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香典はいつまでに渡す?ケース別に解説
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この記事の内容
葬送儀礼マナー普及協会
葬送儀礼(臨終から葬儀、お墓、先祖供養等)が多様化している中で、「なぜそのようにふるまうのか」といった本来の意味を理解し、そうした考え方や習慣を身につけられるよう「葬送儀礼マナー検定」を実施しています。メディア監修多数、葬儀・お墓関連のセミナー等も実施しています。
通夜や告別式に参列する際には、香典をお供えするのが参列者のマナーとなっています。
ほとんどの場合、香典は会場の受付で渡しますが、遠方に住んでいる方やスケジュールの都合が合わず参列できない場合にはどうすればよいのでしょうか?
この記事では、お葬式に参列できる場合と、できない場合のケース別に、香典を渡すタイミングや、最低限配慮しなければならないマナーをご紹介します。
香典はいつまでに渡す?
とくに、はじめてお葬式に参列する場合、香典をどのタイミングで誰に渡せば良いのか分からず不安に感じる方もいると思います。
また、スケジュールの都合で葬儀や通夜に参列できない場合、香典だけでも渡して弔意を伝えたいという方は少なくないでしょう。
そこで、それぞれのケースに応じて香典を渡すタイミングをご紹介します。
お葬式に参列できる場合
通夜や告別式に参列できる場合には、会場に設けられている受付で記帳を行った際に香典も一緒に渡します。お葬式の受付は遺族以外が担当していますが、その場で渡して問題ありません。
スケジュールや故人との関係によっては、通夜と告別式の両方に参列する場合もあると思いますが、いずれか早いほうのタイミングで香典を渡します。たとえば、通夜に参列した際に香典を渡している場合には、告別式の受付で香典を渡さなくても問題ありません。
すでに香典を出している場合、香典をだれ誰から受け取ったか台帳によって記録されているため、把握できる状態です。前日すでに香典を出している場合は、葬儀・告別式当日は参列した旨の痕跡をのこすために芳名帳に記帳だけおこないます。
お葬式に参列できない場合
遠方に住んでいる、あるいはスケジュールの都合などで葬儀に参列できないとき、香典のみを渡すことも可能です。
故人との関係性によっても香典の渡し方はさまざまですが、主に以下の方法が考えられます。
参列するほかの友人や親戚に代理で渡してもらう
遺族の自宅に直接弔問して渡す
郵送する
会社名義でまとめて渡す
とくに、会社の同僚や上司、部下などが亡くなった場合、関係者が参列するとなると膨大な人数になるため、会社や部署単位で香典をまとめたうえで渡すのが一般的です。
香典を会社や部署単位でまとめて渡すケースについては別の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
お葬式の後に香典を渡す場合の渡し方
訃報を知っていたのに参列できなかった場合は、後日香典を渡すこともできます。その場合は、できるだけ早く、遅くても四十九日までを目安に渡すようにします。
具体的な渡し方について、近年ではキャッシュレス決済が普及し、個人間で手軽にお金のやり取りができるようになりました。近年は冠婚葬祭でもキャッシュレスが普及しつつありますが、まだ一般的ではないため、関係性によっては不適切なこともあります。喪家との間柄を考慮しつつ、できれば直接手渡しか現金書留でおくるほうが無難です。
郵送する
現金を郵送する場合には、必ず「現金書留」で送らなければなりません。これは郵便法で定められており、普通郵便や宅配便などで渡すと罰則の対象となる可能性があるためです。
現金書留の宛先は、基本的に喪主を記載するのがマナーですが、喪主と面識がない、あるいは喪主の氏名が分からない場合には、遺族いずれかの氏名を記載して送ります。
自宅に弔問して直接渡す
故人に対し線香をあげ、遺族にも挨拶をしたいという場合には、自宅へ直接出向いて香典を渡す方法もあります。
自宅に弔問し香典を直接渡す際には、四十九日までの期間で日程を調整しましょう。
突然自宅へ訪問しても不在であったり、準備ができていなかったりすることもあるため、事前に遺族へ連絡のうえ、都合の良いスケジュールを確認しておくことが大切です。
