基礎知識

初心者でも始めやすい投資とは?老後に備えた資産形成を考えよう

この記事の内容

定年後の生活資金をできるだけ確保しておくために、投資を検討している方も多いのではないでしょうか。ただ投資や資産運用と聞くと、「知識がないと損してしまうのでは」と心配になってしまいますよね。

こちらの記事では、初心者の方でも始めやすい投資の種類について解説します。それぞれのメリットやデメリットもあわせてご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

そもそも投資とは?資産運用との違いを知っておこう

投資とは、利益を得るために自分の資金を事業や証券に投じること。一方で資産運用とは、資産を増やす、もしくは減らさないために自分の財産を活用して運用することです。

投資と資産運用の大きな違いは、目的です。投資はあくまで利益を得るために資金を投じますが、資産運用は自分の資産をどれほど大きくするかと目標をもっておこなうもので、その資産運用の手段のひとつとして投資があります。

資産運用は、リスクをおさえて資産を「守る」貯蓄の要素と、積極的に資産を「増やす」要素をあわせもつものですから、投資は資産運用の一種とも言えるでしょう。

初心者でも始めやすい!投資の種類(1)株式投資

企業が資金を集めるために発行している「株式」を売買することで、利益を狙うのが株式投資です。安く買って高く売るために企業分析が必要であり、景気に影響を受けやすいのが特徴です。

株式投資のメリット

株価の値上がりによる売却益が狙える

株式投資の最大の魅力は、株式を売却するときに購入したときよりも株価が値上がりしていると発生する、値上がり益です。株式の購入・売却の時期を投資初心者が見極めるのは難しいといわれますが、まずは企業の業績や事業内容を分析して現在の株価が割安か割高かを考えることからはじめてみましょう。

配当金を受けとることができる

株式を保有しているあいだは、自分がもっている株数に応じて配当を受けとれます。配当金の支払額や回数は企業によって異なるため、事前に確認しましょう。

業績によって配当金が増える(=増配)場合もあれば、減ること(=減配)や無くなること(=無配)もあるため、企業のニュースを小まめに確認するのが大切です。

企業独自の株主優待が受けられる

企業によっては、商品やサービスのPRをしたり自社のファンを増やしたりするために、株主優待制度を実施している場合があります。株主優待の内容は企業によって異なりますが、自社商品の購入に使える商品券や、優待サービス券、食料品などを受けとれることも。日常的に利用している企業に株主優待制度がある場合は、その優待を受けることを目的として株を購入してみてもよいかもしれません。

株式投資のデメリット

損失が発生する可能性がある

安く買って高く売れれば売却益が発生します。しかし業績や相場環境が悪化すると、買ったときよりも値下がりしてしまう場合もあるため注意しましょう。損失が発生した場合は値上がりを待つか、利益をあきらめて損切りを視野に入れることも。
(※損切り:買値よりも値下がりして損失が出ていても、損失を最小限にとどめるために株式などを売却すること)

株式投資は購入と売却のタイミングが難しいため、長期保有を前提として購入するのがおすすめです。企業の成長を見守りつつ、売却のタイミングを図るとよいでしょう。

会社が倒産したら利益を受けられない

企業が倒産してしまった場合は株価の価値がなくなってしまうため、配当や売却益をも受けとれないのはもちろん、投資した元本も失ってしまいます。

企業が倒産した場合、株主には余った財産を請求する権利があります。しかし財産を受けとれないケースが多いため、倒産しそうな企業の株式をもっている場合は損切りとして、売却してしまったほうが無難でしょう。

初心者でも始めやすい!投資の種類(2) 債券投資

国や地方公共団体、企業などが発行している債券を購入することで定期的に利息を受けとれる投資方法です。債券発行者は投資家に対して利子を払い、償還日になると元金を返します。債券ごとに利率や利払日、償還日(満期日)などの条件が異なるため、よく確認してから購入するようにしましょう。

債券のもっとも注意すべき点は、途中で債券発行者が利子や元金の支払いができなくなってしまうこと。前もって支払不能のリスクを考慮しておきましょう。

【国債を購入するときは】

国債を購入する際、外国債を含めた比較検討をおこなう場合は、S&P社の調査を確認するのがおすすめです。

国の経済状況や政治状況を総合的に評価(カントリーリスク)され、AA~CCCのランク付けがなされています。AAAは債務履行能力が非常に高く(=投資適格水準)、BB+以下は債務履行能力が低い(=投機的水準)ことを意味しています。

