【結婚相談所に聞く】シニアのパートナー探しはどうおこなう?

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みなさんのなかには、これまで独身として過ごしてきた人や、パートナーとの離婚や死別でいまはひとりで暮らしている人もいらっしゃるのではないでしょうか。そうした人のなかには、残りの人生を孤独なものとならないように支えあうための、新たなパートナーを探すケースも見られます。

厚生労働省がまとめた「人口動態統計特殊報告『婚姻に関する統計』の概況」(2016年)によると、2015年に結婚した60歳以上の男性は1万6116人、女性は8718人存在しており、パートナーが見つかれば入籍までいたるカップルも多いようです。そこで今回は、シニアの婚活をサポートする結婚相談所・茜会の川上健太郎統括部長と北村純子チーフカウンセラーに、どんなシニアがパートナー探しをしているのか、シニアの結婚の理想的な形を聞きました。いままさに婚活をしようかと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

パートナー探しをするシニアはどんな思いをもっている?

――茜会に相談に来られる方は、どんな思いでパートナー探しをしようとされているのでしょうか?

北村純子チーフカウンセラー(以下、北村さん。写真) 相談に来られる方は、婚歴なしの方、離婚された方、配偶者と死別された方がいらっしゃいます。婚歴なしの方はこれから先の人生、ひとりでいるよりふたりで生きたいと考えられていますね。また、仕事や介護を一生懸命やってきたのと引き換えに婚期を逃してしまった、とおっしゃられる方もいます。

――介護で結婚できないこともあるんですね。

北村さん ええ、そういうケースも多いんです。どうしても親御さんの面倒を見なければならず、その一方で、仕事にも取り組まなければならない……となると、婚活をする余裕がなくなってしまいます。

――離婚や死別された方はどんな思いをもっているのでしょう?

北村さん 前回の結婚で幸せではなかった、幸せだったけれども愛する人と永遠の別れを遂げてしまったことから、次こそは幸せになりたいと考える方が多いですね。

――いくつになってもひとりでいるということは寂しさを感じるのでしょうね。

川上健太郎統括部長(以下、川上さん) はい、とくに今はコロナ禍ですよね。10年前の東日本大震災のときもそうだったんですが、世の中の動きが不安定になると、ひとりでいることに恐怖感をもつ方が増える傾向にあります。コロナ禍だと活動しづらいと感じる方もおりますが、実のところ恐怖感に駆られて、逆にパートナー探しを一生懸命おこなう方もいるのです。また、人生100年時代という言葉が一般的になりましたが、100歳まで生きるならば50歳であと50年、60歳でもあと40年と、とても長い時間があることになります。その長い時間をひとりで過ごすよりふたりで過ごしたいと考える方がいらっしゃるわけです。

――シニアだともう仕事を引退されている方もいるので、経済的な面から結婚が難しいのではとも想像するのですが、いかがでしょうか?

川上さん 我々は40代以上の方を対象に婚活のサポートをしていますが、現役世代である40代、50代で無職であると結婚は難しくなります。しかし、仕事を引退された60代以上のお客さまも多数おりますし、もちろんパートナーを見つけられた方もたくさんいらっしゃいます。会員さんのなかには80代の方もいるんですよ。シニアの方は年金やこれまでに蓄えた資産がありますし、近年は70代でもまだ働いている方もおり、生活には困らないようです。

印象をよくするために心がけたい「会話のキャッチボール」

――最良のパートナーになりそうな人が見つかったとき、お付きあいがはじまると思いますが、みなさんはどんな形でコミュニケーションをとっているのでしょう?

北村さん 当会のお見合いやパーティーで「また会ってみたい」と思ったときは、最近ですとLINEのアカウント情報を交換するケースが多いですね。以前は、携帯の番号やメールアドレスを交換する方が多かったのですが、変化が出てきています。

川上さん(写真) 電話番号って大事な情報に直結するものなので、それをいきなり交換するのはどうしても心理的な壁があるんです。LINEだとそれより一段気軽に連絡できると感じるシニアの方が多いようですね。

――お付きあいがはじまるとデートをすると思います。会員のみなさんはどんな場所に行かれているのですか?

