コラム

インターネットバンキングとは?仕組みとメリット・デメリット

この記事の内容

給与や年金などの振込先に指定し、資産を安全に管理するために利用されるのが銀行口座です。近年、地方銀行はもちろんメガバンクも長引き低金利などを背景とした収益の上げづらい経営環境となっており、口座開設にあたって通帳をつくる際の手数料が発生したり、ATMの数が削減されたりしている現状があります。

通帳とATMがなくなっていく時代において、「お金はどうやって預けたらいいの?」と不安になる方もいると思います。そこでおすすめしたいのが、インターネットバンキングの活用です。本記事ではインターネットバンキングでは何ができるのか、銀行の実店舗での取引との違いについてもくわしく解説します。

銀行口座がどんどん不便になる!?

メガバンクでは、2021年に入ってから紙の通帳の発行手数料が徴収されるようになりました。みずほ銀行は、2021年から紙の通帳1冊につき1,100円の発行手数料を徴収しています(70歳以上は無料)。また、三菱UFJ銀行は2年間入出金のない人に対し1,320円の手数料を、三井住友銀行は550円の発行手数料をそれぞれ徴収しています。

また、紙の通帳だけではなく、ATMも減らされています。この20年を振り返ってみると、メガバンクと地方銀行合わせておよそ2割のATMが減少しているというデータもあります。

手数料の徴収やATMの削減は、いずれも顧客にとって不便や負担を強いるものであり、それが原因で他行に移ってしまうリスクも考えられます。それでも多くの銀行がこのような施策を実行せざるを得ない理由としては、厳しい経営環境のもとでコスト削減が急務になっていることが挙げられます。たとえば、紙の通帳は1冊につき200円の印紙税がかかり、ATMは1台あたりおよそ300万円という高額な機器であり、維持費も月あたり30万円かかるとされています。銀行が生き残っていくうえで、コスト削減は重要な経営課題であり、そのための手段として通帳やATMの削減が実行されているのです。

通帳・ATMが減らされる時代に活用したいインターネットバンキング

紙の通帳が廃止されると、残高を確認するためにわざわざATMに出向かなければなりません。しかし、そのうえでATMの数も廃止されるとなると、利用者にとっては「どうしたらいいの?」と思ってしまうことでしょう。

これらの問題を解消するために有効なのが、インターネットバンキングです。インターネットバンキングとは、銀行や信用金庫など金融機関で利用する取引がオンライン上でおこなえるサービスのことです。

インターネットバンキングでできることは、残高照会や振込、振替はもちろん、入出金明細の照会、定期預金・外貨預金・投資信託への預入や購入、解約なども含まれます。現金の預入、引き出し以外はほぼインターネットバンキングでおこなえると考えてよいでしょう。

実店舗のない「ネット専業銀行」も

一般的なインターネットバンキングは、従来は本店や支店、出張所などの実店舗をもっていた金融機関が来店しなくてもオンライン上で取引を行えるようにしたシステムです。しかし、近年になって、メガバンクや地方銀行のように実店舗がなくても利用できる「ネット専業銀行」も登場しています。

代表的なネット専業銀行としては、住信SBIネット銀行、ソニー銀行、GMOあおぞらネット銀行などがあり、口座開設の手続きを含めてすべてネット上で完結できます。ネット専業銀行は実店鋪をもたない分、コストを大幅に抑えることができるため、一般の銀行より預金の金利が高いメリットがあります。しかし一方で、対応ATMの数も限られているため、急ぎで現金を引き出したい場合に手間を感じてしまうこともあるでしょう。

インターネットバンキングのメリット・デメリット

インターネットバンキングは自宅や職場にいながらさまざまな手続きができるため、従来よりも高い利便性があります。しかし、オンラインの手続きに不安を感じる方も少なくありません。

そこで、インターネットバンキングのメリットとデメリットを整理しながらポイントに分けて解説します。

インターネットバンキングのメリット

インターネットバンキングのメリットは、主に以下の2点が挙げられます。

手数料がATMを利用する場合により安価

インターネットバンキングの中には、特定の条件を満たすとATM利用料や振込手数料などが安価に利用できるものもあります。たとえば、「月○回まで手数料無料」「○万円以上の入出金は手数料無料」などの特典に加え、利用実績に応じてポイントが貯まり、手数料に充当できるインターネットバンキングも存在します。

いつでもどこでも取引できる

たとえば、「今日中に家賃を振り込まなければならない」「クレジットカードの支払いをうっかり忘れていて、至急口座に入金しなければならない」といった場合、仕事中に抜け出してATMに足を運ぶことは難しいものです。しかし、インターネットバンキングであれば、時間や場所を気にすることなく、気付いたタイミングで即座に手続きができます。

