香典返しの挨拶状とは?宗教別の書き方・おくる際のマナーを解説
香典のお礼をメールで伝えてもよい?必ず伝えることとメールの文例
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この記事の内容
葬送儀礼マナー普及協会
葬送儀礼(臨終から葬儀、お墓、先祖供養等)が多様化している中で、「なぜそのようにふるまうのか」といった本来の意味を理解し、そうした考え方や習慣を身につけられるよう「葬送儀礼マナー検定」を実施しています。メディア監修多数、葬儀・お墓関連のセミナー等も実施しています。
通夜や告別式で参列者から香典をいただいたとき、すこしでも早くお礼をしたいと感じるものです。このような場合、「メールで連絡するのは失礼にあたるのか?」と疑問に感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では、香典のお礼をメールで伝えても問題はないのか、その場合にメールの文面にはどのようなことを書くのかもあわせてご紹介します。
香典へのお礼はメールで伝えてもOK?
通夜や告別式への参列者に対し、香典をいただいたお礼の挨拶は直接対面して伝えるか、もしくは手紙や電話で伝えるのがマナーとされていました。
かつてはメールやチャットアプリで伝えることに対して否定的な意見もありましたが、近年は連絡方法が多様化し、これらを利用して重要事項を伝えるケースも増えています。
訃報連絡をはじめ、葬儀の連絡や後日のお礼などもこうしたツールを利用する人が増えています。
香典へのお礼をメールで伝えてよい場合
香典のお礼をメールで伝えても問題がないのは、具体的にどういったケースなのでしょうか。その4つを紹介します。
とくに親しい友人など
故人ととくに親しい関係にあった場合、もしくは、親しい友人の家族が亡くなった場合、日常的に連絡を取り合っていることでしょう。
通夜やお葬式の後に、普段どおりのメールのやり取りのなかでお礼を伝えるのはごく自然なことといえます。
ただし、親しい間柄といえども最低限の礼儀はわきまえ、くだけたいい回しを避け、丁寧な文面にします。
連名で香典をいただいた方
職場の同僚や学生時代の同級生など、連名で香典をいただくケースも多いでしょう。しかし、一人ひとりに挨拶に回ることは難しく、手紙の数も膨大になってしまいます。
このような場合には、代表者に対して香典のお礼をメールで伝えたうえで、香典返しとして菓子折りなどをおくることが見られます。
忌引き休暇をもらった直属の上司や同僚
上司や同僚など職場のメンバーに対しては、香典のお礼だけでなく忌引き休暇を取得したことのお礼も伝えたいというケースもあるでしょう。
通夜や告別式が無事終わったことの報告とともに、香典のお礼をいち早く伝えたい場合はメールを活用しても問題ありません。
ただし、忌引き休暇によって負担をかけたおなじ部署内のメンバーや上司に対しては、忌引きが明けて職場に復帰した際にあらためて直接お礼を伝えると丁寧です。
香典返しを辞退した方
遺族の負担を軽減したい、あるいは香典に包んだ金額が少額であるといったことを理由に、香典返しの辞退を申し出る参列者もいます。
原則として相手の意向を汲むことが大切ですが、一切のお礼をしないというのも気が引けてしまうものです。
そのような場合には、お礼の言葉をメールで伝えることで相手にも余計な気遣いや負担をかけずに済むでしょう。
日常的なやりとりがメールやチャットアプリが中心という方
日頃からメールやチャットアプリなどを使用したコミュニケーションが中心である場合は、相手にとってもその方が情報の整理をしやすく都合がよいこともあります。
香典へのお礼メールの基本
実際に香典のお礼をメールで伝えたい場合、どのような点に注意して文面を作成すればよいのでしょうか。お礼メールに記載すべき基本的な内容と注意点をご紹介します。
件名は簡潔に
メールの件名は必ず記載し、その内容もわかりやすい簡潔なものにしましょう。
件名がないメールを受け取ると、なかには警戒したり迷惑メールと勘違いして読まずに破棄してしまう人もいます。
「葬儀参列のお礼」、「お香典のお礼」と記載しておくとメールを受け取った際に一目で内容が分かります。
句読点を使わない
香典のお礼に限らず、冠婚葬祭に関する手紙や文書には「、」や「。」などの句読点は使用しないという慣習があります。
近年は句読点を入れる傾向もありますが、冠婚葬祭は格の高い儀式であるため慣習が重視されますので、念のため使用しない方がよいでしょう。
忌み言葉や重ね言葉を避ける
句読点の不使用と同様に、「忌み言葉」や「重ね言葉」も使用すべきではありません。
忌み言葉とは、「死」や「亡くなる」、「再び」など不幸を連想させる言葉を指します。挨拶で使用することの多い「忙しい」という言葉も、「亡」という字が含まれていることからふさわしくないという人もいますが、そこまで気にする必要はないでしょう。
さらに、「四」や「九」といった数字もこれらを連想するため避けたほうがよいでしょう。
また、重ね言葉とは、「重ね重ね」や「たびたび」、「近々」など、おなじ意味を繰り返す言葉であり、不幸が続くことを連想させるため使用しないのがマナーです。