北村さん 一番多いのはお食事ですね。お食事は食べ方やお金の支払い方にその人の性格が表れますから、相手がどんな人か注目するポイントになりますし、逆に自分が見られる側と考えたときには注意しなければなりません。

川上さん これは結構難しい問題で、たとえばお金を払うのは男性がすべきと思っている人もいれば、割り勘にしたほうがいいという人もいます。どちらの考え方も男女ともにいらっしゃって、正解のない問題なんです。あと、同じような問題に「お店選び」もあります。最初のデートから安い居酒屋さんに行くというのは、それで喜ぶ相手だったらよいけれども、やはり1回目はおしゃれなちょっと高めのお店を選んだほうが無難ですよね。かといって、毎回高めのお店だと相手も自分も疲れてしまうかもしれません。お店選びもこれという正解がない問題です。

――少し生々しい話になりますが、お金のトラブルが起きることはないのでしょうか?若い女性が男性の資産目当てで交際したり、資産のない男性が女性の年金を目当てにしたりという話を聞くのですが……。

川上さん 当会に関していうと、お金に絡むトラブルが起きることはまずないといえます。当方では入会に際してしっかりと審査をし、身分証明書や独身証明等を提出いただき、入会費用や月会費をお支払いいただいています。お客さまはそれだけの「意思と覚悟」をもって活動しているので、トラブルとなるような行動はせず、真面目に婚活に取り組まれているのです。

――離婚や死別された人の場合だと、お子さんがいらっしゃるケースもあると思います。パートナーとなる人が見つかっても、子どもの理解を得るのが課題になりそうですが、いかがでしょうか?

北村さん お子さんにパートナーを紹介するタイミングは重要ですね。タイミングを誤ったばかりに、お子さんから反対されてしまったというケースがありますから。ある程度の交際期間を経て、2人の気持ちが固まってから紹介するのがベターです。

――ほかにパートナー探しをするシニアが気をつけたほうがよいことを教えてください。

北村さん 清潔感のある見た目を心がけていただきたいと思います。とくに男性は身だしなみに気を使わない方がいらっしゃるので、お見合いやパーティーに行く際にはジャケットとパンツという服装を心がけてください。あとは、匂いで印象を悪くしてしまうこともあるので、この点でも清潔感を保っていただきたいですね。それ以外の面でいうと、これも男性に多いのですが、初対面で会話をするときに自分のことを知ってほしいという気持ちのあまり、自分だけが喋ってしまう方がいるんです。またそれとは反対に、相手のことを知ろうとして、尋問や面接のような会話になってしまう方も見られます。印象をよくするためには、会話がキャッチボールのようになるよう心がけたほうがよいですね。

シニアの結婚のカタチ

――入会されて最終的にゴールインされる方はどれほどの割合になるのでしょう?

川上さん 若い方をターゲットとしたほかの結婚相談所だと、交際して3か月が経過すると成婚したという扱いとなる場合もあるのですが、我々は中高年・シニアの方が対象であり、会員さまそれぞれに事情があるため、こうなったら成婚というカウントはしていないんです。なので正確な数字は示せないのですが、交際相手が見つかって休会や退会した方で3割くらいの方がパートナーを見つけられています。また、別の理由で退会された方で後日成婚報告に見える方を含めるともっと多くなります。

――事実婚される方もいらっしゃるんですね。

川上さん 我々は入会説明(無料カウンセリング)をする際、入籍希望か、そうでない(事実婚希望)のかをお聞きします。傾向としては年齢が高くなるほど事実婚を望んでおり、70代になると7割以上の方が入籍はしないと答えています。ただそうしたなかで、興味深いエピソードがしばしば出てきます。一例を挙げると、ある70代の男性会員さまは入会時「もう歳だから入籍は考えていないよ」と話していたんです。でもその方は最良のパートナーと出会い、「この人とずっと一緒にいたい」「この人を守りたいという気持ちが湧いてきた」と、前言を翻して“入籍”を選んだのです。

――では入籍(法律婚)という選択をする方は、けじめをきちんとつけたいと考えられているのでしょうか?

