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マイナンバーカードの基礎知識|できることと注意点

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この記事の内容

2015年、全国民に対して「マイナンバー通知カード」が発行されました。このカードはあくまでも一人ひとりに割り振られた個人番号(マイナンバー)を通知するものであり、通知カード自体に何らかの機能が付与されているわけではありません。

一方で、個人番号をはじめとした公的な情報にアクセスができ、住民票の発行や健康保険証として利用できるのがマイナンバーカードです。この記事では、マイナンバーカードの基礎知識を解説します。

マイナンバーカードとは

マイナンバーカードとは、その名のとおりマイナンバーが記録されたカードのことを指します。では、そもそもマイナンバーとは何なのか、国民一人ひとりに付与されることになった理由を紹介するとともに、マイナンバーカードの概要についてもくわしく解説します。

マイナンバーとは

総務省では、マイナンバーのことを以下のように定義しています。

《マイナンバーとは行政を効率化し国民の利便性を高め公平公正な社会を実現する社会基盤です。住民票を有する全ての方に1人1つの番号をお知らせして、行政の効率化、国民の利便性を高める制度です。》

(引用元:総務省「マイナンバーとは|マイナンバーカード総合サイト」最終アクセス2022, 04, 01)

2015年に施行された「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(通称:マイナンバー法)」にもとづき、日本に住民票をもつ(外国人を含む)一人ひとりに12桁の個人番号(マイナンバー)が付与されることになりました。

マイナンバー法が成立した背景には、マイナンバーを付与することによって行政手続きの効率化や国民の利便性を向上する目的があります。

なお、マイナンバー法ではマイナンバーの提供が求められる例として、税務関連の申請手続きや金融機関における口座開設、年金や保険関連の手続きなどが挙げられており、マイナンバー法で規定された目的以外のマイナンバーの収集および保管は禁止されています。このことを理解し、一人ひとりが自分自身のマイナンバーを厳重に管理する必要があります。

マイナンバーカードについて

では、マイナンバーが記録されたマイナンバーカードとはどのようなものなのでしょうか。

マイナンバーカードの外観は、顔写真入りのプラスチック製カードで、運転免許証やクレジットカードなどと同一のサイズとなっています。

カードの表面には個人の氏名や生年月日、住所などが記載されており、マイナンバーはカードの裏面に記載されています。またマイナンバーカードにはICチップが内蔵されており、チップのなかにも個人情報を電磁的に記録することで、公的サービスのほか民間での活用もできるよう設計されています。

マイナンバーカードでできること

マイナンバーカードは行政手続きの効率化や国民の利便性を向上する目的でつくられましたが、具体的にどのようなことができるのでしょうか。マイナンバーカードの代表的な8つの用途を紹介しましょう。

本人確認書類として利用できる

顔写真と住所、氏名、生年月日が記録されているマイナンバーカードは、運転免許証と同様に本人確認書類としても利用できます。携帯電話やローンの契約時、スポーツクラブの会員証発行時など、さまざまな場面で役立ちます。

ただし、裏面に記載されたマイナンバーの提示義務はないため、裏面を保護するケースなどに入れて使用すると安心です。

オンラインで行政手続きができる

公的資格の免許証を再発行または廃止する際の届け出など、行政機関に対する手続きにはさまざまなものがあります。

これらの手続きをおこなう場合、従来は役所に出向いて窓口で書面を提出する必要がありましたが、マイナンバーカードがあればオンラインで申請が完結できるようになりました。

ただし、なかにはマイナンバーカードによるオンライン申請に対応していないものもあるため、事前に確認が必要です。

健康保険証として利用できる

2021年から、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようになりました。

ただし、マイナンバーカードをすでに持っている場合でも、新たに「保険証利用登録」という手続きが必要です。また、マイナンバーカードが健康保険証として使用できるのは、「マイナ受付」というステッカーが貼ってある医療機関に限定されます。

コンビニで住民票などが発行できる

住民票や戸籍謄本などの発行申請手続きは、従来役所の窓口まで出向く必要がありました。

しかし、こうした利用頻度の高い書類をより手軽に発行できるよう、マイナンバーカードを用いてコンビニでの発行を受け付けるシステムを構築している自治体もあります。

確定申告などの際、e-Taxへのログインが簡単になる

フリーランスや個人事業主が確定申告をおこなう場合、オンラインで申告手続きを完結できるe-Taxが便利です。マイナンバーカードがあれば、e-Taxへのログイン手続きが簡略化されるほか、氏名や住所などの基本情報も自動的に入力されるため手続きの簡素化につながります。

年金記録の照会が簡単にできる

マイナンバーカードでさまざまな行政手続きをおこなったり、行政機関からのお知らせを閲覧したりできるポータルサイト「マイナポータル」と「ねんきんネット」を連携することにより、国民年金や厚生年金の加入記録が簡単に照会できます。

