません。

奉書紙が事前に準備できなかった場合は、白い封筒や不祝儀袋でも代用することが可能です。それぞれのお布施袋がもつ意味について、くわしく見ていきましょう。

奉書紙

奉書紙はもっともベーシックな和紙の一つであり、過去に公文書の用紙として使われていたほど格式高いものです。弔辞を書く際や香典を包む際にも利用される奉書紙ですが、謝礼の気持ちがもっとも伝わるものとして、お布施袋にも利用されています。

奉書紙は文具店や神具店で購入することができます。値段は原材料の種類により異なりますが、伝統的な素材である楮(こうぞ)を使っている場合や工程に手をかけている場合は1枚500円ほどになります。しかし現在では多くの奉書紙の原材料がパルプとなっており、100円ショップで販売されている場合もあります。素材にマナーはありませんが、楮を使った奉書紙で包んだお布施を渡すと、お坊さんへの感謝の気持ちがより伝わることでしょう。

白い封筒

お布施は感謝の気持ちを表すものなので、奉書紙を利用することが望ましいのですが、どうしても用意ができない場合は白い封筒でも代用できます。ただし白い封筒を使う際は、郵便番号を記入する欄など不要な印字がない無地のものを選びましょう。また封筒が2枚重なったものは、不幸が重なることを連想させるので一重のものを用意するようにしましょう。

白い封筒の表に「御布施」や「お布施」と書くことでお布施袋として利用できます。また、お布施袋としてあらかじめ文字が印刷されているものもありますが、どちらを利用しても問題ありません。

裏面や金額などのくわしい書き方については、こちらの記事で解説しています。

(葬儀お墓_お布施書き方の記事へ誘導)。

不祝儀袋

白い封筒もないという場合は、不祝儀袋(香典袋)で代用することも可能です。不祝儀袋は奉書紙や白い封筒に比べて取り扱い店舗が多く、コンビニや100円ショップなどで購入できます。

不祝儀袋でお布施を包むときは水引のないもの選びましょう。一般的に水引には不幸を払う意味が込められているため、弔事の際には必要ですが、お布施を渡す先のお寺に不幸があったわけではないので、水引は不適切といえます。

ただし地域によっては水引の封筒を使うところもあります。その場合、色は双眼や黄白で、結び方は淡路結びや結び切りのものを選びましょう。

お布施袋に書くべきこと

お布施袋の表面は、上部に「お布施」または「御布施」と書き、下部には「◯◯家」という家名またはフルネームで名前を書きましょう。

裏面は、一般的に書かなくてもよいとされていますが、記録や経理・税務上、書いてあったほうが助かるという寺院もあるので、記載の有無について僧侶へ事前に確認しておくとよいでしょう。記載する場合は、住所・氏名・電話番号・金額(壱や弐などの漢数字で「金○○圓」と書く)を書いておくと親切です。

なお中袋を使う場合は、裏面に書くはずだった情報をそのまま中袋へ記入し、裏面には何も書きません。

くわしいお布施袋の書き方については、こちらの記事で解説しています。

お布施の包み方

まず、お布施を包む前に新札をあらかじめ用意しておきましょう。お香典の場合はあらかじめお金を準備していることが失礼にあたるため、新札の場合でもあえて折り目をつけますが、お布施の場合は感謝の気持ちを伝えるものなので、新札を用意しておくことがマナーです。

次に、お布施袋の包み方です。奉書紙を使用する場合は、お金を半紙に包みます。この際には、肖像画のある面を上に向け、向きをそろえて入れましょう。お香典とは反対の向きになるのでご注意ください。半紙でお札を包み終わったら、奉書紙で半紙を包みます。奉書紙には表裏が決まっており、ツルツルした面が表、ざらざらした面が裏です。奉書紙で包む際には、ざらざらした面の上に半紙を置いて包むと、自然と表面に文字を書くことができるようになります。

表面に「御布施」と印字されていて中袋がセットになっているタイプのお布施袋については、単純な封筒ではなく包むタイプの封筒になっています。中袋を使う場合も半紙で包む場合と同様に、袋の表とお札の表が同一になるようにして、お札の向きを揃えましょう。ただしお布施を包む場合は中袋がセットになっていても、中袋を使用せずに白封筒のみで包むことが一般的とされています。

くわしいお布施の入れ方についてはこちらの記事で解説しています。

お布施の相場

お布施の相場は、お葬式と法要で異なります。前提として、お布施の金額はきちんと決まっていないため、あくまで参考として役立ててくださいね。必要であれば親族や檀家、葬儀会社の人に相談してもよいでしょう。

お葬式のお布施は地域で異なりますが、全国的な相場は15〜50万円の範囲内になります。これは読経料と戒名料が含まれているほか、地域によっては御膳料(僧侶の食事代)や御車料(僧侶の交通費)が必要になる場合もあります。

お葬式以外の法要については以下のとおりです。

  • 初七日:3〜5万円

  • 四十九日:3〜5万円

  • 初盆:3〜5万円

  • 一回忌:3〜5万円

  • 三回忌以降:1〜3万円

くわしいお布施の相場については、こちらの記事で解説しています。

お坊さんに感謝の気持ちを表そう

冒頭で述べたとおり、お布施は仏法を教えてくださったお坊さんへの気持ちを贈る慣習となります。現代ではものではなくお金を手渡しますが、お布施の本質は変わりません。実際にお坊さんへお布施を手渡す際には「本日はご供養いただきありがとうございました」などの言葉を添えると、より丁寧です。「ライフノート」ではこのほかにもお布施に関する記事を掲載しますので、併せてご覧ください。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部 情報は2021年11月12日時点のものです。)

この記事を監修した人
株式会社セレモア

株式会社セレモアは首都圏全域で事業展開を行っており、約2,500団体の官公庁、企業と福利厚生の契約をさせていただいております。
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