ミドル世代は転職できる?転職率やみんなの転職理由について

  • 公開日:
  • 更新日:

この記事の内容

この記事を監修した人
ルーセントドアーズ株式会社代表取締役 黒田 真行(くろだ まさゆき)

1988 年リクルート入社。2006~13年まで転職サイト「リクナビNEXT」編集長。

リクルートエージェント ネットマーケティング部部長、(株)リクルートメディカルキャリア取締役を歴任。2014年ルーセントドアーズを設立。

35歳以上向け転職支援サービス「Career Releease40」http://lucentdoors.co.jp/cr40/ を運営。

2019年、ミドル・シニア世代のためのキャリア相談特化型サービス「CanWill」https://canwill.jp/ を開始。

 

◎著書

「35歳からの後悔しない転職ノート」

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4479797335/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_tu00_p1_i2

「転職に向いている人 転職してはいけない人」他

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4532321468/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_tu00_p1_i3

この記事をおすすめする人

少しでもミドル世代での転職を考えている方


この記事のポイント

  • ミドルの転職は過去よりもハードルが低くなっている
  • 転職希望のミドル世代にはマネジメント能力と専門性が強く求められている
  • スキルの棚卸しをすることで、転職に限らずこれからの仕事環境をよりよくできる


終活の第一歩を踏み出すなら終活アプリ『楽クラライフノート』がおすすめ。
健康状態や葬儀の希望のほか、自分の人生などの情報も登録し、終活やエンディングノート作成に備えることができます

iPhoneへのインストールはこちら Androidへのインストールはこちら


かつて、ミドル世代の転職は難しいといわれていました。読者のみなさんも、そんな話を一度はお聞きになったこともあると思います。

ミドル世代の転職が難しいといわれた理由として、年齢を重ねている分、新しい会社に馴染みづらい、組織としてもほかの環境で長年活躍していたミドルを管理するのが難しい、などが挙げられていました。しかし、人口の多い団塊世代が引退したことで、ミドル世代を求める企業は少なくないという説もあります。

実際のところ、どうなのでしょうか?この記事では、ミドル世代の転職事情について取り上げます。

ミドル世代の転職は難しい?

冒頭でも記した「ミドル世代の転職は難しい」という説ですが、それははたして本当なのでしょうか?実際の転職市場を見ると、必ずしもそうとはいえず、自分自身のスキルや経験を見直し、適切な市場へ飛び込めばミドルでも転職できる可能性はあるようです。

難しいという根拠

過去の時代、ミドルの転職が難しいといわれてた理由をくわしく述べると以下のようになります。

まず、ミドルは相応のスキルや経験を有しているため、新たな組織に馴染むのが難しく、ミドル本人の考え方も定まってしまっているケースが見られます。そのうえで、年齢的な側面から伸びしろがないとも見られがちです。

もちろん、かつての時代もミドルの転職がなかったわけではありませんが、同業種での経験者が少なくありませんでした。つまり、高い専門性をもっていないと転職が難しかったといえます。

転職市場の変化

しかし、現代では以上のような状況に変化が見られ、企業側がミドルを求める例が多く見られるようになっているといわれています。理由は前述のように団塊世代が一斉に定年退職したなど、人口減少、就労人口の減少があり根本的な人手不足となっている点が挙げられます。

また、高年齢者雇用安定法の重ねての改正によって定年が延長・廃止され、さらに年金の受給年齢が引き上げられたことにより就労者の年齢が幅広くなったことで、相対的にミドルが若く見られるようになったとの理由も存在します。

結論

以上から、ミドルの転職は過去よりもハードルが低くなっているといえるでしょう。

とはいえ、かつての時代とおなじく、高い専門性をもっていたほうが、より可能性が高まることに変わりはありません。また、マネジメントスキルやその人ならではの強みなどもできる限りもっていたほうがよいといえます。

よって自分自身のスキルを棚卸しし、同業種・異業種問わずマッチした市場に飛び込めば、よりよい条件での転職も視野に入ってくる可能性があります。

ミドル世代の転職率

では、ミドル世代で転職した人の割合はどのようになっているのでしょうか?