インターネットバンキングのデメリット

インターネットバンキングは決してメリットばかりではなく、主に以下のようなデメリットもあります。

IDやパスワードを記憶する必要がある

インターネットバンキングで残高照会や振り込みなどの手続きを行う場合、固有のIDやパスワードといったアカウント情報を入力する必要があります。ATMのような数字の羅列ではなく、アルファベットや記号、数字を組み合わせた複雑なパスワードが求められ、個人で適切に管理しておかなければなりません。万が一、パスワードを忘れてしまうとログインできなくなり、パスワードの入力を何度も間違えてしまうとアカウントが一時的にロックされパスワードの再発行に時間を要してしまいます。

システムメンテナンス中は利用できない

インターネットバンキングは24時間365日利用できるものではなく、定期的または不定期にシステムメンテナンスが行われます。主に深夜に行われるケースがほとんどですが、場合によっては休日の日中などに行われることもあり、この間は一部または全部の取引ができません。

ID・パスワードが流出した場合は、犯罪被害に遭うおそれがある

何らかの理由によってインターネットバンキングのID・パスワードが外部に流出した場合、個人情報が悪用され犯罪被害に遭う可能性があります。

ただし、預金者に過失がない場合の不正送金などについては、預金者保護法および全国銀行協会の申し合わせにより全額保証されることとなっています。

インターネットバンキングを始めるときの手続き

インターネットバンキングを利用開始するパターンはいくつかありますが、ここではすでに口座を持っている銀行で利用開始手続きをするケースについて解説します。

支店などの窓口で手続きができる銀行もありますが、もっとも手軽なのはWEB上でのオンライン手続きです。現在利用している銀行の通帳かキャッシュカードを用意し、各銀行のWEBサイトにアクセスしましょう。インターネットバンキングは「◯◯ダイレクト」という名称(三菱UFJ銀行の場合は「三菱UFJダイレクト」、ゆうちょ銀行の場合は「ゆうちょダイレクト」など)で提供されていることが多いですが、該当する名称が分からない場合には「〇〇銀行 インターネットバンキング」などの文言で検索してもよいでしょう。

申し込みページにアクセスすると、口座番号や氏名などの情報のほか、暗証番号や生年月日などの入力も求められます。必要な情報の入力が確認できれば、「お客様番号」や「第二暗証番号」なども含め、契約書類が後日郵送されてきます。

インターネットバンキング・ネット銀行利用の注意点

現在利用している銀行のインターネットバンキングを利用する場合や、ネット専業銀行の口座を開設する場合、いくつか注意しておかなければならないポイントがあります。

フィッシング詐欺に注意

フィッシング詐欺とは、著名なWEBサイトと酷似したページへ誘導し、ユーザーに対してIDやパスワードを入力させ個人情報を盗み取るものです。フィッシングサイトへの誘導にはさまざまな方法がありますが、特に注意しておきたいのがメールやチャット、SNSなどで届くリンク先です。仮に、銀行名を名乗るメールが届いても、フィッシング詐欺の可能性があるため安易に口座番号やパスワード、暗証番号を入力してはいけません。

正規のインターネットバンキングのログイン画面はあらかじめブックマークしておき、メールなどのリンク先からアクセスするのではなく、必ずブックマークからアクセスすることを心がけておけばフィッシング詐欺の被害に遭うリスクを下げられます。

ログインパスワードなどを外へ漏らさない

インターネットバンキングのIDやパスワードは、キャッシュカードの暗証番号と同様に極めて重要な情報です。そのため、友人や知人、そして家族であったとしても、安易にログインパスワードなどを人に教えてはいけません。

まとめ

インターネットバンキングは、オンライン上でさまざまな取引を行うため不安を感じる方もいるかもしれません。しかし、実際にインターネットバンキングを利用してみれば、必ずその利便性の高さを実感できるはずです。

インターネットバンキングには二重、三重のセキュリティ対策が施されており、IDやパスワードさえ適切に管理できていれば極めて安全性の高いシステムといえます。

日本では多くのメガバンクと地方銀行がインターネットバンキングを提供しているため、まずはご自身のメインバンクで始めてみてはいかがでしょうか。「楽クラライフノート」でも銀行口座との連携ができるため、インターネットバンキングと併せてご自身の資産管理にぜひ活用してください。

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(執筆編集:NTTファイナンス ライフノート編集部 情報は2021年8月13日時点のものです。)

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