感謝とお詫びの気持ちを込めた文章にする
メール本文には、香典をいただいたことに対する感謝を忘れずに書きましょう。
また、本来であれば直接会ってお礼を伝えるべきところを、メールという略式で伝えることへのお詫びも記載しておくと丁寧な印象になります。
結び
後日あらためてご挨拶に伺う場合は、その旨を伝えておきます。故人を通じて交流のあたった方には、今後とも変わらぬお付き合いを求める一文を入れてもよいでしょう。
香典へのお礼メールの文例|親しい友人宛の場合
たとえ親しい間柄の友人であったとしても、香典のお礼を伝える際には礼儀に配慮しながら慎みの気持ちをもって文面を作ることが大切です。
文例をご紹介します。
お葬式への参列と香典をいただいたときのお礼
件名:葬儀ご参列のお礼
本文:
◯◯様(参列者氏名)
この度は 父△△(故人の氏名)の葬儀に際し ご参列とお心遣いをいただき誠にありがとうざいました
おかげさまで 無事に父を送り出すことができました
当日はお話する時間も限られ 直接お礼を伝えられなかったため 大変失礼ながらメールでお伝えさせていただきました
今後ともよろしくお願いいたします
××月××日
◯◯◯◯(差出人の氏名)
香典のみいただいたときのお礼
件名:お香典のお礼
本文:
◯◯様(参列者氏名)
この度は 父△△(故人の氏名)の葬儀に際し ご厚情をいただき誠にありがとうざいました
おかげさまで 無事に葬儀を終えることができました
本来であれば 直接お伺いすべきところではございますが メールにてお礼のご挨拶とさせていただきます
××月××日
◯◯◯◯(差出人の氏名)
香典と弔電をいただいたときのお礼
件名:弔電とお香典のお礼
本文:
◯◯様(参列者氏名)
この度は 父△△(故人の氏名)の葬儀に際し 弔電と過分なお心遣いをいただき誠にありがとうざいました
おかげさまで つつがなく葬儀を終えることができました
後日 改めてお礼をさせていただきますが まずはメールにてご挨拶申し上げます
××月××日
◯◯◯◯(差出人の氏名)
香典へのお礼メールの文例|会社関係の方に宛てる場合
上司や同僚、部下など、会社の関係者から香典をいただいた際には、そのお礼はもちろんのこと、忌引き休暇によって負担をかけたことへの感謝も伝えると丁寧です。
お葬式への参列と香典をいただいたときのお礼
件名:葬儀ご参列のお礼
本文:
〇〇様
この度は 父の葬儀に際し ご参列と過分なお心遣いをいただきまして 心から感謝申し上げます
また 忌引き休暇中は皆様にご負担をおかけすることとなり 申し訳ございませんでした
おかげさまで つつがなく葬儀を終えられたことをご報告します
本来であれば 直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところですが 取り急ぎメールにてご挨拶とさせていただきます
◯◯◯◯
香典のみいただいたときのお礼
件名:お香典のお礼
本文:
〇〇様
この度は 父の葬儀に際し ご厚情をいただきまして心から感謝申し上げます
また 忌引き休暇中は皆様にご負担をおかけすることとなり 申し訳ございませんでした
おかげさまで つつがなく葬儀を終えることができました
本来であれば 直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところですが 取り急ぎメールでのご挨拶とさせていただきます
◯◯◯◯
香典と弔電をいただいたときのお礼
件名:弔電ならびにお香典のお礼
本文:
〇〇様
この度は 父の葬儀に際し 丁寧な弔電とお心遣いをいただき心から感謝申し上げます
また 忌引き休暇中は皆様にご負担をおかけすることとなり 申し訳ございませんでした
おかげさまで つつがなく葬儀を終えることができました
本来であれば 直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところですが 取り急ぎメールでのご挨拶とさせていただきます
◯◯◯◯
忌引き休暇をいただいたことへのお礼
件名:忌引き休暇中のお礼
本文:
〇〇様
先日は 父の葬儀に際し忌引き休暇をいただきご負担をおかけすることとなり 申し訳ございませんでした
おかげさまで つつがなく葬儀を終えることができました
◯日より復帰の予定ですので あらためてお礼をさせていただきますが 取り急ぎメールでのご挨拶とさせていただきます
◯◯◯◯
香典のお礼をメールでおくる際には十分な配慮を
連絡手段が多様化し、香典のお礼も対面や手紙、電話などに代わってメールやチャットアプリなどで伝える方が増えてきました。
重要なのは、相手がどのような印象を抱くかということであり、メールをおくってもこちらの意図を正しく理解してくれる相手であるかや、状況や場面に応じて適切な手段であるかを考える必要があります。
たとえ親しい間柄の人であったとしても、メールでお礼をするときには最低限の礼儀をもって感謝の気持ちを伝えることと、メールという略式で済ませることのお詫びも忘れないようにしましょう。
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