ここでは、厚生労働省がまとめた「令和2年雇用動向調査」でのデータを見てみましょう。この調査のなかに、「年齢階級別転職入職率」というデータがあります。転職入職率とは、雇用されている人のなかでいまの職場にいる前に1年以上、別の職場で仕事をしていた人の割合のことです。各年代別の転職入職者の割合を示します。

20代
53.2%
30代
39.3%
40代
31.4%
50代
25.5%

ご覧のように年齢が上がるごとに、転職入職者の割合が減っています。

ただ、これより10年前の平成22(2010)年のデータを見ると、40代は30.1%、50代は23.5%でした。さらに10年遡った平成12(2000)年のデータでは、40代が13.6%、50代は11.2%となっています。このように時代とともにすこしずつミドル世代の転職は増えていると見られます。

ミドル世代の転職理由

ミドル世代はどんな思いから、転職を決心しているのでしょう。

主に3つの理由が挙げられます。

  • 人間関係における改善を求めての転職

  • 現在の会社に希望する待遇・社風の不一致

  • 自身の成長を求めての転職


人間関係を理由に転職するのは、若い世代だけでなくミドル世代もおなじであるようです。もっとも、採用する側の企業としては円滑なコミュニケーションをとれることを条件にするケースが多く見られるため、実際に転職を望む人はその点を念頭におくとよさそうです。

待遇面も転職の理由として一般的といえます。とくに経験を重ねてきたミドルであると自身が身をおく業種だけでなく社会や経済の動きを俯瞰的に見られる人もいると思いますから、自分の経験が活かせて、なおかつ将来性ある他業種への転職を検討する人もいるかもしれません。また、長年仕事をしてきて、さらに今後を見すえたときに、より気持ちよく仕事のできる環境を求めるという意味で、社風が自身と合致する会社を探す人もいることでしょう。

極めて前向きに、より成長できる環境を求めて転職を検討するミドルもいます。とくに、ミドルのもつ経験を欲しがる企業は、現在の会社よりもよい条件を提示してのヘッドハントをするケースも見られます。

転職できるミドル、できないミドルのちがい

以下の記事で述べたように、ミドル世代が社会から求められていることとして、ポータブルスキル、マネジメント能力、専門性が挙げられます。


ミドル世代とは?社会から求められていること、転職市場を解説|楽クラライフノート お金と終活の情報サイト

シニア世代の家族というと、配偶者のほかには子どもが挙げられるでしょう。シニア世代の子どもは、いわゆる「ミドル世代」「ミドルエイジ」も少なくないのではないでしょうか。 では、ミドル世代とは具体的にどんな人を指すのでしょうか?また、どんな特徴があるのでしょうか?この記事で解説します。

lifenote.ntt-finance.co.jp

og_img


このうち、とくに企業の求める能力は、マネジメント能力と専門性といえるでしょう。企業としては現状のチームをより成長させてくれるだけのマネジメント能力をもった人を求めているでしょうし、またこれまで培った経験と専門性を元に、優良顧客を熟知している、新たなモノやサービスを生み出せる人も求めています。

ポータブルスキルという点でも、前出の記事で取り上げたどこでも通用するスキルをもっているひとのほか、自分を変革できる人を企業は求めています。すこし逆説的に感じるかもしれませんが、働く人自身の強みを踏まえつつ、それを元に新しい企業で活かすためにどう変化していくか、さらにいえば大きく動く社会に対して自分をどう変化させていくかを考えられ実行できる人に、職は集まります。これも、どこでも通用する能力の一つという意味で、ポータブルスキルといえるでしょう。

