基礎知識

【初心者必見】資産運用とは?運用方法や注意点をわかりやすく解説

この記事の内容

人生100年時代と言われるなかで、金融庁の発表した報告書をきっかけに老後資金2,000万円問題が話題となりました。

これからは、豊かな老後生活をおくるためには、自助努力による資産形成も必要な時代になります。しかし「資産運用を始めてみたいけれど、やり方がわからない」「なんだか怖いからあまり手を出したくない」と感じる方も多いのではないでしょうか。

こちらの記事では、資産運用の方法や注意点、資産配分の考え方についてくわしく解説します。

資産運用とは

資産運用とは、現金や不動産などを働かせて活用することをいいますが、とくに「投資」の意味で用いられることが多い言葉です。

お金を増やすことをイメージされる方が多いと思いますが、こちらの記事では、大きなリスクを負ってお金を増やすことよりも、できる限りリスクを減らし、お金を「守る」資産運用を中心にお伝えします。

資産運用の種類と特徴

資産運用の原則は「リスクとリターンは比例する」こと。ここでいうリスクとは、資産価格の変動幅のことです。この変動幅の大きさによって、資産は大きく3つに分けられます。

小リスク資産

国債などを購入して利息を受けとる「債券」への投資は比較的リスクが小さく、初めての資産運用におすすめです。小リスク資産は価格の変動(値動き)が少ない、もしくはほとんどないことが特徴です。

中リスク資産

複数の投資家から預かった資金で不動産投資をおこなう「REIT」などはリスクがありますが、複数の銘柄から投資先を選ぶことができるメリットがあります。値動きが景気や業績にある程度左右されますが、自分の価値観にあった投資ができる特徴があります。

大リスク資産

「株式」や「FX(為替差益)」は値動きが大きいため、安定的な資産運用を望む人にはおすすめできません。もしこれらの投資商品で資産運用をおこなうなら、1種類の資産に全財産を投資するのではなく、複数に分けて投資することをおすすめします。

資産運用で気をつけるポイント5つ

資産運用に必勝法はありませんが、すこしずつ資産を増やすためのコツはあります。気をつけておきたい5つのポイントをお伝えします。

1.  資産運用の目的を明確にする

はじめに、資産運用を始める目的を考えましょう。目的が明確でなければ運用方針が決まらないからです。運用方針が定まれば利用する投資商品もおのずと決まってきます。

2.  長期運用の重要性を理解する

資産運用では、時間を味方につけることが大切です。すぐに大きく増やすことを考えるよりも、すこしずつ時間をかけて資産を成長させていくことが重要です。

3.  資産の分散を心がける

株式を購入するとして、Aに100万円を投資する場合とAとBに50万円ずつ投資する場合とでは、後者のほうが失敗しにくい方法と言えます。Aが倒産してしまった場合に前者は100万円損しますが、後者はBも購入していたため50万円の損ですむからです。

資産を分散しておくことが、もしもの場合への備えになります。

4.  投資時期を分散する

1日で100万円投資するよりも1年に分けて100万円投資するほうが、投資商品を上手に購入することができます。この考え方をドルコスト平均法といい、おなじ資産でも購入方法によってその後の価値が大きく違ってくるのです。

5.  コストを意識する

おなじ商品でも取引する金融機関によって手数料が大きく異なります。また、おなじような効果が期待できる金融商品でも、選ぶ商品や方法によってコスト負担に何倍もの差がでます。

資産運用のリターンを確実に改善するために、コストの削減を意識しましょう。

そのほか、NISA(少額投資非課税制度)などの非課税制度を上手に活用することも、資産運用をおこなううえでの大切なポイントになります。

[非課税制度について、くわしく知りたい方はこちら]

資産運用をするメリット3つ

ここからは、ただ預貯金をするだけでなく「資産運用」に取り組むメリットを解説します。

1.  老後資金を増やせる可能性がある

老後資金を準備するなら、「長期」「分散」「積立」を意識した資産運用に挑戦するのがおすすめです。

もし30代から資産運用を始めれば、老後資金の準備期間は40年ほどあります。毎月預貯金で4万円を積み立てた場合、無利子であれば40年で準備できるのは1,920万円です。しかし運用をおこない、継続的に2%程度のリターンが得られると仮定すると、準備できる金額は2,930万円になります。たった2%の利回りがあれば、約1,000万円も多くの老後資金が作れるのです。

2.  インフレによる資産価値の低下を避けられる

資産を運用することで、物価の上昇に対応することができます。

先ほどとおなじように40年間4万円ずつ預貯金で老後資金を準備した場合、現在の価値は1,920万円ですが、40年後の「1,920万円」にいまとおなじ価値があるとは限りません。物価上昇をリスクと考えた場合、資産運用をしておくことが資産価値の低下を避けることにつながります。

3.  経済知識が身につく

資産運用をするなかで、運用資産の評価額の変動を体感すると、自然と経済動向に関心が向くようになります。とくに投資先を選ぶ必要のある株式投資は、経済知識を身につけるにはぴったりです。

