香典返しの挨拶状とは?宗教別の書き方・おくる際のマナーを解説
香典は連名で渡してもよい?包む金額や渡し方などのマナーも紹介
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この記事の内容
葬送儀礼マナー普及協会
葬送儀礼(臨終から葬儀、お墓、先祖供養等)が多様化している中で、「なぜそのようにふるまうのか」といった本来の意味を理解し、そうした考え方や習慣を身につけられるよう「葬送儀礼マナー検定」を実施しています。メディア監修多数、葬儀・お墓関連のセミナー等も実施しています。
お葬式に参列する際には、香典と呼ばれるお金を包んで遺族に渡すのが一般的です。
香典に関しては、準備物や包む金額などにマナーやルールがあります。その一つに、「連名で香典を渡す場合」があり、個人で渡す場合とは異なる注意点があります。
この記事では、連名で香典を渡す状況やケース、書き方や金額、渡し方などのマナーを紹介します。
連名で香典を渡す状況
前提として、連名で香典を渡しても失礼にはあたりません。一般的には、「家族で渡す場合」と「会社・学校などの団体で渡す場合」に連名で香典を渡すケースが見られます。
家族で渡す場合
夫婦ともども、故人と親しい関係だという場合は、夫婦連名で香典を包みます。また、まだ収入がない子どもは、同居している親の名前で香典を包みます。収入がある場合も、お葬式に親と一緒に参列するのであれば連名で問題ありません。
会社・学校などの団体で渡す場合
会社や学校の部活動など故人とおなじ組織・団体に所属している場合にも、連名で香典を渡してよいとされています。
その場合、会社であれば社長名、学校の部活動であれば部の名前で渡すことが一般的です。
香典を連名で渡す場合の表書き
香典を連名で渡す場合、「家族で渡す場合」と「会社・学校などの団体で渡す場合」での表書きの書き方が異なります。
家族で渡す場合は、夫のフルネームを右側に書き、妻の名前(苗字がない状態)をその左に書く形が一般的です。中央揃えにするか、夫の名前を中央になるように書きます。
ただし、近年は旧姓を使って働く方がいますし、そもそも遺族が旧姓でないとだれだかわからない場合もあります。そのため、香典袋の中央の片側に夫のフルネーム、もう片側に妻のフルネーム(旧姓の場合を含む)を書いても、失礼にはあたりません。
団体で香典を渡す場合、個人名を出すのは3人程度でまとめる場合のみとするのがよいでしょう。表書きのスペースは限られていますし、受付の方が受け取った香典の記録をしている場合は個人名が多すぎると困らせてしまいます。
4人以上で香典をまとめる場合は、次のような書き方になります。
(組織名)一同
(代表者名とその左に)他一同
上司・部下、先輩・後輩といった方々が連名で渡すときは、中央に一番うえの立場の方の名前を書き、その後は左側に立場の順に名前を書いていきます。
香典の書き方については以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
香典袋に全員分の氏名と住所を記載した紙を同封する
お葬式の終了後、遺族は香典を渡してくれた人に対してお礼の手紙や、香典返しと呼ばれる品物を準備します。そのため、遺族はお葬式で香典を渡してくれた方の名前や住所を把握しなければいけません。よって、香典袋には「一同」「他一同」などと書いた際、その一同はだれなのかを遺族がわかるようにするために、香典袋のなかに全員分の氏名と住所を記載した紙を同封しましょう。
香典を連名で渡す場合の金額
香典を連名で渡す場合の金額ですが、包む金額を数人で分け合って出しても失礼にはあたりません。たとえば、連名で渡す方のあいだで、香典として包む金額は1万円にするのがふさわしいと決めたとき、その金額を分けて負担しても失礼ではありません。
ただし、包む金額やお札の枚数には注意が必要です。冠婚葬祭の金封では、偶数は「割り切れる=別れる」され、高い位の数値を奇数にする慣習があります。
また、4000円や4万円は「死」という言葉を、9000円や9万円は「苦」を連想させてしまうためマナー違反とされていますが、連名の場合は「一人1000円×4名」、「一人3000円×3名」となってしまうことも実際にはあります。だからといってマナー違反というわけではありませんが、できれば5000円、10000円に金額を揃えておいたほうがよいでしょう。
遺族に金額の計算という手間がかかることを踏まえると、お札の枚数を多くするのも控えるべきでしょう。
香典で包む金額の相場については、以下の記事で解説していますので、本記事と併せてご覧ください。
香典を連名で渡す場合のマナー
香典を連名で渡す場合には、個人で渡す場合と異なるマナーがあります。
香典返しの辞退を検討する
お葬式の終了後、遺族から香典をいただいた方に対して渡される香典返しですが、基本的には香典をいただいた方全員に対して渡すのがマナーとなっています。
連名の場合、別紙にまとめられた方それぞれに対して個別に香典返しを用意しなければなりません。そのため、連名でまとめられる人数が増えれば増えるほど、遺族の負担が増えてしまいます。
「連名の場合は香典返し辞退しなければならない」という厳格なマナーがあるわけではありませんが、遺族の負担を考えると、辞退を検討するのがよいかもしれません。
香典辞退を伝えるタイミングや方法については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
お葬式には代表者1名が参列する
会社・学校などの団体で香典を渡す場合、お葬式には代表者1名が参列することが望ましいです。多くの人数で参列すると、会場や通夜振る舞いの面などで遺族に負担をかけてしまいます。よって、香典の表書きに記載のある方が組織の代表としてお葬式に参列するようにしましょう。
反対に、どうしても個人として参列したいときは、香典も個人として渡すことにしましょう。ただし、お葬式に家族で参列する場合はこの限りではありません。
遺族の負担も考えよう
香典を連名で出しても失礼にはあたらず、現にそうしてお葬式へ出席される方もいます。
ただし、連名で香典を渡すときはマナーに注意を払いましょう。連名で香典を渡すときのマナーは、遺族に過度な負担をかけない配慮から生まれた側面もあります。たとえば、代表者1名のみが参列するなどが挙げられます。マナーのなかには、香典辞退を検討するなど、判断が委ねられているものもあります。どういった選択をしても失礼にはあたりませんが、香典返しなどといった遺族の負担を考えた上で決断するのがよいでしょう。
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