相続放棄手続きの流れ|自分でおこなうのに必要な書類と注意点
いまからできる相続準備!家族のためにしておきたい5つのこと
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この記事の内容
仙台市の税理士。
税金、保険、経理など皆様のニーズに合わせた適切なサポートを全力で行い、わかりやすくご説明することをモットーにしている。
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この記事をおすすめする人 相続のためにいまからできる準備を知っておきたい方 この記事のポイント
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「相続準備」と聞くと、先のことのように思えたり、まず何から始めればいいのかわからなかったりする方が多いのではないでしょうか? しかし家族の負担を減らし、税法を守って正しく節税するためにも、準備は早めに始めておきたいもの。
こちらの記事では、相続のためにいまからできる準備についてわかりやすく解説します。一気に終わらせようとせずに、できることからすこしずつ進めていきましょう。
相続準備は「家族のため」の準備
相続準備とは、もっている資産を整理し、自身の死後にスムーズに相続手続きが進められるよう準備しておくこと。被相続人が亡くなったと知った日の翌日から10か月以内に、家族が問題なく遺産の分割と相続税の申告を終えなければなりません。
相続の手続きは何度も経験するものではないため、この10か月以内という期間をあっという間と感じられる人も多いのですが、そのためにも相続準備がとても大切になります。
お葬式や初七日法要、家財整理など、のこされた家族がおこなわなければいけない作業は相続関連のほかにもたくさんあります。資産の整理だけでも済ませておき、とどこおりなく相続手続きへ移れるように整えておくことで、家族の負担を大きく減らせるもの。相続準備は、「のこされた家族のための準備」と言えるでしょう。
相続準備のために、いまからできる5つのこと
いまからできる相続準備について、5つのポイントをご紹介します。
1. 家族の状況をしっかり把握しておこう
相続準備の第一歩は、家族の状況をしっかり把握すること。つまり、相続人にあたるのはだれなのかをはっきりさせることが大切です。
相続人になれる人の範囲や、目安となる財産の配分は、家族構成に大きく左右されます。家系図を作るなど、家族の関係を正しく把握しておくと、相続金額や実際にかかる相続税額がわかりやすくなるのでおすすめです。
2. 戸籍謄本を取っておこう
資産を相続するには、被相続人の戸籍謄本が必要です。戸籍謄本は、被相続人の本籍地にある市区町村役所(場)で本人が申請すれば、簡単に取得できます。本人以外の代理人が取得するには委任状が必要となるため、あらかじめ本人が取得しておくとよいでしょう。
3. 生前贈与を検討しよう
相続税は、基本的には財産総額が「基礎控除額」をこえた場合に発生します。そのため、財産総額がすでに基礎控除額をこえている、もしくはこえそうな場合は、相続税の節税のために「生前贈与」を検討するのも一つの手です。
生前贈与は、親族などに財産を贈ったり施設や自治体に寄附をしたりすることで、課税対象になる財産を減らす方法です。贈与をおこなうと贈与税が発生しますが、制度や特例を利用して節税できる方法がいくつかあります。
4. 専門家に相談してみよう
家族状況の把握や戸籍謄本の取得など、自分の手ですこしずつ進められる相続準備はたくさんあります。しかし相続税や贈与税などが絡んでくると、その制度や手続きの複雑さに不安を覚える方が多いのではないでしょうか。
相続や税金、法律などにくわしい専門家に相談することも選択肢に入れておくとよいでしょう。
5. 遺言書の書き方を調べてみよう
遺言書の書き方や保管の仕方について調べておくのも立派な相続準備です。決まりに沿って正しく遺言書を作成しておけば、法の力が不要なトラブルから守ってくれます。
遺言書とひと口にいっても、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」といくつかの種類があります。資産の種類や家族の状況によっても最適な遺言書は変わるもの。困ったときは専門家にも頼りながら、自分にあった遺言書を用意しましょう。
相続税には「小規模宅地等の減額特例」や「事業承継税制」などさまざまな特例が設けられており、これらの制度を上手に活用するためには、早めの準備と正しい知識が大切になるのです。
相続できる資産とできない資産
資産には「相続できる資産」と「相続できない資産」があります。それぞれの代表例は以下のとおりです。
<相続できる資産>
・現金や預貯金、小切手などの金融資産
・土地や住宅などの不動産
・土地の賃借権をはじめとする不動産にまつわる権利
・そのほか自動車や貴金属など
<相続できない資産>
・受取人指定済の死亡退職金や生命保険金
・損害賠償金や遺族年金、香典
・墓地やお墓、仏具など
・資格や生活保護受給権など被相続人に寄与するもの
資産と聞くとプラスなイメージがありますが、「借金」や「未払いの税金」などの負債も「相続できる資産」に分類されます。
相続人はどの範囲の資産を相続するかを選択します。選択肢は、内容を選ばずに資産をすべて相続する「単純承認」、負債以外の資産を選んで相続する「限定承認」、資産すべての相続を放棄する「相続放棄」の3種類。
基本的には、被相続人が亡くなったと知った日の翌日から3か月以内に、相続するか相続を放棄するかを決断しなくてはなりません。
相続準備で気をつけること
相続準備を進めるにあたり、気をつけたい3つのポイントをご紹介します。
1. 資産を相続しやすい状態に整理しておこう
前提として、資産を「相続しやすい状態」に整理しておくことが大切です。たとえば銀行口座をどれくらいもっているか書き出して使っていないものを解約したり、登記簿謄本を取り寄せて保有している土地の権利関係を明確にしたり。資産の内容や種類を把握して、財産目録を作成しておくのも有効です。
財産の分け方などをあらかじめ考えて遺言書を用意しておけば、さらに家族の負担を軽減することができます。
2. 税法を守って賢く節税しよう
相続や贈与など資産の動きにともなって発生する税金は、支払い、手続きともに相続人がおこなうもの。相続人はできる限り節税対策をしたいと考えるでしょう。しかし「相続税の節税対策=財産を減らすこと」だからこそ、相続人の方から節税対策を言い出すのは難しいはず。財産をのこす人が節税についてもしっかり考えて対策できるとよいですね。
3. 家族に情報を共有しておこう
「せっかく遺言書を書いておいたのに、家族へ知らせるのを忘れていた」「資産の保管場所を家族に伝えていなかったために、きちんと相続がなされなかった」というケースは、決して珍しくはありません。家族の負担をすこしでも減らすために、またせっかくの相続準備が無駄にならないように、相続準備を始めていることだけでも共有しておけるとよいでしょう。
まとめ
前もって資産を整理すること、家族の状況を把握すること、遺言書を書くこと。「相続準備」と聞くと大げさな作業が待ち受けているように思えますが、地道な準備の積み重ねです。家族の負担を減らすためにも、いまのうちから備えを始めてみませんか?
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(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)
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