コラム

自分好みの写真が撮れる!「生前遺影撮影」を編集部がやってみた

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この記事の内容

この記事を監修した人
(株)コイデカメラ 商品部 スタジオ撮影担当バイヤー兼販促担当 佐々木岳大

私は、コイデカメラにて証明写真・スタジオ撮影を担当しています。

以前は、木更津の店舗にてカメラ販売やプリント注文のご案内、撮影業務をしておりました。

現在は、人生の節目や家族の記念日で撮影されるスタジオ写真という分野をどのように広げていくべきかというのを注力して活動しています。

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納得した写真で見送ってもらいたい方


この記事のポイント

  • 自分好みの納得した写真を葬儀で使える
  • しみやしわ、ほうれい線などの修正も対応可能
  • 家族が写真を選ぶ手間がなくなるメリットも


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終活を始めると、人生最後のセレモニーである葬儀についてどうしようかと考える方もいるのではないでしょうか?ささやかな式でいいけれども仲の良かったお友達は呼びたい、出棺のときは大好きな音楽をかけてほしいなど、自分らしい葬儀にするためにいろいろと思いをめぐらせますよね。

ただ、こうした葬儀の中でとても重要な「小道具」があります。それは、遺影です。

祭壇の真ん中に置かれる遺影は、遺族や参列者が故人に思いを馳せるのに必要な存在といえるでしょう。遺族が気に入ったスナップ写真からトリミング加工をして遺影とすることが多いですが、生前のうちに遺影写真を撮る、という方法もあります。この「生前遺影撮影」は、自分好みの写真を残せて葬儀で使えるため、撮影をおこなうシニアが増えているようです。

今回は、楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部が生前遺影撮影をおこなうフォトスタジオに伺い、写真を撮ってもらいました。遺影ができるまでの過程もお伝えしますので、ぜひ撮影の雰囲気を感じてくださいね。

生前遺影撮影をする人が増えている理由

今回、生前遺影撮影に挑戦するのは、楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部の藤麻迪です。


遺影を撮ってもらう場所は、創業70年を迎え首都圏に46店舗を展開するコイデカメラの阿佐谷本店です。同社では2019年より生前遺影撮影のサービスを始め、少なくとも月に5〜6人のシニアが利用されているとのこと。

なぜ、少なくない数のシニアが生前遺影撮影をおこなっているのでしょうか?それに答えてくれたのは、コイデカメラ商品部の佐々木岳大(写真)さんです。

佐々木さん:生前遺影撮影をおこなわない場合、遺族がたくさんの写真のなかから遺影とする1枚を選ばなければならず、とても苦労します。そこで、家族に負担をかけたくないとの思いをお持ちの方が生前に撮影をおこなわれていますね。また遺影を撮る本人にとっても、プロに撮ってもらったお気に入りの1枚を残せるというメリットがあります。遺影は葬儀のときだけでなく仏壇のそばに飾られてずっと残っていくものですから、私どもとしてもせっかくであれば自分自身が納得のいく写真を撮っていただきたいと常々思っているんです。

気に入った1枚を選べるだけでなく、その1枚をより良く魅せるサービスもおこなわれています。コイデカメラの生前遺影撮影では「プレミアムプラン」が用意されており、しみ、しわ、ほうれい線や輪郭を自分が気に入るように修正してもらえるのです。

佐々木さん:他社の生前遺影撮影ではメイクアップをおこなう場合もあるようですが、当社ではメイクをしない代わりにプレミアムプランでの写真の修正をしております。なぜかというと、シニアの方は肌が弱くメイクができないという場合があるからなんです。そのためご来店の際は、軽い薄化粧程度で大丈夫です。メイクをおこなうと、その分、拘束時間も長くなってしまいますが、写真の修正ではそれがないため、お客さまにも喜ばれています。

店内を見渡せば、実際に生前遺影撮影によって撮られた写真がいくつか飾られていました。葬儀の際の遺影というと、黒い額縁に白黒のリボンがかけられているのを想像しますが、佐々木さんによると遺影のあり方にも変化が出てきているようです。

佐々木さん 額縁ひとつとっても、白やパープルなどのカラーが豊富にあり、撮られる方が笑顔だったりポーズをとっていたりするなど、以前の遺影より明るく、華やかになっているといえます。遺影とそのほかのプロフィール写真、肖像写真とでは写真そのものに明確な違いがありませんが、遺影の場合は先ほど申し上げたように長く残るものでその方の生きた証であるという特徴がありますね。そうであれば、暗いよりは明るい写真のほうがより遺影にふさわしいといえるのではないでしょうか。

生前遺影撮影の流れ

それでは、いよいよ写真撮影です。コイデカメラのプレミアムプランでの生前遺影撮影は、次のような流れでおこなわれます。

事前打ち合わせ

撮影がおこなわれるスタジオに入り、まずは簡単な打ち合わせをします。カメラマンを務める佐々木さんと編集部・藤麻とのやり取りを見てみましょう。

藤麻:こういう写真を撮るのははじめてなんです。

佐々木さん:ご利用されるお客さまはそういう方ばかりなので、ご安心ください。撮影しながら、私がポーズのアドバイスをしますので、撮られていくうちに段々と自然な表情になっていきますよ。

藤麻:なるほど。スタジオの背景が緑ですけれども、証明写真のようにはなりませんか?

