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お彼岸にやってはいけないことはない|世間でいわれる「タブー」と誤解

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この記事をおすすめする人

お見舞いや結婚式をお彼岸に行ってもいいのか迷っている方


この記事のポイント

  • お彼岸は喪に服す期間ではないため、基本的にやってはいけないことはない
  • お彼岸に結婚式や新築祝い等をおこなうことを嫌がる方もいる
  • お彼岸に慶事をする際には親族と話し合い、相手の理解を得ることが大切


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お彼岸とは本来、春分・秋分の時期に修行することで悟りの境地である「彼岸」に近づけるという、古来から存在する宗教的行事です。このような由来を知ったとき、お彼岸の期間には「お祝いごとをしてはいけないのでは?」、または「縁起にかかわることをしてはいけないのでは?」といった疑問を抱く人も少なくありません。

実際にお彼岸でやってはいけないことはあるのでしょうか?この記事では、そんなお彼岸のタブーについて解説します。

原則的にお彼岸にやってはいけないことは「ない」

日本では一般的に、近親者が亡くなってから四十九日法要が終わるまでは喪に服す期間と認識されています。「喪に服す」というのは、身を慎むことであり、この期間は結婚式などのお祝いごとに参加すべきではないというのが常識となっています。

しかし、そもそもお彼岸は仏教における年中行事の一つであり、喪に服す期間ではありません。そのため結論からいえば、お彼岸だからといって原則的にやってはいけないことはありません。

ただし、お彼岸に慶事をおこなうことを嫌う年配者がいることも事実です。そのため、結婚式などに参列する際には、事前に親や祖父母などに相談しておいたほうがよい場合もあります。

お彼岸の意味

「彼岸」とは、仏教の極楽浄土を指す言葉です。昼と夜の時間がおなじになる春分・秋分の日は、仏教の「中道」という教えに通ずることから、お彼岸の法要やお墓参りをするようになったという背景があります。くわしくは以下の記事をご覧ください。


お彼岸とは?やるべきことや期間についてくわしく解説|楽クラライフノート お金と終活の情報サイト

亡くなった人や先祖を供養する行事には、お盆や法事などさまざまなものがあります。なかでも、3月と9月にあるお彼岸の時期は、お盆と同様に全国のお墓やお寺に多くの人が訪れます。 しかし、そもそもなぜお彼岸に墓参りをするのか、なぜこの時期にお彼岸があるのか、といった理由は意外と知られていないかもしれません。そこでこの記事ではお彼岸の基礎知識を紹介します。

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世間でよくいわれる「お彼岸にやってはいけないこと」

上記で紹介したとおり、原則としてお彼岸にやってはいけないことはありません。しかし、世間一般に「○○はやってはいけない」または避けたほうがよい、と耳にしたことがある人もいるでしょう。

それらは果たして本当なのか、あらためて解説しましょう。

お彼岸と神事

いわゆるお彼岸のタブーとして耳にすることが多いのが神事です。お彼岸は仏教の行事であることから、「神事と仏事を一緒にやってはいけない」というのがこの言説の根拠となっているようです。

しかし、そもそもの歴史を紐解けば、神仏習合(神道と仏教が融合して信仰されること)していたのも事実です。また、大きな神社ではお彼岸の時期に皇霊祭(歴代皇族の霊を祭る儀式)などもおこなわれています。

お彼岸と結婚式

冒頭にも紹介したとおり、お彼岸は仏教の年中行事であり、喪に服す期間ではありません。そのため、結婚式や結納といった慶事をおこなうことに対してお彼岸が支障となるわけではありません。

お彼岸とお見舞い

お彼岸といえば、墓参りや法要で先祖の霊を供養する期間であることから、この時期にお見舞いをすること自体が「縁起が悪い」または「不謹慎だ」と感じる人も存在します。

仕事の都合でどうしてもその日でなければお見舞いに行けないなど、あらかじめ本人に事情を説明しておいたほうがよいケースもあるでしょう。

お彼岸と納車

お彼岸=先祖の霊を供養する日というイメージから、車を購入した際の納車日はお彼岸の期間を避けるケースもあります。また、納車の際に神社でお祓いを受けることも多いことから、お彼岸の期間中は納車に適さないと考える人もいます。

しかし、仏教には「忌日」はなく、納車日をお彼岸の時期に設定しても縁起にかかわるということはありません。

お彼岸と引っ越し・新築祝い

お墓参りや法要をおこない先祖の霊を供養するお彼岸は、引越しに適さない時期と認識されることがあります。しかし、仏教ではそのようなタブーは存在せず、引越しや新築祝いなどを避けるべきという宗教上の教えはありません。

なお、年度末の春と半期のタイミングの秋は企業の人事異動も多いことから、この期間をずらして引越しをするというのも現実的とはいえないでしょう。

お彼岸とお宮参り

お宮参りとは、子どもが生まれて1か月が経過したタイミングで神社へ参拝する風習です。神道の教えに基づいた儀式の一つであり、正式には「初宮参り」ともよばれます。

「お彼岸と神事」の項でも紹介したとおり、お彼岸の期間中であっても神道の儀式に参加するなどは歴史的にもおこなわれてきました。したがって、お彼岸の期間中にお宮参りをすると罰が当たる、などということにはつながりません。

お彼岸と水辺の遊び

彼岸の時期に水辺へ行くと、「霊魂が人を水のなかに引きずり込む」といわれます。これ自体は、迷信の1つとされています。

とはいえ、秋のお彼岸の時期には水難事故に注意する必要があるのも事実。国土交通省の資料によると、2003〜2007年に起きた水難事故を月別に見たとき、7月、8月に次いで秋のお彼岸がある9月も発生件数が多くなっています。これは台風シーズンとも重なるため、必ずしも宗教的な理由があるわけではありませんが、心に留めておいたほうがよいデータといえるでしょう。

下記の記事もあわせてご覧ください。

参考:お彼岸にやってはいけないこととは?お供物やタブーについてもご紹介
「これは避けた方がいい?」お彼岸にやっていいのか迷う5つのこと | お墓きわめびとの会

お彼岸では日常を大切にしつつご先祖さまへのお祈りもしよう

今回紹介してきたように、原則としてお彼岸にやってはいけないことはありません。

ただし、お彼岸に慶事を嫌がる年配の方がいるのも事実です。家族の関係性が悪化しないよう、お彼岸の時期にお祝いごとをするときは親をはじめとした親族ときちんと話をしておくのも大切です。

お彼岸は春分、秋分の時期に修行することで自分も極楽浄土へ行けるという仏教的な考えからおこなわれます。お墓参りなどをきちんとしつつ、お祝いごとをしたり日常を楽しんだりしていれば、きっとご先祖さまもあなたの元気な姿を喜んでくれるでしょう。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)

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