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忌引き休暇とは?取得日数と取得方法
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この記事の内容
この記事をおすすめする人 近親者が亡くなり、会社を休まなければいけなくなった方 この記事のポイント
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親や配偶者、きょうだいといった近親者が亡くなると、役所への届け出や葬儀の手配など、遺族はさまざまなことをしなければなりません。
そうしたときのために、多くの企業、学校では「忌引き休暇」や「慶弔休暇」という名称の休暇を用意しています。
この記事では、忌引き休暇の取得可能な日数や、忌引き休暇の取得に向けて必要な手続きなどについてくわしく解説します。
忌引き休暇とは
忌引き休暇とは本来、家族や親族が亡くなった際に喪に服すという意味あいをもちます。
日本では古来から、近親者が亡くなった際、一定期間にわたって外出せずに自宅で慎むという習慣がありました。忌引き休暇もその名残りとされています。
また近親者が亡くなった際には、火葬や葬儀など、さまざまな儀式を執りおこなうための準備も必要であることから、そのために必要な日数を忌引休暇として付与するのが慣例となっています。
ただし忌引き休暇は有給休暇とは異なり、労働基準法で定められたものではなく、企業が独自で設定しているものです。また学校においても、教育委員会などが定めるルールに沿って忌引き休暇が設定されるケースが多いようです。
なお一般的に、忌引き休暇を取得したとしても欠勤・欠席扱いにはならないほか、有給休暇の消化日数としてもカウントされることはありません。
一般的な忌引き休暇の日数
忌引き休暇の付与日数は、企業や学校が独自に定めているケースが多く、その日数は本人と亡くなった人との続柄(関係)によっても異なります。
企業、または学校によっても付与日数は異なる場合も多いですが、一般的な例は以下のとおりです。
配偶者 | 10日間 |
父母 | 7日間 |
子 | 5日間 |
きょうだい | 3日間 |
祖父母 | 3日間 |
配偶者の父母 | 3日間 |
配偶者の祖父母 | 1日間 |
配偶者のきょうだい | 1日間 |
孫 | 1日間 |
おじ・おば | 1日間 |
企業や学校によっては、上記のように細かく定められておらず、親等ごとに日数が定義されているケースもあります。
近親者がなくなったときの忌引き休暇取得の3ステップ
では、実際に親や祖父母など近親者が亡くなったとき、どのような手順で忌引き休暇を取得すればよいのでしょうか。企業によっても細かなルールのちがいはありますが、今回は一般的な流れを3つのステップに分けて紹介します。
ステップ1 就業規則・校則を確認
はじめに、亡くなった人と本人との続柄に応じて「忌引き休暇を何日取得できるのか」を確認します。忌引き休暇の取得ルールについては、企業の場合は就業規則に、学校の場合は校則に明記されていることが多いでしょう。
また忌引き休暇を取得するための手続きについても、企業や学校ごとにルールが異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。企業によっては、証憑類の提出が求められる場合もあります。たとえば、「死亡診断書」や「火葬許可証」、「会葬礼状」などが代表的な例として挙げられます。
ステップ2 身内がなくなったこと、休むことを連絡
次に、忌引き休暇を取得することを会社または学校へ連絡します。
社会人の場合
直属の上司に、身内が亡くなったことを連絡します。身内の不幸は突然訪れることもあるため、電話またはメールでしか連絡できないケースも少なくありません。
忌引き休暇を取得すると第一報を入れた段階では、火葬や葬儀といったスケジュールも確定していないことも想定されるため、状況に応じて連絡を取りあうようにしましょう。
なお、有給休暇ではなく「忌引き休暇」であることを確実に伝えることが大切です。もしきちんと伝わってないと有給休暇の日数が消化されてしまうこともあり得ます。
学生の場合
小学生から高校生の場合は、保護者から担任の先生に連絡のうえ、身内が亡くなったことを伝えます。また大学生の場合は、本人または保護者から学生部などに連絡するのが一般的です。
学生の場合も社会人と同様に、単なる欠席ではなく忌引き休暇である旨を忘れずに伝える必要があります。忌引き休暇であることを連絡できていないと欠席扱いとなり、とくに高校や大学では出席日数に影響し、進級または卒業に影響が出る可能性があるため注意しましょう。
ステップ3 業務の引き継ぎ
忌引き休暇は通常の有給休暇とは異なり、突然取得せざるを得ないケースも多いため、業務に支障を及ぼすことがあります。そのため社会人の場合は、同じ部署・チームのメンバーに業務の引き継ぎを依頼し、影響を最小限に抑えるようにしましょう。
忌引き休暇は有給になる?
冒頭でも説明したとおり、忌引き休暇は原則として有給休暇日数にカウントされないのが一般的です。しかし、忌引き休暇は労働基準法などの法律で定められるものではなく、企業が独自で慣習として定めているものである以上、場合によっては有給休暇扱いとせざるを得ないケースもあります。
今回は、民間企業に勤める会社員と公務員のケースに分け、どのような場合に有給休暇扱いとなるのか見ていきましょう。
会社員の場合
民間企業の場合、就業規則に「慶弔休暇」または「忌引き休暇」といった項目がない場合、忌引き休暇は認められておらず有給休暇扱いとなる場合があります。
また、忌引き休暇が認められている企業であっても、証憑類の提出ができていなかったり、提出が遅れたりしてしまうと忌引き休暇としての証明ができず、有給休暇として見なされる場合もあるでしょう。
ちなみに、上記で紹介した忌引き休暇の取得日数はあくまでも目安にすぎず、たとえば、おじ・おば、甥や姪などの忌引き休暇は認められていない企業もあるようです。そのため、これらに該当する人のお通夜やお葬式などに参列する場合には、有給休暇として消化しなければなりません。
公務員の場合
公務員には大きく分けて国家公務員と地方公務員がありますが、国家公務員の場合は国の規定によって以下のように定められています。
配偶者 | 7日間 |
父母 | 7日間 |
子 | 5日間 |
孫 | 5日間 |
祖父母 | 3日間 |
きょうだい | 3日間 |
おじ・おば | 1日間 |
地方公務員の場合は各自治体によって規定を定めることが原則となっていますが、多くは国家公務員の規定に則っているのが現状です。
忌引き休暇の連絡は早めに
親やきょうだい、子どもなど近親者が亡くなったとき、遺族はつらい気持ちのなかでも火葬や葬儀の準備を進めなければなりません。
それと同時に、職場や学校に対しても早めに忌引き休暇を取得することを連絡しておくことが大切です。
そして、忌引き明けには少しずつ気持ちを整理しながら切り替え、これまで以上に仕事や勉学に打ち込んでいけるようにしましょう。
(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)
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