資産管理アプリの安全性は大丈夫？｜おすすめアプリと日頃の対策も紹介

資産を一元的に管理できる資産管理アプリは、スマホがあれば簡単にログインできて即時的に情報を閲覧できます。

便利な反面、セキュリティ対策に不安を覚えるユーザーも少なくありません。資産管理アプリの安全性を確保するために、日ごろからできる対策や、安全性の高いおすすめのアプリを紹介します。

資産管理アプリに潜む危険性

スマートフォンで利用できる資産管理アプリは、基本的にセキュリティ対策が講じられているため安全に利用できる場合が多いですが、100%安全といい切るのは難しいことも事実です。

具体的にどういった危険性が考えられるか、代表的なケースを三つ紹介しましょう。

口座情報・クレジットカード情報・個人情報の流出

資産管理アプリには銀行口座や証券口座、クレジットカード、個人の氏名や住所、連絡先などさまざまな情報が記録されます。

資産管理アプリを提供している企業では万全のセキュリティ対策を講じていますが、サイバー攻撃の標的になった場合には重要な情報が流出してしまうかもしれません。

その結果、クレジットカードを悪用されたり、住所や連絡先宛てに身に覚えのない請求が届き詐欺のターゲットになったりすることもあります。

位置情報の特定

資産管理アプリのなかには、買い物をしたときのレシートを撮影することで、内訳や金額を自動的に入力できるものもあります。家計簿をつける手間がなくなり、支出管理が効率化できるメリットがありますが、撮影した画像データに位置情報が付加されていると、撮影場所を特定されてしまうリスクがあります。。

また、撮影場所から個人までも特定されてしまうと、その人が居住している世帯の具体的な家計状況までわかってしまう可能性も考えられるでしょう。その結果、詐欺のターゲットになることもあります。

端末の物理的な紛失・盗難

資産管理アプリを提供している企業側から情報が漏洩するリスクだけでなく、ユーザー自身の油断やミスによっても被害が生じる可能性があります。

なかでも代表的なのが、端末自体の盗難や紛失です。資産管理アプリをインストールしたスマホを物理的に紛失したり、盗難にあったりした場合、アプリに登録されているデータが第三者に見られてしまう可能性があります。

とくに、パスワードや生体認証によるロックを設定していない場合や、パスワードを簡易的なものに設定していた場合はこのような被害のリスクは高くなるでしょう。

資産管理アプリの危険性を低減する方法

上記で紹介した資産管理アプリのリスクや危険性をすこしでも低減するため、効果的な方法を紹介します。

セキュリティ対策が充実したアプリを選ぶ

資産管理アプリを提供する企業によって、セキュリティ対策の内容や充実度は異なります。

そこで、アプリの運営会社や提供元企業が、過去に情報漏えいを引き起こしたことがないかを調べてみましょう。さらに、アプリをリリースしてからの年数やユーザーからのトラブル報告なども、信頼性を評価するうえでの参考になります。

Androidの場合は、PCのフリーソフトのように一般のWebサイト経由でダウンロードできるアプリもあります。しかし、セキュリティリスクを低減する観点から、必ずGoogle Playストアからダウンロードをするようにしましょう。

ロック機能は必ず設定しておく

スマホを紛失した場合、本体のロック機能が設定されていないと第三者が簡単にアプリを閲覧できてしまいます。

第三者からの閲覧を防ぐためにも、指紋認証や顔認証、パスコードなどで必ずスマホ本体にロックを設定しておきましょう。

また、資産管理アプリを開く際にもロック機能を設定できるものが多いため、本体だけでなくアプリにもロックを設定しておくと安心できますね。

フリーWi-Fiスポットには接続しない

フリーWi-Fiは外出先でもスマホの通信量を節約できる便利な存在です。

しかし、フリーWi-Fiは不特定多数のユーザーが気軽に利用できる反面、セキュリティ対策が不十分なことが多く、不正アクセスの危険性があります。そのため、資産管理アプリを利用する際にはフリーWi-Fiスポットに接続せず、モバイルネットワークやポケットWi-Fiなどを利用しましょう。

「探す」機能の活用

iPhoneを利用している場合には、万が一本体を紛失したり盗難にあったりした場合に備えて、「探す」機能をオンにしておきましょう。この機能を活用すれば、iPadやPCなどからiPhoneのおおよその居場所を特定でき、早期発見につながる可能性もあります。

「探す」機能の設定方法は以下の通りです。

1. 「設定」アプリを開く

2. 最上部に表示されているユーザー名をタップ

3. 「探す」をタップ

4. 「iPhoneを探す」をオン

5. 「“探す”ネットワーク」をオン

安全性の高いおすすめの資産管理アプリ

資産管理アプリの選定には安全性の見極めが重要であるとわかっていても、一つずつ情報を精査してどれがもっとも適切なアプリかを判断するまでには、手間と時間が非常にかかります。

そこで、特におすすめしたい安全性の高い資産管理アプリを3つ紹介しましょう。

楽クラライフノート

楽クラライフノートは、NTTファイナンスが提供しているクラウド型資産管理アプリです。

暗号化通信や生体認証といった基本的なセキュリティ対策はもちろんのこと、第三者機関による定期的なセキュリティ診断も実施しており安全性が担保されています。

また、ユーザーが登録した口座番号や暗証番号といった重要情報は、サーバー上に保存されない仕様となっているため、万が一のときにユーザーへ及ぶ被害を最小限に抑えることができます。

マネーフォワード ME

マネーフォワードMEは、クラウド型会計システムを提供しているマネーフォワード社の資産管理アプリです。

二段階認証や暗号化通信、生体認証に対応しており、二重三重のセキュリティ対策が施されています。さらに、ログインがあった際にメールで通知する設定も可能なため、万が一不正アクセスがあった際でも早期に対処できるでしょう。

クラウド上で預かる情報はログイン情報のみで、クレジットカード番号や口座番号などはサーバーに保存しないため安心です。

Moneytree

Moneytreeは、2013年から提供をスタートした資産管理サービス「Moneytree」のモバイルアプリ版です。

暗号化通信や生体認証といった基本的な対策はもちろんのこと、第三者機関による定期的な侵入テストの実施、公開バグ報奨金プログラムの導入など、グローバルスタンダードなセキュリティ対策を講じています。

また、金融機関が求めるセキュリティレベル「PCI DSS / ISMS」の認定を取得したインフラを活用し、万全の安全対策を施しています。

資産管理アプリは安全性で選ぼう

資産管理アプリを選ぶ際には、アプリそのものの使いやすさや機能の充実度も重要です。

しかし、クラウド上で資産情報を管理するということは、安全性が高さも重要な判断ポイントとなります。

ロック機能の設定やフリーWi-Fiスポットに接続しないといった対策はもちろん、アプリを提供している事業者側でどのようなセキュリティ対策を講じているのかも確認しておきましょう。

（執筆編集：NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部）