コラム

「最後まで自立した人生を」と始めた終活が、子どもたちとの関係を変えた

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子どもと終活の話をすることにためらいがある方


この記事のポイント

  • 終活は、最期まで生き生きと自立した生活を送るための準備である
  • 子どもとのコミュニケーションが終活を始める前よりも増えた
  • 自分と家族の将来のために、少しずつ進めることが大切


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終活を始めるきっかけは人それぞれ。ですが、終活に取り組むことで等しく得られる効果があるかもしれません。

今回は、ご両親の死去で感じたことや、終活を始めたことで変化した子どもたちとの関係について、「自分が楽しむための終活」を進めるAさん(68)にお話を伺いました。


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終活と聞くとネガティブな印象をもたれる方も少なくありませんが、その取り組み方や思いは人それぞれ。さまざまな終活の形に触れて、「自分らしい終活」を見つけてみませんか?今回は、多方面で生き生きと活躍されるAさん(68)に、終活にまつわる体験談といまの思いを伺いました。

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60歳で亡くなった父と、10年間遺品を捨てられなかった母

――ご両親は、終活をおこなっていましたか?

父は突然亡くなってしまったこともあって、終活は何もしていませんでした。60歳だったので、自分が死ぬことを想像していなかったのだと思います。

なので、母が死後の整理をおこないました。亡くなった直後から、お葬式の準備や財産整理に追われていましたね。また父は会社を経営していたので、業務の引き継ぎを進めたり、のこっていた仕事の後始末をおこなったりしていて、すごく大変そうでした。

僕たち兄弟も手伝ったんですが、それぞれ仕事や家庭があったので十分には手伝えず、大部分は、母がひとりでおこなっていました。

――整理を進めるなかで、お母さまが一番困られていたことは何でしたか?

モノの整理でしょうか。父の遺品を10年間、片付けられませんでした。モノの量が多かったこともありますが、それ以上に精神的に辛そうで。どうしても手がつけられなかったみたいです。最後は、僕たち兄弟で家にトラックを呼んで、荷物を運んで処分してもらいました。

――10年間もお父さまの遺品と向きあい続けてきたのですね……遺品を処分されたとき、お母さまはどのような反応でしたか?

父がいなくなった寂しさもあったと思いますが、それ以上にほっとしたような様子でした。僕ら子どもは家を出ていたので、ひとりで父の遺品といっしょに生活するのがすこし辛かったのだと思います。

――お父さまの遺品整理を経験して辛い思いをされたお母さまは、ご自身の終活をされていたのでしょうか?

母はね、すごかったです。亡くなるすこし前には認知症になっていたのにも関わらず、お葬式の準備から銀行口座の解約、モノの整理まで完璧におこなわれていました。前々からすこしずつ準備を進めていたんだと思います。

最後まで自立した人生をおくるための終活

――お父さまの遺品整理で大変そうだったお母さまの姿が、Aさんの終活の原点になっているように感じました。

それはないと思います。僕の終活は全部、自分のためにおこなっているので。いま進めている財産管理や生前整理は、この先自分がやりたいことの準備です。自分のために始めたことが、結果として終活になっているという感じですね。

とは言っても、自分が突然死んでしまったときに「子どもや周りの人に迷惑をかけたくない」という思いはあります。なので、自分で出来る最低限の準備は進めていますね。

――お子さんと終活について話しますか?

場を設けて話したりはしませんが、普段の会話で話すことはあります。お墓をどこに作るかとか、お葬式の予算などですね。こうした実務的な内容はちゃんと伝えておかないと、僕の死後の手続きで子どもたちが判断に迷ってしまって、費用や手間がかかってしまうから。自分の希望があれば伝えておいて、後のことは勝手に決めてくれと子どもたちに言っています。

――今後お子さんと話していきたいことはありますか?

いまは特別ありません。思うことがあったら、その時々で伝えるようにしているので。いつ、何が自分の身に起こるかわからないし、歳をとるごとに意識がぼんやりしてくるだろうから、大切なことはすぐに伝えるようにしています。

ただね、介護や病気に関しては、そのときにならないとわからない。症状や身体の状態によって、適切な対応が変わってくると考えているからです。でも、介護を子どもに頼るのは難しいと思うので、どんな状態になっても対応できるように資金は準備しています。

僕は自立した生活をこの先も続けていきたいんです。子どもたちとは生活スタイルも違うし、それぞれの人生があるから。もちろん、お互いに何かあったら連絡をとるし、困っているときにはサポートしあったりします。でも、お互いに尊重する関係を最後まで崩したくないという気持ちが一番大きいです。それも終活を進めている理由のひとつかもしれません。

終活を始めて、変わったのは子どもたちとの関係

――終活を始めてから、生活環境や死に対する思いの変化はありましたか?

終活を始めて変わったのは、僕じゃなくて子どもたちだと思います。

僕は終活を始めようと思って始めたわけではないから、あまり気持ちの変化はありませんでした。それより、子どもたちとの関係が変わった気がします。深くなったような。

生前整理を進めるなかで、子どもたちの生活や仕事の助けになりそうなモノや情報を渡していたら、子どもたちからのコミュニケーションが増えました。内容は仕事のこととか、家庭のこととか、何でもないことです。でも、定期的に連絡をくれたり、相談してくれたりするのは、すこし嬉しく思っています。

――終活を進めるうえで、大切なことは何だと思いますか?

父の歳をこえたけれど、正直、僕は自分が死ぬことはまだ考えられなくて。だから、お墓を購入したり相続を決めたりなどはできていません。

死ぬことを考えていないからこそ、将来のやりたいことに向けて準備を進めているんです。それが結果的に生前整理や財産整理につながっているだけ。でも、それがいいのかもしれませんね。気張らずにできるから、家族にも自然に話せるので。

だから僕は、自分が楽しむことや、どうありたいかという目的に向かって準備することが大切だと思います。その準備が人生に満足できるような終活につながるのかなと、いまは考えていますね。

終活は、自分と家族の将来を尊重するために

自分の将来に向けてモノや情報の整理を進めつつ、子どもたちとコミュニケーションをとるAさん。「最後まで自立していたい」という思いで身のまわりを整えていく姿が、子どもたちとの関係の変化につながったようです。

自分のための終活と、家族のための終活は重なっています。自分と家族の将来のために、すこしずつ財産やモノなどの生前整理を進めてみませんか?


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(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)

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