【自分史 連載③】自分史作成プランをつくる
終活年賀状の書き方・おくり方|例年の賀詞交換を終えるためには
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この記事をおすすめする人 年賀状をやめようか迷っている方 この記事のポイント
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新年の挨拶を交わすためにおくる年賀状。ただ、年を重ねてくるとなかなか筆が進まなくなるほか、はがき代や印刷代といったコストが気になります。
こうしたなかで、最近、終活の一環として「終活年賀状をおくる」、「年賀状じまいをする」人が見られます。
本記事では、終活年賀状とは何か、書き方のポイントや例文などもあわせてくわしく解説します。
終活年賀状とは
終活年賀状とは、ひと言でいえば「来年から年賀状の送付を辞退する旨を伝える最後の年賀状」を指します。
「年賀状じまい」ともよばれ、年賀状以外にも暑中見舞いや寒中見舞いの挨拶などのタイミングで、次回からの年賀状送付を辞退する旨を伝えることもあります。
その名のとおり終活の一環として終活年賀状を書く場合もあれば、毎年年賀状だけのやり取りをしている関係をやめて、ほかの連絡手段に切り替えるために終活年賀状を送付したりと、さまざまな意図があります。
終活年賀状をおくる人が増えた背景には、スマートフォンの普及によって手間のかからない連絡手段が登場したことや、年賀状を作成する手間とコストは大きな負担になることから、自分自身はもちろん相手方に対しても同様の負担を軽減しようと考える人が増えたことも挙げられます。
終活年賀状のメリットとデメリット
終活年賀状をおくることによって、具体的にどういったメリットがあるのでしょうか。反対に、デメリットや問題点として考えられるポイントも紹介します。
メリット
終活年賀状のメリットは主に以下の3点が挙げられます。
年賀状を書く労力とコストを節約できる
年賀はがきを購入するための費用や印刷コストはもちろん、年賀状を送付する宛先の管理や宛名書き、年賀状をポストへ入れるなどの手間も削減できます。
これは自分自身の負担を軽減できることはもちろんですが、相手方も次回から年賀状を作成・送付する必要がなくなるため、双方にとってのメリットとなるでしょう。
知人・友人の連絡先の整理ができる
終活の一環として終活年賀状を作成する人のなかには、生前の段階で連絡先を整理しておきたいとの理由で取り組むケースもあります。終活年賀状をおくるとともに、相手方の連絡先を記録しておけば、年賀状の送付をやめてしまっても連絡をとることは可能です。
「数十年以上にわたって毎年おくっているから」、「相手から年賀状が毎年届くから」などの理由でやり取りしていた関係をあらためて見直す機会となり、自分にとって本当に大切な人間関係が見えてくることもあるでしょう。
人間関係がより密になる
年賀状の内容は形式的な挨拶に終わってしまうことが多いため、相手の近況が分かりづらいものです。しかし、終活年賀状でSNSなどの代替手段を教えておけば、これまで以上に頻繁にやり取りできるようになり、かえって人間関係が濃くなるケースもあります。
デメリット
メリットとは反対に、終活年賀状のデメリットや問題点として考えられるのは以下の3点があります。
文字が多くなってしまう
次回から年賀状を辞退する旨を伝えるためには、丁寧な挨拶や、辞退する理由、自分自身の考えなどを丁寧に説明する必要があります。
その結果、通常の年賀状よりも伝えるべきことが多くなるため、年賀はがきの裏面がほとんど文字で埋め尽くされてしまうことも。挿絵やイラスト、写真などがなく、読みづらい印象を与えてしまうおそれがあります。
再び年賀状をおくりづらくなる
もしかすると、一度、終活年賀状をおくったのに、また年賀状をおくりたくなるかもしれません。ただ、すでに終活年賀状をおくってしまっている以上、年賀状送付を「復活」させるのは大義名分が必要な気がしますし、おくられたほうも「この人、年賀状やめたのではなかった?」と思うでしょう。このように、終活年賀状をおくると再び年賀状をおくるのをスタートさせるのが難しくなる側面があります。
絶縁と誤解される可能性もある
終活年賀状へ記載する文面や内容によっては、絶縁と誤解されてしまう可能性も考えられます。そのような年賀状を相手が受け取ってしまうと、人間関係のトラブルに発展するおそれもあるため、くれぐれも誤解されないよう丁寧な挨拶や文面を心がけましょう。
終活年賀状は何歳からおくってよいのか
「終活」という言葉を聞くと、「自分の年齢ではまだ早いのではないか」と感じ、終活年賀状をおくることに抵抗を感じる方も多いでしょう。
しかし、結論からいえば終活年賀状をおくるタイミングについて「何歳から」というマナーやルールはありません。