北村さん どちらかというと、「この人を逃したくない」という気持ちから入籍を選ばれていますね。あとは、法律上の配偶者でないとできないこと……たとえば大きな事故に遭って集中治療室に入ってしまい家族でないと入室できなかったり、手術の同意書を書けるのは家族だけだったり、というような場面があります。そこで家族としての責任をまっとうしたいとの思いから入籍される方もいます。

――反対に、事実婚を選択される方の思いを教えてください。

川上さん 先ほども少しお話しましたが、70代くらいになると入籍に気恥ずかしさを感じたりして、事実婚を選ばれる方がいらっしゃいます。また、子どもに財産を残してあげたい(独身の親の財産は子どもが全額相続するが、再婚すると配偶者と子どもで2分の1ずつの相続となる)と思って事実婚を選ぶ方もいます。

中高年・シニア向け結婚相談所でおこなわれること

――独身の読者も、パートナー探しに興味が湧いたのではないかと思います。そんな方に、茜会ではどんなサービスをしているか、教えていただけますか?

北村さん 入会前にサロンへご来社いただき、当会の説明や婚活に関する相談をさせていただきます。入会されると、マッチングした相手とお見合いをしていただいたり、パーティーに参加していただいたりして、パートナー探しをする流れです。

川上さん サービスの基本となるのは、お見合いです。事前にお聞きした希望条件にあう人とお見合いをしていただく形です。反対にパーティーはそうした希望条件をひとまず置いて、フィーリングがあうかあわないかで相手を探していただくものですね。このオフィスにもパーティーのスペースがありまして(写真)、たとえばある形式のものでは、男女1人ずつのテーブルに全組着席の上、まず同じテーブルの方と5分程度お話いただき時間が経ったら男性が隣の席へ移って別の女性とまた5分話すということを繰り返す形でおこなっています。またお見合いやパーティーのほかにも、同じ趣味嗜好の方たちが集う「クラブ活動」で交流する機会もあり、“ゴルフ”や“ものづくり”といった共通の趣味を通じてパートナー探しをされる方がいらっしゃいます。

――条件をいろいろと設けてしまうと、マッチする人が少なくなってしまいそうですが、いかがでしょう?

川上さん そのとおりです。条件には、居住地、学歴、婚歴、仕事、収入、家族構成そのほかさまざまな項目がありますが、あまりに細かい希望条件を出されるとお相手候補を紹介できなくなってしまいます。どなたにも「ここは譲れない」という条件はあると思いますのでそれはあってもよいのですが、あまりに理想を追いかけすぎるとパートナーを見つけることができなくなってしまいますね。

――最後に、パートナー探し、婚活を考える読者へのアドバイスをお願いします。

川上さん 今の時代は「晩婚化」や「熟年離婚」といった言葉が定着し、また平均寿命も長くなったため、たとえどんなに歳を重ねてからパートナー探しをすることにも抵抗感がなくなってきました。先ほども申し上げたように80代の会員さまもいるくらいですからね。70代、80代の方でもパートナーがほしいと思ったら、ぜひ相談にいらしていただければと思います。ただその一方で、実際の会員さまからよく聞くのが「もっと早く婚活すればよかった」という声です。やはり若いころの方が気力も体力もありますし、収入もあります。その頃にパートナーを見つけていればその分だけ幸せな時間が長く持てます。あとで後悔をするくらいより「パートナーがほしい」と少しでも思ったそのときに動きはじめるのがよいと思います。

さまざまな人と出会い、パートナーを見つけよう

シニアのパートナー探しは、子どもの理解を得る必要があったり財産の相続をどうすべきか考えたりするなど、若い人のそれとは違った課題があります。また、「最後の結婚」として亡くなるまで寄り添う相手を見つけたいならば、あまりに多くの条件をつけず、さまざまな人と出会って話してみるよう心がけるのが大切といえるでしょう。

今回ご紹介したような中高年・シニア向けの結婚相談所は、ただ相手と出会うだけでなくシニアならではのパートナー探しの悩みにも応えてくれますので、活用してみてはいかがでしょうか。


(執筆編集:NTTファイナンス ライフノート編集部 情報は2021年5月日時点のものです。)

この記事を監修した人
中高年専門結婚情報サービス 茜会

茜会は1960年創業 主に40代から中高年・シニアに特化した結婚情報サービスです。 

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