危篤とは?知らせを受けたときにすべきことを解説
親のもの忘れがひどい……そのとき、子どもは、家族はどう対応すべきか
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この記事の内容
ブレインケアクリニック名誉院長、
この記事をおすすめする人 親のもの忘れが気になり出した方 この記事のポイント
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子どもの立場からすると、親にはいつまでも健康でいてほしいものです。とはいえ、現実には年を重ねるにつれて身体がいうことをきかない、筋肉や内臓も若いころより機能が弱くなってくる場合もあります。
とくに深刻な状態になりがちなのが、脳の衰えです。親のもの忘れがひどいと「もしかして、認知症なのでは?」と不安になることもあるでしょう。
そもそも親のもの忘れは、認知症の始まりなのでしょうか?親のもの忘れがひどくなったとき、家族はどう対応すればよいのか一緒に考えましょう。
もの忘れと認知症のちがい
人の名前を思い出せない、どこに何を置いたのか忘れてしまう、外出先でスマホや財布を紛失するなどといったエピソードは、年を重ねるとともに経験する人が増えてきます。
加齢によるもの忘れは老化現象の一つであり、だれにでも起こり得ることです。そのため、年齢を重ねてもの忘れの症状が出始めると、「認知症なのではないか」と感じる方も少なくありません。
しかし、そもそももの忘れと認知症は似ているようで明確なちがいがあります。それは、忘れていることが体験したことの一部なのか、あるいは全部なのかということです。
たとえば、「朝食を食べたことは覚えているが、何を食べたか思い出せない」のはもの忘れ、「朝食を食べたかどうかも覚えていない」というのは認知症に見られる症状です。また、ヒントをもらうことで思い出すことができればもの忘れの範疇ですが、ヒントをもらっても思い出せない場合は認知症を疑います。
もの忘れ | 認知症 | |
日常生活で体験したことの記憶 | 全部は思い出せないが、一部は覚えている | 体験したこと全部を覚えていない |
症状の具体例 |
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親の異変、どこから気をつけるべきか
上記で説明したとおり、もの忘れと認知症はちがうものです。また、歳を重ねていくと脳機能も衰え、基本的に新しいことを覚えるのは難しくなるのが一般的です。
たとえば、シニアのなかには「昔のことはよく覚えているのに、最近のことが覚えられない」という人も少なくありません。「私が◯歳のとき、旅行へ行ったよね」と親に話しかけたときに、行った場所を間違えたり、地名を間違えている程度であればまだもの忘れの範囲内といえるでしょう。しかし、人の記憶は曖昧なものなので、このような問いかけだけで認知症かどうか判断することは困難です。
親のもの忘れが気になるようになった場合、これまで以上にコミュニケーションをとりながら、単なるもの忘れなのか認知症の疑いがあるのかを見極めることが重要といえるでしょう。
もし、自分自身では判断が難しいと感じる場合、東京都福祉保健局が公開している「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」を参考にしてみるのもおすすめです。
親のもの忘れが心配なときは
認知症の疑いが認められなくても、もの忘れの頻度が多々見られるようになってくると、何度もおなじことを聞かれ家族はストレスを感じることもあります。また、財布やスマホ、鍵などの紛失が増えると日常生活にも支障をきたすことが考えられるでしょう。
このように、もの忘れ自体が気になるという方は、もの忘れ外来を受診する方法があります。万が一、もの忘れではなく認知症を発症していたとしても、もの忘れ外来では認知症の有無も含めて診察してくれます。
また、今回紹介してきたような症状が見られ、明らかに認知症が疑われるケースもあるでしょう。脳の異常やメンタル面での疾病なども含めて不安がある場合には、精神科や神経内科、脳神経外科などの受診がおすすめです。
もの忘れがひどくなる前にやっておきたいこと
親のもの忘れが悪化してくると、子どもも将来のことが不安になるものです。一方、もの忘れではなく認知症を患ってしまったとなると、病状が悪化していくことで十分な備えができないまま介護生活に突入するという場合もあるでしょう。
そのような事態にならないよう、もの忘れがひどくなる、認知症となる前にやっておきたい三つのことをまとめました。
相続について話しあっておく
もの忘れや認知症が進行した場合を想定し、できるだけ早い段階で相続について話しあっておきましょう。
預金口座のある銀行や通帳の保管場所はもちろん、株式や不動産といった財産の種類および金額など、できるだけ聞ける範囲のことを把握しておきましょう。
また、相続にあたっては上記のようなプラスの財産だけでなく、借金やローンといったマイナスの財産も対象となります。親子といえども、包み隠さず共有することに抵抗を抱くケースは多いですが、スムーズに相続をするために必要であることを理解してもらいましょう。
もし、相続について具体的な話し合いが進まない場合、成年後見制度を活用することもおすすめです。これは、病気などで判断能力が低下した人に代わり、成年後見人等が本人に代わって財産の管理や各種契約の手続きをおこなう制度です。
認知症になってしまった後の介護などについて話しあっておく
介護に関する内容もぜひ確認しておきたいポイントです。認知症が進行してくると、子どもが仕事をしながら親の介護を担うのは至難の業であり、体力的・精神的な負担は計り知れません。また、介護をするために仕事を辞めるという、いわゆる「介護離職」は、介護を受ける人、介護する人の共倒れを招く可能性があるため、できる限り避けるべきといえます。
そのため、施設への入所を希望するかどうか、もし入所を希望する施設があればその施設名もあらかじめ親に聞いておきましょう。入所しないという選択を採る場合も、公的制度を活用した在宅介護をおこなうことを理解してもらう必要がありますし、それを受けたくないならば相応の出費が伴う点も説明しておいたほうがよいといえます。
認知症患者におすすめの施設の一つとしてグループホームがあります。その名のとおり、少人数のグループで共同生活をする施設であり、日常生活を送りながら認知症のケアをおこない、病気の進行を遅らせることができます。その他、認知症の方が入居できる可能性がある施設として、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(いわゆるサ高住)があります。
話しあった記録をのこしておく
相続や介護などに関する話は、自分自身にとっても、そして親にとっても、将来に向けた重要なトピックです。そのため、話しあいの内容を頭で覚えておくだけでなく、確実に記録としてのこしておくことが重要といえるでしょう。
ノートやメモ帳などに書きのこしておくのも一つの方法ですが、より手軽な方法として終活アプリがあります。アプリ「楽クラライフノート」は、スマホで相続する財産の情報を一元的に管理できるほか、親自身が老後の希望を記録しておくこともできます。
また、相続財産を子どもに共有しておくことに、抵抗を感じる方も多いはずです。楽クラライフノートは、財産の種類に応じて共有すべきものとそうでないものを管理できるため、抵抗なく使えるでしょう。
子ども・周囲の家族だけでは判断しかねることも理解が必要
認知症と聞くと、深夜に外を徘徊したり、家族や介護者に対して暴力的になったりといったイメージをもつ方もいるかもしれません。しかし、なかには認知症によって行動が穏やかになる人もいます。
一方、以下の記事にあるように、うつ状態になるシニアも存在します。つまり、親の行動や言動に、これまで見られなかった異常が表れたとしても、ただちに認知症、あるいはもの忘れだと決めつけるのは難しいといえるのです。認知症のような症状が現れても、治せることができる病気である可能性もあります。
ただし、認知症は早期発見によって進行を遅らせられるのも事実です。親の尊厳を傷つけず、脳や認知機能のチェックのために検査や治療を受けるのが最良の方法といえるでしょう。
(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)
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