たとえば、転職や引っ越し、結婚、社会情勢などを理由にするのも一つの方法でしょう。また、シニア層の場合は定年退職や、年賀状をおくることが体力的に辛くなってきたと感じたタイミングで終活年賀状をおくってもよいでしょう。
最近ではメールや電話、SNSなどで新年の挨拶を交わし、年賀状をおくらない人も珍しくなくなっていることから、終活年賀状や年賀状じまいの挨拶は決して失礼にあたるものではないのです。
終活年賀状で書くべきこと
終活年賀状を作成するにあたって、具体的にどのようなことを記載すべきなのでしょうか。最低限押さえておくべき4つの項目を紹介します。
年始の挨拶
年賀状である以上、新年の挨拶は冒頭に必ずしておきましょう。
もし、暑中見舞いや寒中見舞いなどで年賀状じまいを知らせる際にも、いきなり本題から入るのではなく冒頭に挨拶文を記載します。
年賀状じまいする理由
年賀状じまいをすることを明確に伝えると同時に、なぜ年賀状じまいをするのか、その理由(たとえば年賀状によるお互いの負担を軽減するためなど)についてもくわしく丁寧に記載しましょう。
今後もお付きあいを続けること
終活年賀状はその人との縁を切ったり連絡をしなくなるものではありません。そのため、年賀状をおくることはやめるものの、これまでと同様にお付きあい自体は継続していく意思をはっきりと示すことで、絶縁と誤解される心配はなくなるでしょう。
住所以外の連絡先
年賀状のやり取りをやめた後、どういった手段で連絡を取りあうのかを伝えておきましょう。具体的には、SNSやメールアドレス、電話などが考えられるため、これらを明記しておきます。
終活年賀状の例文
終活年賀状で書くべきことを踏まえて、参考となる例文をいくつか紹介します。
定年退職を理由とした終活年賀状の例文
新年あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になり、心より感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年の◯月で私も還暦を迎え、定年退職となりました。
そこで、誠に勝手ではありますが、来年より皆様への年賀状を控えさせていただきたいと考えております。
その代わりに、SNSを通してこれまで以上に密な関係を築いていきたいと思います。
連絡手段は変わりますが、これまでと同様お付きあいいただければ幸いです。
ID/QRコードは以下のとおりですので、ぜひフォロー・友達申請をお願いいたします。
社会情勢を理由とした年賀状じまいの例文
新年あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になり、心より感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、誠に勝手ではありますが、近年SNSでの連絡が増えていることから、来年より皆様への年賀状を控えさせていただきたいと考えております。
SNSアカウントを開設しましたので、こちらを通してより密な関係を築いていきたいと思います。
連絡手段は変わりますが、これまでと同様お付きあいいただければ幸いです。
ID/QRコードは以下のとおりですので、ぜひフォロー・友達申請をお願いいたします。
引っ越しを理由とした年賀状じまいの例文
新年あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になり、心より感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年は仕事の関係で◯◯県から◯◯県へ引っ越し、新たな生活をスタートしております。
そこで誠に勝手ではありますが、これを機に年賀状を控えさせていただきたいと考えております。
近年SNSでの連絡が増えていることから、そちらで皆様への年始のご挨拶をはじめ、交流を深められればと存じます。
連絡手段は変わりますが、これまでと同様お付きあいいただければ幸いです。
ID/QRコードは以下のとおりですので、ぜひフォロー・友達申請をお願いいたします。
終活年賀状は丁寧さを大切に
年賀状をおくることを取りやめると聞くと、相手に失礼となるのではないかと心配になる方も多いでしょう。しかし、シニアの労力や経済面を考えると、メリットが大きいことも事実です。
もし終活年賀状をおくる際には、相手に誤解を与えないよう丁寧な挨拶と「年賀状じまい」の説明をする必要があります。
すでに触れたとおり、年賀状に代わってSNSやメールといった手段での交流をすることで、より密な関係になる場合もあります。これまで以上に濃密な人間関係のシニアライフを過ごせるよう、今回紹介した書き方のポイントや例文なども参考にしてみてください。
(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)
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