コラム

お葬式の新しいスタイル4選|自分にあったお葬式の形を考えよう

この記事の内容

生活スタイルや信条の変化を受けて、最近は個性豊かなお葬式が執りおこなわれることが増えてきました。さまざまなお葬式のあり方を見ながら、あなたも「自分らしい最期」について考えてみませんか?

“自然に還る”がテーマの自然葬

お骨をお墓や骨壺に納めずに、自然に還そうという発想からおこなわれる自然葬。遥か昔、原始の時代から続く方法ですが、この自然葬のなかでさまざまな新しいスタイルが生まれつつあります。

最近人気の方法とされているのが、樹木葬。木の根元に埋葬もしくは散骨することで、故人が土に還って養分となり、やがて樹木の一部になります。「人間は自然の一部」として、遺骨を自然の循環に戻すこの方法は、日本では1999年に岩手県ではじめて申請許可され、次第に広まっていきました。お参りの際には、四季折々の表情を見せる樹木が迎えてくれるので、故人の命が引き継がれたような温かい気持ちになるのではないでしょうか。

また海を愛した昭和の大スター、石原裕次郎さんが亡くなったときは、弟の慎太郎さんが遺灰を海にまく「海洋葬」を希望したことが有名です。当時は法律の解釈によってこれが認められることはありませんでしたが、後に法務省が「節度をもって葬送のひとつとしておこなう限りは違法ではない」としてからは、一般的なお葬式のスタイルになりました。徐々に個性豊かなお葬式に対する理解が広まりつつあるのですね。

そのほかにも、遺骨や遺灰を入れたカプセルをロケットに積みこみ、宇宙で散布する「宇宙葬」という形も。故人をのせたロケットは地球の軌道を周回したあと、大気圏に突入して消滅します。最後に宇宙飛行の夢を叶えられる、ロマンを感じるお葬式です。

好きな音楽で送り出される音楽葬

音楽を愛する人や生前に演奏を生業にしていた人を送り出すときは、本人が大好きだった曲でお別れするのもよいかもしれません。生演奏を用いたり音源を用意したりして、音楽で故人との最後の時間を彩るお葬式を、音楽葬といいます。

お葬式というとしっとりした音楽が流れているイメージがありますが、故人の好みや希望を尊重した自由な形式でロックなどを流しながら、故人との思い出を懐かしむこともあるそうです。故人がいっしょに聴くことは叶わないかもしれませんが、参列者のほほがゆるむ瞬間にきっと故人も喜んでくれるはず。

著作権にまつわる問題は葬儀社と相談しながら、故人との最後の時間を演出してはいかがでしょうか。

生きているうちに開催する生前葬

終活に取り組む人が増え、元気なうちに死後のことを考える人が多くなったいまの時代、生きているうちに自分自身でお葬式をおこなう人も。自分のタイミングで、納得のいく自由な形でおこなえるこのお葬式を、生前葬といいます。

準備や演出に関わることができたり、お世話になった人たちに直接自分の口から「ありがとう」を伝えることができたり……。たしかに魅力的に思える点もありますね。歌手や芸人さんなどが生前葬をおこなって話題になったこともありました。

ただし「生前葬をしたからお葬式はしない」ことにできるかというと、すこし難しそうです。そうなると、家族の手間やかかるお金が倍になってしまうことを忘れずにおきましょう。

また若いうちや、早すぎる時期におこなうと、周りの人が戸惑うこともあるはずです。「もしも」のときのことを口に出すのがタブー視される風潮は過ぎ去りつつあるものの、だれもが当たり前に生前葬の実施を受け止められるようになるには、もうすこし時間が必要かもしれませんね。

自由度の高さが魅力のお別れ会

芸能人や会社の社長などが亡くなったときに、ファンや株主・社員などが広く集まっている様子をニュースなどで見た方も多いのではないでしょうか。お別れ会はお葬式とは別におこなわれることが多いイベントです。広い意味では“お葬式”ですが、宗教的というよりは社会的な意味でおこなわれることが多く、決められたスタイルはありません。

落語家の桂歌丸さんが亡くなったときは、彼が生まれ育った街、横浜に約1,000人の関係者と約1,500人のファンが駆けつけたそうです。メモリアルコーナーには歌丸さんが長いあいだ司会を務めた番組「笑点」のセットが再現されるなど、故人を慕う人たちが思い出に浸りながら送り出す、温かいイベントになりました。

故人や家族、周りの方々の希望にあわせた自由なスタイルでおこなえるお別れ会。いなくなってしまったことを悲しむ気持ちもありますが、のこされた大切な思い出をみんなで辿りながら「懐かしいなあ」なんて笑顔が生まれたら、きっと故人も喜んでくれるのではないでしょうか。

従来の方法にとらわれない、自分らしく個性あふれるお葬式を

少子化や核家族化が進み、地域内の人のつながりも薄くなってきたなかで、たくさんの人を呼ぶようなお葬式も少なくなってきました。また信仰心が薄れていることもあり、宗教的な祭礼をする意義も失われてきています。

そういった風潮を寂しく思う気持ちもありますが、これまでの考え方を打ち破る個性豊かなお葬式のスタイルが生まれることは、多様化の時代の到来を示しているようにも感じられます。元気なうちに自分の理想にあったお葬式を選び、「自分らしい最期」に向けた準備を始めておくとよいでしょう。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部 情報は2020年10月27日時点のものです。)

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