ただし信用格付は、業績や外部環境の変化、裏付け資産のパフォーマンスやカウンターパーティの信用力変化など、さまざまな要因により変動する可能性があります。

※S&P社の信用格付は、発行体または特定の債務の将来の信用力に関する現時点における意見であり、発行体または特定の債務が債務不履行に陥る確率を示した指標ではなく、信用力を保証するものでもありません。また、信用格付は、証券の購入、売却または保有を推奨するものでなく、債務の市場流動性や流通市場での価格を示すものでもありません。

債券投資のメリット

定期的に利子を受けとれる

年に2回(3月・9月)払いのものが一般的ですが、なかには発行主体によって年に1回や4回の場合もあるため、事前に確認しましょう。固定利付債の場合は、発行時に決められた利率が途中で変わることはないため、安定して利子を受けとれます。反対に、変動利付債の場合は、市場金利に応じて利率が変動します。

途中で売却して換金できる

債券によっては、途中で売却して換金することも可能です。売買の自由度は債券の人気にも左右されるため、事前に確認することをおすすめします。

債券投資のデメリット

途中で売却すると損失が発生する可能性がある

満期に達していない債券は途中で売却して換金できます。しかし、債券価格は需要と供給で値段が決まるため、売却するときの金額がはじめに購入した金額を下回る可能性があるため、注意が必要です。

一方で債券の人気が高い場合は、購入時よりも高い価格で売却できる可能性もあります。利子の受けとりを優先するか、資金確保を優先するかを考えましょう。

すぐに売却できない可能性がある

人気がない債券の場合は、買い手がなかなか見つからないためすぐに売却できない可能性も。「もし購入しても債務不履行になるのではないか」と多くの人が思っている場合に起こります。

初心者でも始めやすい!投資の種類(3) 投資信託

運用の専門家に資金を預けて代わりに投資・運用してもらい、得られた利益が投資家へ投資額に応じて配分される投資方法です。日本国債が中心のものや米国株が中心のものなど、さまざまな投資信託商品(ファンド)が存在します。そのなかから自分の価値観にあったものを選ぶとよいでしょう。

投資信託のメリット

少額から始めやすい

株式投資や債券投資などは、ある程度まとまった資金が必要になる一方、投資信託はご自分の予算にあわせて低額から購入できます。ファンドは、各投資家から資金を集めて一つにまとめて投資・運用をおこなうため、ひとりの資金が少なくても効率のよい運用ができることも。まずは1万円分ほど購入して投資の感覚を身につけるとよいでしょう。

比較的リスクが低い

投資信託はひとつのファンドで、さまざまな種類の資産(株式や債券など)に投資することができます。投資のリスクを抑えるキーワードは「長期」「分散」「積立」。投資信託を上手に活用することで、ほかの投資手法に比べてリスクを抑えた資産運用、安定した運用成果が期待できるでしょう。

専門家に運用を任せられる

投資信託を運用しているのは投資の専門家であるファンドマネージャーです。多額の資金を元手に、それぞれのファンドごとに決められたスタイルで運用しています。

運用スタイルには「インデックス型」と「アクティブ型」の2種類が存在します。アクティブ型は市場指数(日経平均等)を上まわる運用を目指すため、リスクが大きいとされています。一方のインデックス型は、市場指数の変動に沿った運用を目指すため、値動きがわかりやすく、運用報酬などの手数料が低くおさえられているのが特徴です。はじめはインデックス型を選んで購入するのがおすすめです。

投資信託のデメリット

売買にタイムラグがある

投資信託の売買にはタイムラグが存在します。仮にA社の株式を含んでいる投資信託商品があったとして、A社の株が高騰したとします。これを売りのチャンスだと思って、A社の株価が高騰したタイミングでファンドを売却したとしても、投資信託はその日の株価の終値を基に算出する(国内資産の場合)ため、ファンドが値上がりのままだとは限りません。

投資信託のなかに株式を含んでいるとしても、取引にタイムラグがあることを覚えておきましょう。

短期で利益を得ることが難しい

購入するファンドによりますが、多数の銘柄に分散投資する投資信託はリスクを低減できる分、短期間で利益を得ることは難しいです。手間なく長期的に運用していきたい場合は、毎月の積み立て金で購入するとよいでしょう。そうすることで購入価格を平準化することができるため、将来的な利益を得ることにつながります。

手数料がかかる

投資信託には、以下のような手数料が必要です。

  • 購入時手数料

  • 運用管理費用(信託報酬)

  • 監査報酬

  • 組入有価証券の売買手数料

  • 信託財産留保額


購入するファンドに応じて手数料が異なるので、購入時に、手数料についてくわしく記載されている「目論見書」をしっかりと読んでおきましょう。

初心者でも始めやすい!投資の種類(4)金投資

世界共通の資産である「金」を購入して保有する投資方法です。実物資産であることから、国や企業などの財政難や経営不振などの影響を受けるリスクが少ないのが特徴です。

金投資のメリット

価値が下がったとしてもゼロにはならない

金投資の最大のメリットは、その希少性や実物財産であるゆえにどんな経済状況においても一定以上の価値をもつことにあります。この特性により金は不景気に強く、世界経済が不安定な場合に価値が高騰する傾向にあるのです。価値が下がりにくいことは大きな強みなので、守りの資産として持っておくとよいでしょう。

