コラム

お葬式に参列してくれた人へのお礼「香典返し」|適した贈りものから時期まで徹底解説

この記事の内容

お葬式に参列した人がお供えしてくださる香典。わかりやすくいえば、参列者から喪主に贈られるものですが、喪主側からはそのお礼として「香典返し」をするのが一般的なマナーです。

ただ、はじめて喪主を務めるなどお葬式の経験があまりないという場合は、何をお返しの品として選べばよいのか、いつ贈ればよいのかがわからないかもしれません。そこで、この記事では香典返しについて解説します。香典返しの本来の形と現在に多く見られる形にも触れますので、ぜひ参考にしてください。

香典返しとは

香典返しとは、いただいた香典に対してお返しをすることです。本来は、四十九日法要を無事終えたという報告をするため、四十九日以降に贈られていました。また、喪主や遺族が香典をお供えしてくださった各家庭を訪問し、直接手渡すのがマナーとされていました。

しかし、現在では宅配便などで香典返しを贈ってもマナー違反とはならず、さらに通夜やお葬式の日に香典返しを手渡す「当日返し」も多く見られるようになっています。

香典返しはいつ贈る?

前述のとおり、現在では四十九日を待たずに通夜・お葬式の当日に香典返しを手渡すケースが見られます。そこで、当日返しと後から香典返しを贈る場合(後返し)のメリット、デメリットを解説します。

当日返しのメリット・デメリット

当日返しの場合、参列者が記帳して香典を供えるのと引き換えるように、香典返しの品が渡されます。つまり、香典返しの時間や手間がほとんどかかりません。後返しだと、香典返しを贈る先のリストをつくり発送しなければならないため、この点が当日返しの大きなメリットといえるでしょう。

一方で、香典の金額は参列者によってまちまちです。相手にあわせた香典返しの品を選べない点がデメリットです。

後返しのメリット・デメリット

参列者のなかには、相場よりも多くの金額を香典として包む人も見られます。こうした場合、喪主にとってはほかの人とおなじ香典返しの品を贈るのは気が引けてしまうことでしょう。多くの金額を包んでいただいた人に相応のお返しができる点が、後返しのメリットです。

反対にデメリットは、手間がかかってしまう点です。喪主にとってはお葬式だけでなく、亡くなった人の年金受給停止などさまざまな手続きをおこなわなければなりません。後返しにすると、お葬式のあとにしなければならないことが一つ増えてしまいます。

香典返しの相場

香典返しの品物は値段にしていくらくらいのものがよいのでしょうか?相場は、いただいた香典の3分の1〜半分ほどの金額とされています。

当日返しの場合は、2000〜3000円程度の品物を贈ることが多く見られます。これは、一般的な香典の相場が5000〜1万円であり、その3分の1〜半分の金額となるためです。

香典返しに適した贈りもの

香典返しは何を贈ってもよいというわけではなく、ふさわしい贈りもの、贈ってはいけないものがあります。まずは香典返しにふさわしい品を紹介し、そして香典返しに贈ってはいけないものも併せて紹介します。

香典返しにふさわしいもの:お茶やコーヒー

香典返しは「不祝儀をあとに残さない」という考えから、食べてなくなるものが好まれます。そこで第一に挙げられるのが、お茶やコーヒーです。お茶は日本茶だけでなく紅茶を贈るケースもあります。

香典返しにふさわしいもの:海苔

海苔も、お茶などと並んで香典返しとして選ばれることの多い品物です。日常的に消費されるのとともに、日持ちがするのがその理由です。

香典返しにふさわしいもの:砂糖

調味料のなかでは、砂糖が香典返しとして選ばれるケースが見られます。かつての時代では、砂糖は高級品であり、また亡くなった人が着る死装束の「白」色であるのが理由とされています。

香典返しにふさわしいもの:陶器や漆器

香典返しには食べてなくなるものがよいと前述しましたが、例外となるのが陶器と漆器です。陶器は土からつくられるものであるため「故人が土に帰る」意味を持ち、漆器は漆を塗る様が「不幸を塗りつぶす」ことを連想するためです。

香典返しにふさわしいもの:カタログギフト

結婚式や出産祝いなどのお返しと同様に、香典返しでもカタログギフトを贈られるケースが見られます。喪主にとっては品物を選ぶ手間が省けますし、参列者にとっても自分が好むものを選べるというメリットがあります。

香典返しに贈ってはいけないもの

いくら食べてなくなるものがよいといっても、肉や魚といった生ものを贈るのはマナー違反です。理由は、とくに忌中(四十九日までの期間)には精進料理のみを食べる、すなわち生きものは口にしないという風習によるものです。

香典返しに贈られるものとして海苔を紹介しましたが、類似する鰹節や昆布はふさわしくありません。鰹節や昆布は結婚式などの慶事に贈られるものだからです。また、お酒も本来は香典返しにふさわしくないものですが、近年では「故人がお酒好きだったから」との理由で贈られるケースも見られます。

香典返しに必要となるもの

香典返しは品物だけを贈ればよいわけではありません。ここでは、香典返しを贈るにあたって必要となるものを説明します。

礼状・挨拶状

香典をお供えしてくれた方に感謝の気持ちを表すため、香典返しとともに礼状・挨拶状を添えるのが一般的です。どんな文にすればよいのかと悩む人もいるかもしれませんが、葬儀社が完成した形で礼状・挨拶状を用意してくれる場合がありますし、お葬式に関連する書籍やWEBサイトにも例文が掲載されています。

掛け紙

香典返しの品物は、包装紙とともに「掛け紙」で包みます。掛け紙は「志」という表書きがされ(神道やキリスト教では「偲び草」となるなど、宗教宗派や地方によって異なります)、白黒結びきりの水引が印刷されています。

感謝の気持ちをこめて香典返しを贈ろう

香典返しは何をどう贈るべきか解説してきましたが、近年では葬儀社、あるいはギフト業者が手配をしてくれることもあり、この場合は掛け紙や礼状まで用意しているのが一般的です。かつての時代と比べれば、香典返しの手間は大幅に軽減されているといえるでしょう。

また、本来の習慣に則って後返しする場合でも、喪主からの手渡しではなく宅配便で香典返しをしても失礼ではなくなっています。こうしてできた時間を、故人の死に関しておこなわなければならないさまざまな手続きにあてられそうです。

ただ、いくら時代が変わっても、香典をいただいた相手に感謝し香典返しを贈るという習慣は変わりません。とくに品物を選ぶときなどはまごころをもって検討するとよいですね。


(執筆編集:NTTファイナンス ライフノート編集部 情報は2021年8月17日時点のものです。)

この記事を監修した人
株式会社セレモア

株式会社セレモアは首都圏全域で事業展開を行っており、約2,500団体の官公庁、企業と福利厚生の契約をさせていただいております。
NTTグループへお勤めの方とそのご家族の皆様にはお花・介護用品・患者移送・お仏壇・お葬儀のことまで各種サービスを経済的にご利用いただくことが出来ます。

アプリをダウンロードして
終活で直面する様々なお悩みを解消しましょう
楽クラライフノート