コラム

もの忘れ防止のために!趣味、運動、食生活〜できることから見直そう

この記事の内容

歳を重ねていくにつれ、自然と起こるのが「もの忘れ」です。いつ自分にそのときが訪れるのかと不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

健康で自立した日常生活をできる限り長く続けるために、いまからできることをいっしょに考えてみましょう。

もの忘れの兆候を知っておこう

株式会社エス・エム・エスが提供する、認知機能チェックの「分析結果サマリー」(2016年)によると、認知機能は50歳を境に低下すると言われています。

「50代はまだまだ仕事も現役、まだまだもの忘れなんて自分には関係ない」と思われる方が大半でしょう。しかし、その兆候は日常のなかですこしずつ表れるもの。たとえば、「テレビや雑誌で見かけた芸能人の名前がパッと思い出せない」「台所に立ったけれど、何をしようと思っていたか忘れてしまった」「久々に会った人の名前が出てこない」といった兆候が代表的です。

【もの忘れと認知症の違い】

もの忘れと認知症は、似ているようで違うもの。それぞれのサインを把握しておきましょう。

<もの忘れの兆候の例>

・立ち上がったけれど、何をしようとしたか忘れてしまった
・食事の内容が思い出せない
・久々に会った知り合いの名前や誕生日を思い出せない

<認知症の症状の例>

・自分がどこにいるのかわからなくなってしまった
・「食事をした」事実そのものを忘れてしまった
・忘れてしまったことさえも自覚がない


もの忘れ防止のために!見直したい4つのポイント

もの忘れを予防するために大切なのは、日々の生活のなかで認知機能維持の小さな工夫を積み重ねること。意識しておきたい4つのポイントをご紹介します。

ただし、ご病気などをおもちの場合はこの限りではありません。主治医のアドバイスに従うほか、あくまで無理のない範囲でおこなうことを忘れずに。

趣味をもっていますか?

若いころからずっと続けていることや、最近興味をもって始めたことなど「やっていると楽しい!」「できる限り続けたい!」と思える趣味はありますか?

趣味とひと口に言っても、読書や料理など室内でできるものから散歩や美術館めぐりなどアウトドアでおこなう趣味までさまざまですが、大切なのは「楽しんで続けられるかどうか」。脳や感情への刺激を欠かさないことが、認知機能の維持に役立ちます。

適度な運動をしていますか?

生活習慣を整える意味でも、適度に運動することは大切です。日頃から身体を動かす習慣はありますか?

運動といっても、激しい有酸素運動をしたりジムで筋トレをしたりと、本格的なトレーニングが求められるわけではありません。自宅の近所を散歩する、週に2~3回ほどのペースでウォーキングをする、駅のホームなどでは可能な限り階段を使うなど、いまの生活に無理なく組み込める形を探しましょう。

バランスのよい食生活をしていますか?

ついつい野菜不足になってしまうなど、食生活が乱れるのはよくあることです。外食ばかりではなく、ときには自炊をしたり、たくさんの食材を使った料理で栄養バランスを意識したりしてみましょう。

食事は毎日のこと。なかなか難しい……という方は、毎食ではなく一日のなかで栄養バランスを意識するなど、できることからすこしずつ進めるのがコツです。

コミュニケーションを取っていますか?

ひとりで過ごす時間が多いと、どうしても脳や感情への刺激が薄れてしまいます。

ひとり暮らしの場合は、地域の支援センターや図書館などでおこなわれている集まりに参加するなど、友人や知り合いと交流する機会をつくれるとよいですね。また、家族と同居している場合でも、その家族とのコミュニケーションをできるだけ毎日とりつつ、地域の交流にも参加してみるのがよいといえるでしょう。

もの忘れ防止におすすめの趣味5選

続いて、生き生きした日々をおくりもの忘れを防止するために、おすすめの趣味を5つご紹介します。

日記

その日あったことや感じたこと、世のなかに対して思うことなど、自由に日記を書いてみませんか?「思い返す」ことや「整理する」ことは、よい頭の体操になりますよ。

書くことに悩むときは、一日の終わりに「今日あったラッキーなこと」を3つ書くことから始めてみるとよいかもしれません。ポジティブな気持ちになれますよ。

音楽

歌を歌ったり楽器を演奏したりと、音楽に触れることは脳によい刺激を与えてくれます。ただカラオケで歌を歌うだけでも、「歌詞のとおりに歌う」「メロディや音程を追う」「リズムをとる」などさまざまな刺激を得られるでしょう。

ゲーム

「脳トレ」を題材にしたゲームはたくさんあります。楽しく脳トレができるならば、継続してみましょう。脳トレが面白くない、ストレスを感じる、といったときには興味を持てるゲームを探してみるのがよいでしょう。

「テレビやスマートフォンでするゲームには慣れない……」という方には、トランプや将棋、囲碁などのテーブルゲームがおすすめです。ひとりでもできるトランプ遊びなどもありますよ。

習いごと

習いごとを始めるのもおすすめ。新しい何かに挑戦するとともに、人との関わりももつことができます。これまでの経験や興味と掛けあわせ、「面白そう!」と思えるものにチャレンジしてみましょう。

<習いごとの例>

  • フラワーアレンジメント、生花など
  • 歌、ボイストレーニングなど
  • スポーツクラブ
  • 手芸
  • 料理


映画鑑賞や美術館巡り

すぐにでも始められておすすめなのは、映画鑑賞や美術館巡りです。身体を動かすことで運動不足も解消できるため一石二鳥。普段はあまり触れないジャンルも新鮮に感じられるかもしれません。

全国の美術館や博物館を検索できるサイトもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「もの忘れしないように」と頑張りすぎないこと

生活習慣を見直したり趣味をもったりと、認知機能を維持するためにできる小さな工夫はありますが、「もの忘れしないように」と考えすぎるのは避けたいもの。前向きに生き生きと取り組むことが、脳への刺激や感情の動きにつながるはずです。「やらなければいけないこと」ではなく「やりたいこと」に素直に、前向きに取り組めるとよいですね。

またどれだけ生活習慣に気をつけていたとしても、絶対にもの忘れしない、認知症にならない、とは限りません。きっと多くの人が「認知症にならないこと」や「自立して長生きすること」を望みますが、そのことばかり考えるのは心身のストレスになり得ます。

いざ身体やもの覚えに違和感を覚えたときには、決して自分を責めたりひとりで抱え込んだりせず、周りの人に不安を共有したり、できないことを人に頼ったりしてみてくださいね。

まとめ

健康で生き生きとしたシニアライフをおくるためには、生活習慣の見直しや趣味を楽しむことが第一のスタートです。新たな趣味を見つけられない、といった場合でも、たとえばこれまで家事をしていなかった人が料理や掃除に楽しみを見出すこともできます。あなたにあった方法で、もの忘れ防止対策を始めてみませんか?


(執筆編集:NTTファイナンス ライフノート編集部 情報は2020年12月22日時点のものです。)

この記事を監修した人
塚本 忠

大学院ではハンチントン病の生化学的研究を行い、現在の病院に移動後はパーキンソン病、レビー小体型認知症、プリオン病の臨床および研究に従事。またアルツハイマー病の多くの治験にも参加し、多数の患者さんを診察している。現在は、近隣の市役所・地域包括支援センターと協力して早期のうちに認知症の人を探り出し介入する事業にも取り組む。

アプリをダウンロードして
終活で直面する様々なお悩みを解消しましょう
楽クラライフノート