インフレに強い

インフレとは、日用品などモノの価値(物価)が上昇し現金の価値が下がることをいいます。モノである金は、インフレになると価値が上昇する傾向があります。しかし金であればたとえば物価が10%上がったとしても、金の価値も同様に10%上がる可能性が大きいため、インフレに強い投資商品だといえます。

金投資のデメリット

配当金がない

金をどれだけ持っていても利益を生み出すことはありません。金はあくまで現物に価値があるもの。配当や利子で将来的な利益を得たい場合は、ほかの投資商品を選ぶのをおすすめします。

盗難のリスクがある

金を自宅に保管してしまうと、盗難のリスクがあります。監視カメラを設置したり金庫で厳重に管理したりする対策方法のほかに、純金積立てを利用する方法もあります。

純金積立は、毎月決まった金額を積立てることで、金額に応じた量の金を保有できる方法。持っている金は、専用サイトを通じて実際に売買できます。そのほか、コインやインゴットとして受け取ることも可能です。盗難のリスクをおさえられるため、金投資に興味がある方は純金積立ての利用を検討してもよいかもしれません。

初心者でも始めやすい!投資の種類(5)不動産投資

不動産投資は、居住用物件を購入して賃貸に出し、賃料を利益として受けとる投資方法です。分譲マンションの一室を購入して賃貸に出す「ワンルーム投資」と、マンションや戸建て住宅を一棟購入して賃貸に出す「一棟買い投資」の2種類の投資方法があります。

不動産投資のメリット

節税効果がある

不動産投資で得た利益は不動産所得に該当するため、収益よりも経費が上まわっている場合は「損益通算」による節税効果が期待できます。不動産の相続税評価額は一般的に市場価格よりも低く、同額の現金を保有する場合と比べて相続税評価額が低くなるため、相続対策としても有効です。なお住宅ローン控除は、賃貸用物件には適用されないため注意しましょう。

[損益通算による節税効果についてくわしく知りたい方はこちら]

固定収入が見こめる

不動産投資が上手くいけば固定収入が見こめます。ただし常に満室の状況にして利益を得るためには立地条件が重要です。物件を購入する前にしっかりリサーチしておきましょう。

生命保険の代わりにもなる

購入した物件のローン返済中に契約者が死亡した場合や、高度障害状態になった場合、「団体信用生命保険」を利用することでのこりのローンが全額精算され、賃貸物件がそのまま資産となります。賃貸収入はそのまま継続収入となるため、生命保険の代わりにできるのです。

不動産投資のデメリット

手続きに手間と時間がかかる

不動産投資を始めるには不動産を購入しなければならないため、手続きに時間と手間がかかります。手続きの流れは以下のとおりです。

  1. 賃貸マンションの選定と調査

  2. 買付申込書の締結

  3. 金融機関へ融資の申込み

  4. 売買契約の締結

  5. 金融機関へ本審査の申込み

  6. 金銭消費貸借契約の締結

  7. 決済、登記、引き渡し


手続き関係が面倒な方は、仲介会社や司法書士、税理士に代行を依頼するのもおすすめです。

入居者がいない場合は利益がない

不動産投資は他者に部屋を貸し出すことで収益が発生します。そのため、入居者が決まるまでは収益がありません。不動産投資をすすめる会社によっては、空室リスクを補填するサービスも存在しますが、利用料が高額なことも。

空室を防ぐには、購入前のリサーチが大切です。都心部へのアクセスや周辺の教育施設の有無など、空室リスクを下げるための情報収集をおこないましょう。

デフレリスクがある

不動産投資はデフレに弱い側面があります。デフレとは、日用品などモノやサービスの価値格(物価)が下がり現金の価値が上昇すること。デフレにともない周辺不動産の価値が下落すると、想定していた価格で賃貸に出したり不動産を売却したりできないことも。また周辺の賃料が下がることによって、賃料の値下げを要求される可能性も高まります。

まとめ

さまざまな特徴がある投資商品。興味のあるものを選んで投資を始めるために、それぞれの特徴とメリット・デメリットをしっかりとおさえておきましょう。

投資に損失はつきものですので、リスクをコントロールすることが重要です。そのためにも、まずは「長期」「積立」「分散」を意識しましょう。


(執筆編集:NTTファイナンス ライフノート編集部 情報は2021年1月8日時点のものです。)

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