コラム

老後の生活費はいくら必要?内訳や準備する方法を紹介

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老後の生活費をどのくらい準備すればいいのかわからない方


この記事のポイント

  • 余裕がある生活のためには月々40万円が必要である
  • 年金のみでは赤字になる可能性が高い
  • 積み立てNISAやiDeCoの活用も


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定年退職や仕事を引退した後、これまでできなかった趣味や旅行など、自分のための時間を存分に楽しみたいと思っている方も多いことでしょう。たしかに、仕事から解放されることで十分な時間は確保できますが、一方で年金だけで現役時代並みの収入を確保することは難しく、経済的な不安を覚える方も少なくありません。

もし経済的に困窮してしまうと、いわゆる「老後破産」にもなりかねないわけですが、それを防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。今回の記事では、老後の生活費としてどの程度のお金が必要なのかを紹介するとともに、老後の生活防衛のために現役時代から準備しておくべきこともあわせて紹介します。

みんなが考える老後の生活費

令和元年度 生活保障に関する調査」によると、「老後を夫婦2人で暮らしていくうえで、日常生活費として月々最低いくらぐらい必要だとお考えですか」という問いに対してもっとも多かったのが、「20万円〜25万円」であり、平均値は22万1000円でした。一方で、「ゆとりのある老後生活のためには、上記の答えに加えてあといくら必要か」という問いに対しては、「10万円〜15万円」と回答した割合がもっとも多く、平均値は14万円となっています。これらを合算すると、余裕のある暮らしのためには1か月あたり40万円程度が必要になると多くの方が考えていることがわかります。

ちなみに、インターネットで「老後 生活費」と検索すると、検索候補として「老後 生活費 40万円」が表示されます。このことからも、老後に40万円程度の生活資金が必要であることは、世のなかに浸透しつつあるといえるでしょう。

なお、上記で紹介した「20万円〜25万円」という金額は、あくまでも最低限の生活をおくるうえで必要とされる額であり、世帯の状況によっては実はこれでも足りなくなる可能性があります。次のステップでは、より実態に即した生活費の内訳についてくわしく解説します。

老後の生活費の実態

老後の生活費は住んでいる場所や持ち家・賃貸かなど、さまざまな要素によって大きく変わってきます。そこで今回は、最新の「家計調査年報」をもとに世帯ごとの生活費の内訳についてくわしく解説します。自身の状況と照らし合わせながら、どの程度の生活費を確保しておかなければならないのかを確認してくださいね。

高齢夫婦無職世帯の生活費

収入

種類金額
社会保険給付(年金など)21万9976円

その他

3万6684円
25万6660円

支出

種類金額
非消費支出(税金など)3万1160円
食費6万5746円
住居1万4585円
光熱・水道1万9746円
家具・家事用品1万322円
被服及び履物

4712円

保健医療1万6156円
交通・通信2万6702円
教養娯楽1万9746円
その他4万6675円
25万5550円

※小数点以下は四捨五入
(参照:家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支|総務省統計局

夫が65歳以上、妻が60歳以上の高齢夫婦無職世帯の場合、月々の平均収入は25万6660円となっています。このうち、21万9976円が年金などの社会保障給付にあたります。

一方で、支出の内訳を見てみると、税金などに該当する「非消費支出」が3万1160円、食費や水道光熱費、医療費などに該当する消費支出が22万4390円となっており、これらを合算すると25万5550円となります。

したがって、支出よりも収入が1110円多くなっており、黒字の状態といえます。しかし、データはあくまで平均額のため、、実際には保健医療費などがさらに高額になる可能性があります。つまり、老後は冒頭に紹介した「20万円〜25万円」程度の生活費では賄いきれず、想定以上の資金が必要になる可能性が高いのです。

高齢単身無職世帯の生活費

収入

種類金額
社会保険給付(年金など)12万1942円
その他1万5022円
13万6964円

支出

種類金額
非消費支出(税金など)1万1541円
食費3万6615円
住居1万2383円
光熱・水道1万2915円
家具・家事用品5325円
被服及び履物3196円
保健医療8255円
交通・通信1万1983円
教養娯楽1万2915円
その他2万9559円
14万4687円

※小数点以下は四捨五入
(参照:家計調査年報(家計収支編)20202年(令和2年)Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支|総務省統計局

では、夫婦ではなく高齢単身世帯における生活費の実態はどうなのでしょうか。65歳以上の単身無職世帯の月々の平均収入は13万6964円で、このうち年金などの社会保障給付は12万1942円となっています。

支出の内訳としては、非消費支出が1万1541円、消費支出は13万3146円となっており、これらを合算すると14万4687円が支出総額となります。高齢夫婦世帯と同様、高齢単身世帯においては収入よりも支出のほうが7723円多く、赤字の状態になります。


老後の生活のために現在の家計を見直そう

老後には年金をはじめとした社会保障給付が用意されているとはいえ、生活費の実態を見てみると決して余裕のある生活が送れるとは限らず、むしろ赤字に苦しめられる可能性もあるでしょう。そこで、いわゆる「老後破産」に陥らないように、現役世代から家計を見直す方法を紹介します。

