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【経験者に聞く】ふるさと納税、どう活用していますか?

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ふるさと納税に興味を持ち始めた方


この記事のポイント

  • 一定額の寄付をすることで所得税・住民税を控除される
  • 寄付額に応じた返礼品を受け取れることも
  • ふるさと納税は確定申告が不要でスムーズに手続きできる


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みなさんは「ふるさと納税」を活用されているでしょうか?「ふるさと納税って本当にお得なの?」「手続きが難しそうで……」など、興味はあっても不安があり、まだ利用したことがないという方もすくなくないかもしれません。

ふるさと納税とは、特定の自治体に一定額の寄付をおこなうことで、所得税や住民税の控除を受けられるという制度です。寄付の返礼品としてお米やお肉などの特産物がもらえる自治体もあり、人気を集めています。

今回は実際にふるさと納税をした経験があるシニアに、その活用方法とポイントについてお話を伺いました。

ふるさと納税ってどういう仕組み?

ふるさと納税は、2008年5月からスタートした「生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができる」という制度です。年収や家族構成などで計算される控除の上限額以内の寄付であれば、2000円をこえる部分について所得税の還付や住民税の控除を受けられます。

たとえば、控除上限額5万円の人がふるさと納税で3万円分の寄付を行ったとすると、実質負担額2000円を除いた2万8000円が控除対象となり、所得税の還付はその年度内に、住民税は翌年分が控除されます。

さらに多くの自治体では寄付への感謝の気持ちとして、寄付額に応じたお肉や鮮魚、お米など、地域の名産品を返礼品として届けています。

ふるさと納税は、自治体にとっては新たな財源が生まれ、寄付をする人にとっては実質2000円で返礼品が受け取れるお得感と、自治体を応援する満足感が得られるという魅力的な仕組みになっているのです。

今回はふるさと納税をしたことのある人の体験談をお聞きするため、千葉県千葉市在住の白石靖(62)さんにインタビューしました。

ふるさと納税をはじめたきっかけは?

――白石さんがふるさと納税を始めるきっかけはなんだったのでしょうか。

ふるさと納税を始めたのは、私がまだ会社員として勤めていた56歳のころでした。子どもが手離れし、年齢的にもそろそろ定年退職を意識しはじめ、節税などの情報も集めていたんです。そんな折に2015年4月にはじまったのが、ふるさと納税の確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」。ふるさと納税にすこし興味があったものの、確定申告などわずらわしいことが多いと思っていたので、「これはいいかも」と調べ始めたのがきっかけです。

――手続きの簡略化がきっかけだったのですね。実際、手続き面で難しかったことはありましたか?

難しくは感じませんでした。ただ当時は、ワンストップ特例制度の手続きを紙で送らなければならなかったので、ちゃんと手続きが完了したのか、ちゃんと翌年の住民税が控除されるのかとすこし不安はありましたね。

――はじめてのふるさと納税はどちらの自治体に寄付されたのですか? 返礼品はどういったものでしたか?

一つは兵庫県の多可町です。返礼品は「播州百日鶏」という鶏肉をいただきました。もう一つは福岡県の宗像市。こちらは「むなかた牛バラ切り落とし1kg」でした。家族や仲間でバーベキューをして、みんなでおいしく食べられるものを選びました。ふるさと納税サイトのランキングを見て、「一番お得なもの」「量が多くて、おいしそうなもの」を探して申し込んだのを覚えています。

ふるさと納税を続けるために大切なこと

白石さんのもとに送られてきた鹿部町の返礼品「灯台つぶ貝」


――ふるさと納税はずっと続けているのですか?

実は2015年にふるさと納税を行って以来、今年までお休みしていました。1万円の寄付をおこない、1kgのおいしい牛肉が届くと「1kg当たり1000円のお肉を買った」と考えてしまう部分があり、あまり「お得」に感じなかったからです。実際は負担額2000円で残りは税金控除があるので、当然「お得」なのですが、頭ではわかっていても、なかなか実感できませんでした。あくまで寄付のお礼の品なのですが、そこに高い価値を求めてしまっていましたね。寄付をするという意識がすこし薄かったのかなと、いまは思っています。

――今年、ふるさと納税を再開された理由は?今回はどちらの自治体に寄付されたのですか?

最初にふるさと納税したときは「損得」にとらわれてしまっていた、と気付けたことが大きいと思います。返礼品のお得感と、自治体を応援する気持ちのバランスを取ることで、ふるさと納税の満足感がより大きくなるのではと思って、再開しました。今年のふるさと納税は北海道鹿部町に寄付をして、返礼品は「わけあり冷凍鮮魚セット」が届きました。最近のコロナ禍によって農家や漁師に大きな影響を及ぼしたと聞き、食べもの関連で自治体を探していました。とくに、市場に出せないような「わけあり」の品を選ぶことで、漁師さんへの応援にもなるのではと考えています。もちろん、北海道のおいしい魚が食べられるという楽しみもあります。鹿部町のホームページも拝見しましたが、とてものどかで素敵な町だったので、これをきっかけにいつか行ってみたいですね。

ふるさと納税経験者から、これから始める人へのアドバイス

――白石さんは、ふるさと納税サイトを活用されていますか?

はじめてのときは、取り扱い自治体数が一番多い「ふるさとチョイス」を利用していました。やはり情報量が多く、ランキングや検索などでも自治体を探しやすいサイトだと思います。今年は自分に身近なサイトで「楽天ふるさと納税」を使って選びました。楽天ポイントも貯まるので、お得感がありますね。ふるさと納税サイトの比較をしているサイトなどもあるので、そこで自分にあったサイトを選ぶのもいいと思います。

※ふるさと納税サイトにはこのほか、「ふるなび」「さとふる」がある。

――はじめてふるさと納税をする人に、気を付けなければならないポイントなどアドバイスはありますか?

季節の食べもの、とくに果物などの返礼品はタイミングが重要です。桃やスイカ、メロンなど人気の果物は数量限定も多く、旬の2か月前には受付終了してしまうこともあります。気になる返礼品があったら、すぐに調べて申し込む。迷っていると欲しいものがドンドンとなくなっていきます。

――白石さんにとって、ふるさと納税とはなんですか?

「やって損はないもの」です。税金控除を考えると実質負担2000円でいろいろな返礼品を受け取れるわけですから。ただ、気持ちとのバランスが大切だと思います。「自治体を応援するために」と考えすぎても、「では隣の自治体には寄付しなくていいのか」など悩んでしまうかもしれません。自分がお得だと思う返礼品を探すのも大切ですし、自治体への貢献の気持ちがなければ長く続けるのは難しいでしょう。「お得」と「地域貢献」のバランスを保ちながら、自分自身が納得できる寄付先を選ぶのが「ふるさと納税」の正しいあり方なのだと思います。

地方に貢献しつつ、特産品を楽しもう

納税と聞くとどうしても、「手続きが難しそう」と考えがちですが、ふるさと納税には確定申告が不要な「ワンストップ特例制度」があり、より簡素な流れで手続きができます。手続きが難しくなく、お得だからこそ、世のなかで多くの人がふるさと納税を利用しているともいえるでしょう。

ふるさと納税で寄付したお金は、「教育を充実させてほしい」「インフラの整備に使ってほしい」など用途を指定できる場合もあり、自治体と住民のために使われます。応援したい自治体・道府県に貢献しつつ、返礼品という楽しみまであるふるさと納税。興味がある方はぜひ、一歩踏みだしてみてはいかがでしょうか。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)

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