以上をもつ人は転職の可能性が高まり、もたないと厳しくなるといえます。

ミドルが転職する方法

ミドル世代が転職するためには、まず自分自身をあらためて見つめ直し強みを認識したうえで、実際の転職活動に取り組む、というステップとなります。

スキルの棚卸しをし自分の市場価値と活躍できる場を判断する

棚卸しとは、企業が決算のため在庫商品・製品、原材料などといった資産がどれだけあるかを確認することです。これと同様に、自分自身のスキルの棚卸しをしてみましょう。自分が配属された部署や年次ごとに経験したことを書き出す、顧客別に経験したことを書き出していくと、ほかの人にはないスキルが見つかるかもしれません。

そのうえで、自分がもつスキルを活かせるのは同業種ではどんな会社か、もし他業種への転職もできそうであればそれはどんな業種かを検討し判断しましょう。

棚卸しやこれらの判断には時間がかかりますが、この段取りを経ることで以降の転職活動がよりスムーズに進むはずです。

転職サイトを活用する

多くの転職サイトには、人を求める企業名や詳細な条件が明記されています。上記の自分がもつスキルと転職サイトに記載されている条件が合致しているかを検討するとよいでしょう。また、最近ではミドル向け転職サイトも登場しています。こうした転職サイトであれば、よりスムーズに自分とあう条件の会社が見つかりそうです。

ただ、転職は企業が人を見極めるだけでなく、人が企業をよく見極める必要もあります。選考が進んでも、その会社が本当に自分とあっているのか、後悔のないよう考えてくださいね。

転職エージェントを活用する

求職者と企業のあいだに立ってくれる、転職エージェントを活用するという方法もあります。転職エージェントは対面での面会で、ミドルの経験や強みを聞き出し、それにあった人を募集する企業を探してくれます。

ただ、転職エージェントを利用する場合は一般的に、エージェント会社にきた求人のなかから求職者にあった企業を見つける形になるため、応募できる求人情報が限られてしまいます。また、転職サイトを利用する場合と同様に、自分自身が企業を見極めるという意識も必要です。

まとめ

すでに少子高齢化時代に突入して久しい日本は、シニア世代の力も必要とされています。そうであるがゆえに、シニア世代よりもフットワークが軽く、また能力も有しているミドル世代を求める企業は、かつての時代よりも多くなっているといえるでしょう。

転職を検討している人はもちろん、仮に転職を考えていない人でも、ここで取り上げた自分のスキルの棚卸しをしてみるとこれからの仕事環境をよりよくできるかもしれません。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)


終活アプリ『楽クラライフノート』は、簡単に資産管理や自分情報や思いの登録、家族へ情報共有したい方に向けたクラウド型エンディングノートアプリです。自身の現状や思いを整理し、資産・家計をアプリで一元管理。登録した情報は、伝えたい家族に共有することもできます。早めの終活で未来の漠然とした不安を解消し、これからをアクティブに生きることをサポートします。

『楽クラライフノート』をご利用いただいている方に、おすすめ情報をお届け。自身の現状や思いを登録したり資産・家計管理をしたりするなかで、「専門知識を持ったプロの方に相談してみたい」など自分の終活がうまくできているのか不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。『楽クラライフノート お金と終活の情報サイト』から、アプリ会員様限定で専門家への無料相談の申し込みが可能です。
また、お得な優待も揃えておりますのでぜひご活用ください。

『楽クラライフノート』をご利用いただいている方に、おすすめ情報をお届け。自身の現状や思いを登録したり資産・家計管理をしたりするなかで、「専門知識を持ったプロの方に相談してみたい」など自分の終活がうまくできているのか不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。『楽クラライフノート お金と終活の情報サイト』から、アプリ会員様限定で専門家への無料相談の申し込みが可能です。
また、お得な優待も揃えておりますのでぜひご活用ください。

アプリをダウンロードして
終活で直面する様々なお悩みを解消しましょう
楽クラライフノート

Page Top