お葬式の後に香典を渡す場合の書き方
香典を包む際には不祝儀袋へ現金を入れ、表書きと氏名を記載します。
表書きにはさまざまなパターンがあり、正しいルールやマナーを知らずに書いてしまうと遺族に対して不快な思いを与える可能性もあります。
仏教の場合、香典の表書きは「御霊前」、「御香料」、「御香典」、「御仏前」などと記載するのが一般的ですが、宗派や香典を渡すタイミングによっても異なります。
四十九日までの期間であれば「御霊前」「御香典」「御香料」と記載し、それ以降は「御仏前」「御香典」「御香料」と記載するのが一般的です。
ただし、同じ仏教でも浄土真宗に限っては、「人が亡くなった後はすぐに仏になる」という教えがあることから、四十九日前であっても「御仏前」と記載します。
そうはいっても、事前にどの宗派か把握しているとは限りませんので、仏教なら「御香典」「御香料」が無難でしょう。
香典袋の書き方は別の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
お葬式の後に香典を渡す際のマナー
葬儀の後に香典を渡す場合には、通夜や告別式の時とは異なるマナーに配慮をしなければなりません。
遺族に対して不快な思いをさせないよう、最低限押さえておくべきマナーを4つご紹介しましょう。
香典に関するご遺族の意向を確認する
もっとも重要なのは、遺族の意向を確認しておくことです。
通夜や告別式が過ぎてから香典を受け取ってしまうと、香典返しの手配が間に合わなかったり、香典を受け取ったことの記録や管理が煩雑になったりすることから、香典を辞退するという遺族も少なくありません。
そのため、まずは遺族に対して「通夜や葬儀に参列できなかったため、お香典を供えさせていただくことは可能でしょうか?」など確認をとりましょう。
弔問する場合は事前にご遺族の都合を聞く
自宅へ弔問に訪れる際には事前に連絡をとり、訪問の可否やスケジュールなどを確認しておきましょう。
四十九日までにスケジュールが合わず弔問ができない場合には、四十九日法要に参列し、法要が始まる前に香典を渡すという方法もあります。
ただし、四十九日法要は遺族だけで済ませたいというケースも多いため、法要に参列して良いかどうかも事前に確認しておきましょう。
郵送の場合は手紙を添える
香典を直接渡すことができず郵送で渡す場合には、できるだけ手紙を添えておくと丁寧な印象になります。
縦書きでも横書きでもかまいませんが、派手な柄は避け、白無地かシンプルな柄の一筆箋や便箋を使用します。また、文字を書く際のペンはボールペンか万年筆が良いでしょう。四十九日前なら薄墨でもよいですが、ほとんどの人は使い慣れていないと思いますので使い慣れたボールペンなどでよいでしょう。
なお、香典に添える手紙の書き方については、以下の記事でも詳しく解説しているため参考にしてみてください。
重ね言葉や忌み言葉は避ける
通夜や告別式など弔事の場では、重ね言葉や忌み言葉はタブーとされています。
重ね言葉とは「たびたび」や「重ね重ね」、「ますます」などのように同じ意味が連続する言葉のことで、これらは不幸が続くことを連想させるため好ましくありません。
また、忌み言葉とは「死ぬ」や「亡くなる」、「生きていた頃」など直接的な表現の言葉や、「消える」、「落ちる」など不吉な言葉も含まれます。
たとえば、故人を偲び思い出話をするときには、「生きていた頃は〜」という表現ではなく「元気な頃は」と言い換えるのがマナーです。読み進めるうちに遺族が不快とならないような表現を心がけましょう。
香典を渡すときには遺族にも配慮を
香典は、基本的に通夜や告別式の会場で受付に渡します。ただし、やむを得ず参列できず香典を渡せないときには、ほかの参列者に代理として渡してもらう、あるいは郵送するなどの方法もあります。
一方で、遺族の意向をきちんと確認しておくことも大切です。なかには会社や取引先などから個人としての香典を辞退するケースもあり、それにもかかわらず無理に渡そうとすると遺族を困らせてしまうこともあるでしょう。
直接香典を渡すことができなくても、手紙を添えたり、言葉遣いのマナーを守ったりすることで、香典を渡す側と渡される側がそれぞれ気持ちよくやり取りができるはずです。
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