スマートフォンやPCがあればマイナンバーカードでログインできるため、ねんきんネットのユーザーIDやパスワードの入力作業が省略されます。

マイナポイントがもらえる・使える

マイナポイントとは、マイナンバーカードに紐付けたキャッシュレス決済方法で支払った場合に、一定割合で付与されるポイントのことです。取得したマイナポイントは1ポイントあたり1円相当で利用できるほか、2022年からはマイナポイント事業第2弾として、マイナンバーカードの健康保険証としての利用申込みや公金受取口座の登録をおこなった場合に、それぞれ7500円相当のマイナポイントが付与される予定です。

「マイナポイントを2万円分もらうには?『マイナポイント第2弾』事業を解説」はこちら

将来的に運転免許証やワクチン接種証明としての機能が付加される可能性がある

マイナンバーカードは今後さまざまな用途に活用されることが期待されていますが、なかでも代表的なのが運転免許証との統合です。警察庁では、2025年3月を目処に全国でマイナンバーカードと運転免許証の一体化を実現することを発表しています。

さらに、新型コロナウイルスのような感染症が拡大した場合に、ワクチン接種証明といった機能もマイナンバーカードに付与されることが期待されています。

マイナンバーカードの注意点

マイナンバーカードを利用する際には、いくつか注意しておかなければならないポイントがあります。とくに押さえておきたい3つの注意点を紹介しましょう。

カードを落とす・忘れる・なくすと個人情報が漏れるリスクがある

マイナンバーカードは個人情報の塊といっても過言ではありません。第三者にカードがわたってしまうと、表面に印字された氏名や住所、生年月日などが悪用されることも考えられるでしょう。

また、わかりやすい暗証番号を設定していると、カードリーダーを接続したPCやスマートフォンから簡単にログインされてしまうリスクもあるでしょう。

そのため、マイナンバーカードは落としたり紛失したりしないよう、厳重に管理することが重要です。

10年ごとに更新しなければならない

マイナンバーカードには発行後10年間の有効期限があります。そのため、一度発行した後は永久に使用できるものではなく、更新手続きが必要です。なお、20歳未満の場合は10年ではなく、5年ごとの更新となります。

将来的に銀行口座などと紐付けられる可能性がある

現在、マイナンバーカードには公金受取口座を任意で設定できますが、税務関連の手続きを効率化するために、将来的には銀行口座との紐付けが義務化される可能性もあります。

人々の中には公的機関に個人の財産情報が知られることに抵抗がある方がいらっしゃるかもしれませんが、義務化の可能性があることは覚えておいたほうがよいかもしれません。

マイナンバーカードのセキュリティ

行政手続きが効率化されるという面では、マイナンバーカードのメリットは大きいといえます。しかし、その反面で「個人情報が漏洩するのではないか」と不安を抱く人も少なくありません。

マイナンバー制度を管轄する総務省では、「カードに顔写真が入っていること」「オンラインでも暗証番号が必要であること」の2点から、第三者がマイナンバーカードを悪用するのは困難との見解を示しています。

また、ICチップにはプライバシーの高い情報は記録されないため、安全性が担保されているとも説明。さらに、マイナンバーを利用する公的ネットワークについても、アクセス記録が逐一なされるなどの情報セキュリティ対策が講じられていることを公表しています。

一方で、日本と同様の個人番号制度がある海外の国のなかには、個人番号がわかるカードは家に保管することを推奨しているケースがあるのも事実です。少なくとも、マイナンバーカードを紛失しない、番号を外部に漏らさないといった心がけは重要といえるでしょう。

マイナンバーカードの作り方

マイナンバーカードを作成する際には、「申請書ID」とよばれる23桁の番号が必要です。これは自治体から送付されている「個人番号カード交付申請書」の上部に記載されており、もし申請書IDが不明の場合には各自治体の窓口で交付申請書を再発行してもらう必要があります。

なお、マイナンバーカードのくわしい作り方については、「マイナンバーカードの作り方|オンライン・証明写真機・郵送それぞれの申請方法」の記事でも解説しているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。

番号は絶対にもらさない

今回紹介してきたように、マイナンバーカードは住民票の写しを簡単にとれたりオンラインでさまざまな行政手続きができたりと、利便性が高いものです。

また、マイナンバーカードとキャッシュレス決済を連携することで取得できるマイナポイントは、交通系ICやQRコード決済のポイントとしても利用できるため、マイナンバーカードをつくるだけでもお得に買い物ができるはずです。

ただし、マイナンバーは第三者へ絶対に漏らしてはいけません。高いセキュリティが確保されてはいるものの、他人が自分の名前を騙って個人情報を取得する、お金を借りるといったことに悪用される可能性はゼロではないため、厳重に管理しておきましょう。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部 情報は2022年5月16日時点のものです。)

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この記事を監修した人
藥師寺正典

弁護士法人第一法律事務所パートナー弁護士。DOTZ株式会社監査役。第一東京弁護士会労働法制委員会、日本CSR普及協会(雇用労働専門委員)、経営法曹会議等に所属。経営者側労働法を多く取り扱い、労働審判・労働訴訟等の係争案件、団体交渉(組合・労働委員会)、労災(行政・被災者対応)、労務DD対応を得意とする。

主著に『労働行政対応の法律実務』(中央経済社 共著)、『Q&A 会社のトラブル解決の手引』(新日本法規出版 共著)など。

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