佐々木さん:これは後から空や木々など、お好みの背景を合成するために緑にしています(いわゆる、グリーンバック)。今回は背景を合成する写真と、背景がグレーの写真、2パターンを撮影してお渡しします(取材のための特別対応。通常はいくつかのパターンを撮ったなかからベストショット1枚をLサイズにプリントしたものと、同じ写真データを記録したCDが利用者に渡されます)。

なお、事前に利用者が用意すべきことは「お気に入りの服を着たり、趣味で使うものを用意して一緒に撮ったりするくらいで、あとはとくにありません」(佐々木さん)とのこと。大きな準備をする必要がなく、スタッフのアドバイスを受けながらおこなわれるわけですから、気軽な気持ちで撮影に臨めそうですね。

撮影

先ほどの佐々木さんの言葉にあった通り、まずはグリーンバックで撮影をおこない、続いてグレーの背景で被写体(藤麻)をライトアップした撮影がおこなわれました。撮影が進むうちに藤麻の表情も段々と和らいでいきます。

佐々木さん:では、右手をネクタイに当ててみてください。

藤麻:……ハイ。

佐々木さん:ああ、そうです。いいですね。じゃあ次は手の上にあごをのせるポーズをとってみましょう。

藤麻:ハイ、こうですか?

佐々木さん:ああ、いいです。いい表情しています。

佐々木さんによると、通常は1回の撮影で10〜20カット、所要時間は10分ほどで終わるそうですが、お客さまの希望に合わせてこれより多くの枚数、長い時間になることもあるそうです。

撮った写真からお気に入りの1枚を選ぶ

撮影が終わると、スタジオ内に設置されたモニターに、撮った写真が映し出されます。ここで1枚1枚の写真を見て、お気に入りの写真を選びます。

背景の選定、写真を修正

お気に入りの1枚を選ぶと、次にグリーンバックで撮った写真の背景をどれにするかを決めます。今回、藤麻は木々の背景を選びました。続いて、顔の修正したい部分を伝えます。

藤麻:ニキビ跡で顔がボツボツとしてる部分があるので、それを直してください。

佐々木さん:かしこまりました。

あとは、コイデカメラに修正をおまかせするだけです。翌日には仕上がり、プリントされた写真とデータの入ったCDが店頭で渡されます。

生前遺影撮影の料金

コイデカメラの生前遺影撮影は、基本プランが5500円、プレミアムプランが1万1000円(どちらも税込)です。基本プランは、ベストショット1枚のプリントとその写真データを記録したCDが渡されるもの。プレミアムプランは、基本プランに加えて、しみ、しわ、ほうれい線や顔の輪郭を修正してもらえます。

編集部員の感想


撮影を終え、翌日仕上がったのが上の2パターンの写真です。今回は、プレミアムプランの修正の違いがわかるよう、修正前と修正後の写真を両方、受け取りました。どちらの写真も左が修正前、右が修正後で、肌の色がよりクリアになっているのを、おわかりいただけるのではないでしょうか。

藤麻 最初はちょっとドキドキしましたが、佐々木さんが的確にリードしてくれたおかげで、『あ、こういうポーズとればいいんだな』『自分のしたい表情をすればいいんだな』と実感しながら撮影ができました。撮ってもらった写真を見ると、びっくりしましたね。自分がこんな表情できるんだ、と思うくらいかっこいい写真にしてもらえたと感じています

コイデカメラ阿佐谷店の遠藤店長によると、「笑顔の写真が撮れて良かった」と生前遺影撮影するお客さま本人だけでなく、家族からも同様の声が聞かれるそうです。

生前遺影撮影を検討される方は、ぜひ笑顔を意識してみてはいかがでしょうか。

モデルになった気分で、遺影にする写真を撮ろう

生前遺影撮影は何枚も写真を撮り、その中からベストショットを選びます。写真を撮られ、さらに選ぶという作業をしていると、まるでモデルになった気分が味わえることでしょう。

遺影というとすこし暗いイメージがありますが、生前遺影撮影をおこない仕上がった写真を見れば、きっと晴れやかな気持ちになるはずです。また、佐々木さんの言葉にもあったように、事前に遺影を用意しておくことは家族が写真を選ばなくても済むため、自分も家族も安心できますよね。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)

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