家計簿をつける

現役世代は生活をしていくうえで十分な収入があることから、家計のチェックに無頓着な方も少なくありません。しかし、老後を迎え年金生活が始まると、現役時代並みの収入が確保できず、従来の生活レベルを維持したままだと資金が足りなくなる可能性もあるでしょう。

そこで、まずは家計簿をつけることから始め、生活のために月々いくら使っているのかを把握し、老後の生活では何をいくら減らせるのかチェックしてみることが重要です。

生活費を見直す

家計簿をつけて現在の収入と支出のバランスや内訳が把握できたら、生活費を見直すプロセスに入ります。しかし、なかには「現在の生活で十分切り詰めているのに、これ以上の節約は難しい」と感じる方も多いでしょう。一見、削るのが難しいと感じる生活費も、たとえば電気の契約アンペアを落としたり、必要のない保険を解約したりするなどの方法によって、想定以上の節約につながることもあります。


家計の見直しポイント4選!節約して老後の「もしも」に備えよう|楽クラライフノート お金と終活の情報サイト

子どもの将来や自分自身の老後生活のために、日ごろから節約して貯蓄額をすこしでも増やしておきたいですよね。こちらの記事では、いまからできる家計の見直しポイントについてご紹介します。

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FPに相談する

家計や老後資金に関する悩みを抱えている方は、FP(ファイナンシャルプランナー)へ相談してみることもおすすめです。老後資金をどのように準備すればよいか、年金や保険に関すること、税金に関することまで幅広く相談でき、専門的な見地からアドバイスを提供してくれます。

ただし、FPに相談や依頼する際には費用が発生するほか、結局は家計簿をつけないと正確性のある判断ができないことも多いため注意が必要です。

国民年金や公的年金以外で老後の必要費用を得る方法3選

日本では、65歳から国民年金が支給され、会社で従業員として働いていた方には厚生年金も受け取ることができます。しかし、「みんなが考える老後の生活費」の見出しで説明したとおり、老後の収支は強制加入の年金だけだと赤字になってしまうかもしれません。そこで、現役世代のうちから始めておきたい「老後資金を貯める方法」をご紹介します。

勤労者財産形成促進制度

勤労者財産形成促進制度」とは、企業を通して給与の一部を金融機関へ積み立てる仕組みです。制度には年金の増額を目的とする「財形年金貯蓄」と、住宅にかかる費用の確保を目的にした「財形住宅貯蓄」という2種類があり、どちらでも一定額の利子が非課税になる特典があります。契約時に55歳未満の勤労者であれば、だれでも加入できます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、自分で掛け金を設定して、自分で選んだ商品(定期預金、投資信託、保険商品)で運用する任意加入の年金のことです。受け取り方は、一括で受け取る「一時金」、定期的に受け取る「年金」などから選択することができます。

ただし、資産の引出しは原則60歳からで、掛金の運用方法を「投資信託」等にした場合は元本割れする可能性があるなどのデメリットも存在するので、制度の利用には注意が必要です。


現役世代必見!私的年金とは?老後を豊かに過ごすための年金制度について|楽クラライフノート お金と終活の情報サイト

日本には国民年金や厚生年金といった公的年金制度が整備されているものの、老後のお金について漠然とした不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。老後の資金を確保する手段にはさまざまな方法がありますが、その一つに「私的年金」があります。  そこで今回の記事では、そもそも私的年金とは何なのか、どのように運用すべきかも含めてくわしく解説します。

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つみたてNISA(ニーサ)

つみたてNISAは、毎年40万円の新規投資を限度として、定期的な積み立てを支援する非課税制度のことです。金融機関によって最低投資金額は変わり、投資で上げた利益は最長20年間非課税になるなどのメリットがあります。


初心者にとっての投資信託|はじめて購入するときの流れと見るべきポイント|楽クラライフノート お金と終活の情報サイト

「投資信託なら、それほど難しくないだろう」と考えていたものの、意外と奥が深く難しいと感じた投資初心者の方もいるかもしれません。  そこで今回は、投資初心者が知っておきたい投資信託の始め方を解説します。あくまでも投資は自己責任の下でおこなうことが前提となります。本記事を参考にしつつも、さまざまな材料から総合的に判断する必要があることを念頭に、最後までお読みください。

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老後の資産管理には楽クラライフノートがおすすめ

家計簿をつける習慣がなかった方にとっては、毎月の収支を細かく記録しておくのは面倒に感じることも多いはず。そこでおすすめしたいのが、クラウドアプリ「楽クラライフノート」です。

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 生活様式を見直しながら老後生活を楽しもう

今回紹介してきたように、多くの方がイメージしているよりも老後の生活にはコストがかかるものであり、すこし暗い気持ちになった方もいるかもしれません。「定年退職後は趣味に没頭したい」と考える方も少なくありませんが、現実には趣味に使えるお金も限られており、日々の生活で精一杯というケースは意外と多いものです。

しかし、楽しい老後生活をおくるためには、まずは現実と向き合い、適切な資金計画を立てることが重要です。手始めに家計簿などを活用しながら、現在の生活費が実際のところどれくらいかかっているか見直してみましょう。そのうえで、削れる生活費がどの程度かがわかると、趣味に使えるお金を増やせる場合もありますので、前向きな気持ちで家計を考えてみてください。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部)


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