資産運用をするデメリット3つ

たくさんのメリットがある資産運用ですが、投資はあくまで自己責任です。デメリットもしっかりおさえておきましょう。

1.  元本割れの可能性がある

投資商品は、景気・経済の流れによって価格が変動します。とくに株式市場は影響を受けやすく、リーマンショックやコロナショックのように、世界的な経済危機を受けて価格が暴落することがあります。そのため資産運用に取り組む時期によっては、元本割れを起こしてしまう可能性があるのです。

2.  収益を得るにはある程度の時間がかかる

短期的に儲けるためには安く買って高く売ることが必要ですが、それは簡単ではありません。リスクを減らすためにも、短時間で収益を得ようとするのではなく、世界の経済成長に身を任せて、コツコツと積立運用を続けることが大切だと理解しておきましょう。

3.  投資した資金をすぐに引き出せない場合がある

資産を守るために運用は大切ですが、もしものときに備えて預貯金などでお金を準備しておくことも必要です。多くの投資商品は、売却して現金化するのに時間がかかります。またタイミングによっては、想定していた金額より少ない額しか受けとれないかもしれません。

想定外の事態に備えて、少なくとも半年分の生活費などを預貯金で確保しておきましょう。生活におけるさまざまな場面を想定しておくことも、リスク回避のためには必要です。

資産配分を考えて運用を始めてみよう

リスクをおさえて安定的な資産運用に取り組むうえで、大切なことは資産配分です。「保有する金融資産のうち、どの程度をリスクのある資産に投資するのか」「投資する資金をどのような資産に配分して運用していくのか」を考えます。

ここからは、資産配分の決め方と商品の選び方をご紹介します。

資産配分を考えて運用を始める4ステップ

1.  投資可能な金額を考える

まずは保有する金融資産のうちのいくらを投資にまわすか考え、続いて家計収支(キャッシュフロー)の状況を考慮して積立金額を決めます。このとき、その積立ペースで目標に届くかどうかも確認しておきましょう。

2.  許容できる最大損失額を確認する

資産配分を考えるうえで、マイナス評価にどの程度まで耐えられるかを考えておくことは重要です。一時的に運用資産の評価額が3割から4割下落しても問題ないのであれば、株式中心の運用を考えてみてもよいでしょう。

3.  資産の配分を決める

最大許容損失額を考慮して、投資可能な資金のうち実際にリスクをとって運用していく金額を決めます。

仮に「100万円までなら、一時的な損失が発生しても運用を続けることができる」という人は、運用資産の評価額が3割から4割下落することを考慮して、株式中心の運用は300万円程度にしておきます。そしてのこりは預金や国内債券というリスクの小さい資産で運用します。

4.  資産ごとのファンドを選び購入する

リスクを分散しながら効率的に運用していくには、投資信託を活用するとよいでしょう。運用方針やコストをチェックして商品を選びます。購入するときは、リスクを減らすためにも一括ではなく積立で購入するようにしましょう。

ポートフォリオ作成例

ポートフォリオとは、金融商品の組みあわせのことをいいます。リスクの大きさや性質が異なる資産を組みあわせることで、資産を分散するとともに、リスク回避効果を高めるねらいがあります。

具体的にどの銘柄の株をいくつ購入するのか、どのような投資信託を購入するのかなどを、目的や期間とあわせてくわしく検討していきましょう。

参考までに、GPIFを例にとると、株式51.86%(国内株式24.37%・外国株式27.49%)と債券48.14%(国内債券26.33%・外国債券21.81%)で構成されています。

(引用元:GPIF「2019年度の運用状況」2020年)

まとめ

資産運用で高いリターンを求めれば、必ずリスクも高くなります。しかし「長期」「積立」「分散」を徹底することで、リスクをおさえた運用が可能になり、安定したリターンも期待できます。商品の特徴と資産運用のメリット・デメリットをよく理解し、無理のない範囲で運用をおこなってみてください。

リスクを避けるために欠かせないポートフォリオの作成には、終活アプリ『楽クラライフノート』のような資産管理ができるアプリの利用をおすすめします。また悩んでしまったら、ロボアドバイザーやFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみるのもよいかもしれません。


(執筆編集:NTTファイナンス 楽クラライフノート お金と終活の情報サイト編集部 情報は2020年10月27日時点のものです。)

この記事を監修した人
高橋 忠寛

株式会社リンクマネーコンサルティング代表取締役
上智大学経済学部経済学科卒業。東京三菱銀行(現在の三菱UFJ銀行)、シティバンク銀行での10年超の銀行勤務を経て、2014年9月に独立。

金融商品の販売には関わらない完全に独立した立場で資産運用や保険、相続について総合的なアドバイスを提供している。

CFP®、日本証券アナリスト協会検定会員。著書に『銀行員が顧客には勧めないけど家族に勧める資産運用術』(日本実業出版社)などがある。

http://link-money.co.jp/

アプリをダウンロードして
終活で直面する様々なお悩みを解消しましょう
楽クラライフノート

Page Top